聖書 — 口語訳 (1955)

詩篇 59

概要

詩篇59篇はダビデの賛歌で、表題はサウルがダビデを殺そうと家を見張らせたときのこととしています。ダビデは、自分をうかがう暴力的な者たちから救い出してくださいと神に願います。彼らの偽りの言葉としつこさを、夜に町をうろつく犬にたとえて描きます。そして歌で結びます。神は私の力、高い塔、苦難の日の避け所です。

この章の4つの区分

  1. 1-5節家を囲まれたときの救いの祈り
  2. 6-10節神は敵を笑われる、神は私の高い塔
  3. 11-13節悪しき者の言葉と神の義への訴え
  4. 14-17節夜の犬と朝の歌

1わが神よ、どうかわたしをわが敵から助け出し、わたしに逆らって起りたつ者からお守りください。

2悪を行う者からわたしを助け出し、血を流す人からわたしをお救いください。

3見よ、彼らはひそみかくれて、わたしの命をうかがい、力ある人々が共に集まってわたしを攻めます。主よ、わたしにとがも罪もなく、

4わたしにあやまちもないのに、彼らは走りまわって備えをします。わたしを助けるために目をさまして、ごらんください。

5万軍の神、主よ、あなたはイスラエルの神です。目をさまして、もろもろの国民を罰し、悪をたくらむ者どもに、あわれみを施さないでください。

6彼らは夕ごとに帰ってきて、犬のようにほえて町をあさりまわる。

7見よ、彼らはその口をもってほえ叫び、そのくちびるをもってうなり、「だれが聞くものか」と言う。

8しかし、主よ、あなたは彼らを笑い、もろもろの国民をあざけり笑われる。

9わが力よ、わたしはあなたにむかってほめ歌います。神よ、あなたはわたしの高きやぐらです。

10わが神はそのいつくしみをもって わたしを迎えられる。わが神はわたしに敵の敗北を見させられる。

11どうぞ、わが民の忘れることのないために、彼らを殺さないでください。主、われらの盾よ、み力をもって彼らをよろめかせ、彼らを倒れさせてください。

12彼らの口の罪、そのくちびるの言葉のために 彼らをその高ぶりに捕われさせてください。彼らが語るのろいと偽りのために

13憤りをもって彼らを滅ぼし、もはやながらえることのないまでに、彼らを滅ぼしてください。そうすれば地のはてまで、人々は神がヤコブを治められることを 知るに至るでしょう。

14彼らは夕ごとに帰ってきて、犬のようにほえて町をあさりまわる。

15彼らは食い物のためにあるきまわり、飽くことを得なければ怒りうなる。

16しかし、わたしはあなたのみ力をうたい、朝には声をあげてみいつくしみを歌います。あなたはわたしの悩みの日にわが高きやぐらとなり、わたしの避け所となられたからです。

17わが力よ、わたしはあなたにむかってほめうたいます。神よ、あなたはわが高きやぐら、わたしにいつくしみを賜わる神であられるからです。

鍵となる聖句

1節
わが神よ、どうかわたしをわが敵から助け出し、わたしに逆らって起りたつ者からお守りください。

表題は、この詩篇をダビデとサウルの物語に結びつけています。ダビデは、逃げる策を練る前に、まず神への訴えから始めます。

3節
見よ、彼らはひそみかくれて、わたしの命をうかがい、力ある人々が共に集まってわたしを攻めます。主よ、わたしにとがも罪もなく、

ダビデは、追う者たちに対して何の罪も犯していないと断言します。やましくない良心に支えられて、神に切に願うことができます。

16節
しかし、わたしはあなたのみ力をうたい、朝には声をあげてみいつくしみを歌います。あなたはわたしの悩みの日にわが高きやぐらとなり、わたしの避け所となられたからです。

脅威の夜を前にして、ダビデは朝の歌を思い描きます。状況が変わる前から、神の力と恵みをたたえると決めるのです。

17節
わが力よ、わたしはあなたにむかってほめうたいます。神よ、あなたはわが高きやぐら、わたしにいつくしみを賜わる神であられるからです。

詩篇は、神がダビデの力であり高い塔であることをくり返して結ばれます。恐れに代わって、信頼がそこにあります。

詩篇59篇についてよくある質問

詩篇59篇はどういう意味ですか

詩篇59篇は、追い詰められた人の祈りで、神に働いてくださいと願いながら、前もって神をほめたたえることを選びます。ダビデは暴力的で偽りに満ちた敵を描き、その夜の叫びに対して朝の歌を置きます。神は彼の力、高い塔、苦難の日の避け所です。

詩篇59篇は誰が書きましたか

表題はこれをダビデに帰し、背景も記しています。サウルが人を遣わして彼の家を取り囲み、殺そうとしたときのことです。この物語は、サムエル記第一19章にあり、ダビデの妻ミカルが窓から逃がしました。

詩篇59篇はどのように祈り、味わえばよいですか

脅威が重くのしかかるとき、1節から3節を声に出して読み、自分の状況を神にゆだねましょう。敵の滅びを願う箇所は厳しいですが、正義を神にゆだねるものとして読むことができます。16節と17節で結び、朝から神の力を歌いましょう。

← すべての章

口語訳(1955年)— パブリックドメイン。