聖書 — 口語訳 (1955)

詩篇 58

概要

詩篇58篇は、力ある者たちの不正に向けたダビデの賛歌です。悪を前に沈黙し、その手で暴虐を量りに載せる裁き人たちに呼びかけ、彼らの悪を、へびや若いししのイメージで描きます。ダビデは神に非常に厳しい祈りをささげますが、聖書はそれを隠しません。多くの人は、これを自分で復讐する勧めではなく、復讐を神にゆだねる叫びと理解します。詩篇は、地をさばく神がおられるという確信で結ばれます。

この章の4つの区分

  1. 1-2節沈黙し、暴虐を行う裁き人たち
  2. 3-5節へびの毒のような、悪しき者の曲がった心
  3. 6-9節神が介入してくださるようにという祈り
  4. 10-11節正しい人の喜びと、さばく神を認める告白

1あなたがた力ある者よ、まことにあなたがたは正しい事を語り、公平をもって人の子らをさばくのか。

2否、あなたがたは心のうちに悪い事をたくらみ、その手は地に暴虐を行う。

3悪しき者は胎を出た時から、そむき去り、生れ出た時から、あやまちを犯し、偽りを語る。

4彼らはへびの毒のような毒をもち、魔法使または巧みに呪文を唱える者の声を聞かない 耳をふさぐ耳しいのまむしのようである。

6神よ、彼らの口の歯を折ってください。主よ、若いししのきばを抜き砕いてください。

7彼らを流れゆく水のように消え去らせ、踏み倒される若草のように衰えさせてください。

8また溶けてどろどろになるかたつむりのように、時ならず生れた日を見ぬ子のようにしてください。

9あなたがたの釜がまだいばらの熱を感じない前に 青いのも、燃えているのも共につむじ風に 吹き払われるように彼らを吹き払ってください。

10正しい者は復讐を見て喜び、その足を悪しき者の血で洗うであろう。

11そして人々は言うであろう、「まことに正しい者には報いがある。まことに地にさばきを行われる神がある」と。

鍵となる聖句

1節
あなたがた力ある者よ、まことにあなたがたは正しい事を語り、公平をもって人の子らをさばくのか。

ダビデは裁き人たちに問いかけます。あなたがたは、正しく公平にさばいているのかと。不正を前にした沈黙は、罪として退けられています。

6節
神よ、彼らの口の歯を折ってください。主よ、若いししのきばを抜き砕いてください。

ここでの願いは激しいものです。キリスト教の伝統では、敵を愛することを教えたイエスの教えの前、当時の律法の枠の中で、さばきを神にゆだねる祈りとして読まれます。

10節
正しい者は復讐を見て喜び、その足を悪しき者の血で洗うであろう。

喜ぶ正しい人のイメージは厳しく、信仰者の間でも受け止め方が分かれます。苦しみを喜ぶというより、不正が終わることと、被害を受けた人々の安堵を表しています。

11節
そして人々は言うであろう、「まことに正しい者には報いがある。まことに地にさばきを行われる神がある」と。

結びが詩篇全体をまとめています。正しい人には報いがあり、地をさばく神がおられるのです。この世で正義を得られない人々の望みです。

詩篇58篇についてよくある質問

詩篇58篇はどういう意味ですか

詩篇58篇は、権力を持ちながら不正を行う者に対するダビデの叫びです。悪の現実を隠さずに描き、神に介入を願い、最後に地をさばく神がおられると告白します。不正に苦しむ人にとって、神は見ておられ、正しくさばかれるという望みの詩篇です。

詩篇58篇の激しい祈りをどう理解すればよいですか

クリスチャンの間でも、読み方は同じではありません。詩的な表現であり、正義を神にゆだねる祈りだと見る人もいれば、イエスが敵を愛し、敵のために祈るようにと教えられたことを思い起こす人もいます。いずれにせよ、これらの節は個人的な復讐を正当化するものではありません。

詩篇58篇でどのように祈ればよいですか

あなたが受けた、あるいは知っている不正を神にゆだねるために用いてください。怒りを正直に伝え、そのうえでさばきを神にゆだねます。11節を読み返し、神はさばく方であると告白し、苦い思いから守ってくださいと願いましょう。

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