聖書の人物 アマサ

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

アマサはダビデの甥で、ツェルヤの姉妹アビガルの子であり、ヨアブのいとこです。アブシャロムの反乱では、ヨアブに代わって反乱軍の将軍となりました。アブシャロムが敗れて死んだあと、ダビデは彼を味方に迎え、軍の司令官にすると約束します。しかしシェバを討つためにユダを招集する任務で彼は遅れ、ギブオンでヨアブに欺かれて殺されました。のちにダビデもソロモンも、この殺害を理由のない流血と見なしました。

アマサという名前の意味

アマサという名は、一般に「荷を負う」という意味のヘブル語の語根と結びつけられ、「重荷」や「担う者」の意味と考えられています。聖書はこの名の由来を説明していません。

アマサの生涯

  1. アブシャロムの軍の将軍

    第二サムエル17章24-26節、第一歴代誌2章16-17節

    父ダビデに対するアブシャロムの反乱のとき、アブシャロムはヨアブに代えてアマサを軍の長に立てました。聖書は彼の家系を記しています。イテラ(イテルとも呼ばれます)の子で、ツェルヤの姉妹アビガルが母です。つまりアマサはヨアブのいとこで、ダビデの甥にあたります。イスラエルとアブシャロムはギルアデの地に陣を敷きました。

  2. アブシャロムの敗北

    第二サムエル18章6-8節、19章9-10節

    アマサが指揮を任されたアブシャロムの軍は、エフライムの森でダビデの家来たちに敗れ、アブシャロムは殺されました。戦いの中でアマサが果たした役割を、聖書は記していません。敗北のあと、イスラエルの部族は話し合いました。自分たちを救った王は逃げ去り、油を注いだアブシャロムは死んだのだから、ダビデを連れ戻すべきだ、と。

  3. ダビデの約束

    第二サムエル19章11-14節

    ダビデはユダの長老たちに、王を連れ戻す最後になってはならないと伝えました。アマサにも使いを送り、あなたは私の骨肉ではないかと呼びかけます。そして、ヨアブに代えてあなたを永久に軍の長にすると誓いました。こうしてダビデはユダのすべての人の心を動かし、人々は王に帰ってくるよう求めました。

  4. 遅れた任務

    第二サムエル20章1-7節

    王が戻ると、ビクリの子シェバがイスラエルの人々をダビデから離反させました。王はアマサに、三日のうちにユダの人々を招集するよう命じます。アマサは出かけましたが、定められた時よりも遅れました。そこでダビデは、シェバが城壁のある町に入り込む前にと、アビシャイにヨアブの部下と勇士たちを率いて追わせました。

  5. ギブオンでヨアブに討たれる

    第二サムエル20章8-13節

    ギブオンの大きな岩のそばで、アマサは軍勢の前に現れました。ヨアブは、無事か、わが兄弟と声をかけ、口づけするかのようにひげをつかみます。アマサはヨアブの手にある剣に注意せず、腹を刺されて道の中で息絶えました。人々が立ち止まるので、ひとりの男が彼を野に移し、衣をかぶせました。

  6. 平和なときに流された血

    第一列王記2章5-6節、28-34節

    死を前にしたダビデは、ヨアブがアブネルとアマサという二人の軍の長を殺し、平和なときに戦いの血を流したとソロモンに語りました。のちにヨアブがソロモンの命令で処刑されるとき、王はヨアブが自分より正しく善良な二人を討ったのだと宣告し、その血はヨアブの頭に返るとしました。

アマサから学ぶこと

  • 罪のない血が流されることを、神は見ておられます。殺した者がその場は逃れたように見えても同じです。
  • 兄弟のような挨拶の裏に殺意が隠れていることもあります。真の兄弟愛は行いによって示されます。
  • 地位や権力の約束は何も守ってくれません。確かな土台となるのは、神への忠実さだけです。
  • ライバルを排除するための暴力は、たとえ王のためと見えても神に退けられます。

鍵となる聖句

第二サムエル20章9-10節

ヨアブはアマサを兄弟と呼んで挨拶し、その瞬間に刺しました。見せかけの友情がどこまで偽れるかを示す場面であり、人間関係における偽善への厳粛な警告です。

第一列王記2章32節

ソロモンは、アブネルとアマサがヨアブより正しく善良だったと宣告しました。神は無実の血を流した者にその血を返され、どんな不正も神のさばきを免れません。

第二サムエル19章13節

ダビデはアマサに軍の司令官の座を約束し、骨肉と呼びかけました。かつての反乱軍の将軍に向けたこの和解のしるしは、ユダを王のもとに連れ戻すためのものでした。

よくある質問

聖書のアマサとは誰ですか。

アマサはダビデの甥で、ツェルヤの姉妹アビガルの子であり、ヨアブのいとこです。アブシャロムの反乱ではその軍を率い、のちにダビデから自分の軍の司令官にすると約束されました。シェバを追う途中、ギブオンでヨアブに殺されました(第二サムエル20章10節)。

なぜヨアブはアマサを殺したのですか。

聖書は明確な動機を記していません。ダビデがヨアブに代えてアマサを軍の長にすると約束したことは記されています(第二サムエル19章13節)。ヨアブは口づけするふりをして欺き、彼を殺しました。ソロモンは、この血が理由なく流されたものだと語っています(第一列王記2章31-32節)。

アマサの物語は聖書のどこにありますか。

アマサは第二サムエル17章25節、19章13節、20章4-13節に登場し、アブシャロムによる任命、ダビデの約束、その死が語られます。系図は第一歴代誌2章16-17節に、殺害へのさばきは第一列王記2章5節と32節にあります。

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