聖書 — 口語訳 (1955)

申命記 25

概要

この章には、日々の生活における正義の定めが集められています。罪人の尊厳を守る節度ある刑罰、脱穀する牛にくつこを掛けないこと、未亡人と死んだ者の名を守る兄弟の務め、正しい重り石とます。そして、記憶の務めで結ばれます。エジプトを出たとき、アマレクびとが最も疲れていた者たちを攻め撃したことを忘れてはならない、というのです。

この章の5つの区分

  1. 1-3節公正なさばきと、尊厳を守る刑罰
  2. 4節脱穀する牛にくつこを掛けてはならない
  3. 5-10節兄弟の務め:死んだ者の名を残す
  4. 11-16節人と人との争いに関する定め、そして正しい重り石と正しいます
  5. 17-19節アマレクを忘れてはならない

1人と人との間に争い事があって、さばきを求めてきたならば、さばきびとはこれをさばいて、正しい者を正しいとし、悪い者を悪いとしなければならない。

2その悪い者が、むち打つべき者であるならば、さばきびとは彼を伏させ、自分の前で、その罪にしたがい、数えて彼をむち打たせなければならない。

3彼をむち打つには四十を越えてはならない。もしそれを越えて、それよりも多くむちを打つときは、あなたの兄弟はあなたの目の前で、はずかしめられることになるであろう。

4脱穀をする牛にくつこを掛けてはならない。

5兄弟が一緒に住んでいて、そのうちのひとりが死んで子のない時は、その死んだ者の妻は出て、他人にとついではならない。その夫の兄弟が彼女の所にはいり、めとって妻とし、夫の兄弟としての道を彼女につくさなければならない。

6そしてその女が初めに産む男の子に、死んだ兄弟の名を継がせ、その名をイスラエルのうちに絶やさないようにしなければならない。

7しかしその人が兄弟の妻をめとるのを好まないならば、その兄弟の妻は町の門へ行って、長老たちに言わなければならない、『わたしの夫の兄弟はその兄弟の名をイスラエルのうちに残すのを拒んで、夫の兄弟としての道をつくすことを好みません』。

8そのとき町の長老たちは彼を呼び寄せて、さとさなければならない。もし彼が固執して、『わたしは彼女をめとることを好みません』と言うならば、

9その兄弟の妻は長老たちの目の前で、彼のそばに行き、その足のくつを脱がせ、その顔につばきして、答えて言わなければならない。『兄弟の家をたてない者には、このようにすべきです』。

10そして彼の家の名は、くつを脱がされた者の家と、イスラエルのうちで呼ばれるであろう。

11ふたりの人が互に争うときに、そのひとりの人の妻が、打つ者の手から夫を救おうとして近づき、手を伸べて、その人の隠し所をつかまえるならば、

12その女の手を切り落さなければならない。あわれみをかけてはならない。

13あなたの袋に大小二種の重り石を入れておいてはならない。

14あなたの家に大小二種のますをおいてはならない。

15不足のない正しい重り石を持ち、また不足のない正しいますを持たなければならない。そうすればあなたの神、主が賜わる地で、あなたは長く命を保つことができるであろう。

16すべてこのような不正をする者を、あなたの神、主が憎まれるからである。

17あなたがエジプトから出てきた時、道でアマレクびとがあなたにしたことを記憶しなければならない。

18すなわち彼らは道であなたに出会い、あなたがうみ疲れている時、うしろについてきていたすべての弱っている者を攻め撃った。このように彼らは神を恐れなかった。

19それで、あなたの神、主が嗣業として賜わる地で、あなたの神、主があなたの周囲のすべての敵を征服して、あなたに安息を与えられる時、あなたはアマレクの名を天の下から消し去らなければならない。この事を忘れてはならない。

鍵となる聖句

4節
脱穀をする牛にくつこを掛けてはならない。

働く者は、その労苦の実りにあずかる権利があります。パウロはこの節を引いて、福音に仕える人々を支えることを擁護しました。

5節
兄弟が一緒に住んでいて、そのうちのひとりが死んで子のない時は、その死んだ者の妻は出て、他人にとついではならない。その夫の兄弟が彼女の所にはいり、めとって妻とし、夫の兄弟としての道を彼女につくさなければならない。

兄弟の務めの定めは、未亡人と死んだ者の名を守ります。ルツ記でボアズが一族の贖う者となった行いは、この定めから説明できます。

15節
不足のない正しい重り石を持ち、また不足のない正しいますを持たなければならない。そうすればあなたの神、主が賜わる地で、あなたは長く命を保つことができるであろう。

神は、不足のない正しい重り石と正しいますを求められます。商売における誠実さは信仰の問題であり、主が賜わる地での祝福と結びついています。

18節
すなわち彼らは道であなたに出会い、あなたがうみ疲れている時、うしろについてきていたすべての弱っている者を攻め撃った。このように彼らは神を恐れなかった。

アマレクは、疲れ果てた者たち、うしろについてきていた弱っている者を攻め、神を恐れませんでした。本文は、最も弱い者への攻撃が卑劣であることを強調しています。

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説教が語っていること

申命記25章についてよくある質問

申命記25章4節の、牛にくつこを掛けてはならないとはどういう意味ですか

この定めは、牛が脱穀しているあいだ、穀物を食べさせておくことを求めています。パウロはこれを、福音のために時間をささげる人々に当てはめ、彼らは支えられるにふさわしいと語りました。この節は、労働には報酬があること、そして正義が動物にまで及ぶことを教えています。

申命記25章の兄弟の務め(レビラト婚)とは何ですか

子のないまま夫が死んだとき、その兄弟が未亡人をめとり、死んだ者の名が消えないようにしました。最初に生まれた子がその名を継ぎました。この定めは、社会保障のない社会で、未亡人と家族を守るものでした。ルツ記にその実例があります。

申命記25章に出てくるアマレクとは誰ですか

アマレクは荒野の民で、エジプトを出たイスラエルを、うしろから、疲れ果てた者たちを攻めました。神は、そのことを忘れないようにと命じられます。霊的な読み方では、アマレクは、私たちの弱っているときをねらう攻撃の象徴となります。

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