聖書の人物 ヨエル

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

ヨエルはユダの預言者で、ペトエルの子です。その書は国を襲った荒廃を描き、断食と祈りをもって主に立ち返るよう民に呼びかけます。神は収穫の回復と、すべての肉なる者への霊の注ぎを約束されました。ペンテコステの日、使徒ペテロはこの預言を引用して、集まった弟子たちに起こったことを説明しました。

ヨエルという名前の意味

ヨエルという名は、ヘブル語で「主は神である」あるいは「ヤハウェは神である」と理解されるのが一般的です。聖書にはこの名の直接の説明がないため、この解釈は慎重な見方です。

ヨエルの生涯

  1. 国を襲う災い

    ヨエル書1章

    主の言葉がペトエルの子ヨエルに臨みます。収穫を滅ぼす荒らす軍勢が、畑も主の宮のささげ物も奪い、国は嘆きに沈みます。ヨエルは長老、祭司、すべての住民に、主に向かって叫ぶよう呼びかけました。

  2. 主の日

    ヨエル書2章1-11節

    ヨエルはシオンでラッパを吹き鳴らすよう命じます。主の日は暗黒と暗闇の日として近づいているからです。何も残さずに進む大きな強い軍勢が描かれ、その前で地は震え、もろもろの民は顔色を失います。

  3. 立ち返りへの呼びかけ

    ヨエル書2章12-17節

    主は、あわれみ深く怒るのに遅いお方なので、心をつくして立ち返るよう民を招かれます。ヨエルは老人から乳飲み子まで聖会に集めます。祭司たちは廊と祭壇の間で泣き、民が惜しまれるようにとりなしました。

  4. 回復と霊の約束

    ヨエル書2章18-32節

    主は答え、ご自分の地を惜しんで民をあわれまれます。穀物、ぶどう酒、油を約束し、敵を退け、失われた年を取り戻されます。さらに、息子、娘、老人、若者、しもべ、はしためなど、すべての肉なる者にご自分の霊を注ぎ、主の名を呼ぶ者は救われると告げられます。

  5. ペンテコステでの成就

    使徒行伝2章14-21節

    ペンテコステの日、聖霊が弟子たちに与えられると、ペテロは群衆の前に立ちます。起こっていることは預言者ヨエルが告げたことだと説明し、すべての肉なる者に霊が注がれる約束と、主の名を呼ぶ者に与えられる救いを引用しました。

ヨエルから学ぶこと

  • 試練のとき、神はまず心をつくして主に立ち返るよう招かれます。
  • 若者から老人まで共に祈ることには、危機の時にこそ大切な意味があります。
  • 主は、厳しい季節に失われたものを回復させることができます。
  • 神の霊は、年齢、性別、身分を問わず、すべての人に約束されています。
  • 救いは、主の名を呼ぶすべての人に差し出されています。

鍵となる聖句

ヨエル書2章17節

祭司たちは「主よ、あなたの民をゆるし、あなたの嗣業をもろもろの国民のうちに、そしりと笑い草にさせないでください」と祈ります。とりなしが、神の名と栄光に基づくことを示しています。

ヨエル書2章28節

「その後わたしはわが霊をすべての肉なる者に注ぐ。あなたがたのむすこ、娘は預言をし」。ペンテコステの日にペテロが取り上げた約束です。

ヨエル書2章29節

「その日わたしはまたわが霊をしもべ、はしために注ぐ」。この約束は通常の枠を越えます。社会で何の地位もない人にも、神の霊が与えられるのです。

ヨエル書2章32節

「すべて主の名を呼ぶ者は救われる」。この節は使徒行伝2章でペテロに引用され、ローマ人への手紙でパウロにも取り上げられて、すべての人に開かれた救いの門を示します。

よくある質問

ヨエル書の中心的なメッセージは何ですか。

災いと主の日を前に、心をつくして主に立ち返るよう民に呼びかけています。神は回復を約束し、とりわけすべての肉なる者に霊を注ぐと語られます。新約聖書はこの約束がペンテコステで成就したと見ています。

ヨエルという名前の意味は何ですか。

ヘブル語で「主は神である」あるいは「ヤハウェは神である」と理解されるのが一般的です。聖書に直接の説明はないため、慎重で広く受け入れられている解釈にとどまります。

ヨエルの物語は聖書のどこにありますか。

ヨエル書は、日本語訳では三章あります。霊の約束はおもに2章28-32節にあります。新約聖書は使徒行伝2章でこれを引用し、ペテロがペンテコステの出来事に当てはめています。

ほかの聖書の人物

← すべての人物