要約
テマン人エリパズ、シュア人ビルダデ、ナアマ人ツォパルは、ヨブの三人の友です。ヨブの災難を聞いて慰めに来て、七日七夜、何も言わずにそばに座っていました。しかしその後の長い議論では、三人とも、苦しむのは罪を犯したからだという同じ考えを主張します。物語の終わりに神は、彼らが神について正しく語らなかったと言われ、ヨブが彼らのために祈ります。正しい言葉も、使い方を誤れば慰めではなく傷になることを教えられます。
エリパズ、ビルダデ、ツォパルという名前の意味
聖書は彼らを出身地で紹介しています。テマン人エリパズ、シュア人ビルダデ、ナアマ人ツォパルです(ヨブ記2章11節)。名前の意味は記されていません。テマンはふつうエドムの地方と結びつけられますが、本文は彼らの出身についてそれ以上を述べていません。
エリパズ、ビルダデ、ツォパルの生涯
慰めるために来た三人
ヨブ記2章11-13節ヨブの三人の友は、彼に降りかかった災いをすべて聞き、示し合わせて、同情し慰めるためにやって来ました。遠くから見てもヨブだとは分からず、声をあげて泣き、衣を裂き、頭の上に塵をまき散らします。それから七日七夜、ヨブと共に地面に座り、ひと言も語りませんでした。
エリパズと夜の幻
ヨブ記4章1-21節最初に語るのはエリパズです。ヨブがこれまで多くの人を力づけてきたことを思い出させ、罪のない者で滅びた人がいるかと問います。夜の幻で聞いたという言葉を語り、人は神の前に正しいだろうかと言います。のちには、ヨブの具体的な罪まで挙げて責めるようになります(ヨブ記22章5-9節)。
ビルダデと神の公義
ヨブ記8章1-22節シュア人ビルダデは、ヨブの言葉を激しい風のようだと言います。神は公義を曲げないと主張し、ヨブの子どもたちが自分たちの罪の手に渡されたとほのめかします。昔の世代に尋ねてみよと勧め、神は潔白な人を退けず、再び幸いを回復されると語りました。
ツォパルと測り知れない知恵
ヨブ記11章1-20節ナアマ人ツォパルも口を開きます。ヨブの言葉の多さを責め、神はヨブの咎にふさわしいほどにも扱っておられないと言います。神の知恵は天よりも高く、よみよりも深いと語り、天幕から不義を遠ざければ苦しみを忘れるだろうとヨブに迫りました。
人を苦しめる慰め手
ヨブ記16章1-5節議論が続く中で、ヨブは友人たちに、そのような言葉はもう聞き飽きた、あなたがたはみな人を苦しめる慰め手だと答えます。別の箇所では、黙っていれば知恵のある者と思われたはずだとも語ります(ヨブ記13章4-5節)。敬虔に聞こえる言葉は、ヨブの現実に合っていませんでした。
神に戒められ、ヨブの祈りで赦される
ヨブ記42章7-10節主はヨブに語られたあと、エリパズに、わたしの怒りはあなたとあなたの二人の友に向かって燃えていると言われます。わたしのしもべヨブのようには正しく語らなかったからです。三人は雄牛七頭と雄羊七頭をささげ、ヨブが彼らのために祈ります。主はその祈りを聞き入れ、ヨブが友のために祈ったとき、彼を回復されました。
エリパズ、ビルダデ、ツォパルから学ぶこと
- 苦しんでいる人のそばに黙って寄り添うことは、長い言葉よりも深い慰めになることがあります。
- すべての苦しみが特定の罪への罰とは限りません。目に見えないことを裁かないよう慎むべきです。
- 神の義についての一般的な真理も、識別なしに他人の人生に当てはめると誤りになります。
- 神は神について誤って語る者を戒められますが、いけにえととりなしの祈りによる赦しの道も開かれます。
- 自分を傷つけた人のために祈ることは、神が備えてくださる回復の一部です。
鍵となる聖句
よくある質問
ヨブの三人の友とはだれですか。
テマン人エリパズ、シュア人ビルダデ、ナアマ人ツォパルです(ヨブ記2章11節)。ヨブの災難のあとに一緒に訪れて慰めようとしました。その後は順番に長い議論を語り、ヨブが答えます。のちに四人目のエリフが登場します(ヨブ記32章2節)。
神はなぜヨブの友人たちに怒られたのですか。
神はエリパズに、あなたとあなたの二人の友は、わたしのしもべヨブのようには正しく語らなかったと言われました(ヨブ記42章7節)。三人はヨブの苦しみを罪のせいだと決めつけ、証拠もなく責めました。それでも神は、全焼のいけにえとヨブの祈りによる赦しの道を備えられます。
エリパズ、ビルダデ、ツォパルの話は聖書のどこにありますか。
ヨブ記にあります。三人の到着は2章11-13節、議論は4章のエリパズ、8章のビルダデ、11章のツォパルから始まり、本の大部分を占めます。三人に対する神の裁きとヨブのとりなしは42章7-10節に記されています。