要約
イシボセテはサウルの子です。父の死後、軍の長アブネルが彼をイスラエルの王に立てましたが、ユダの家はヘブロンのダビデに従い続けました。彼は四十歳で王となり、二年間治めます。二つの家の長い戦いの間、彼はアブネルに逆らえずに頼っていました。アブネルの死後、気力を失った彼は、二人の部下に自分の家で殺されます。
イシボセテという名前の意味
イシボセテは、一般に恥の人と理解されます。歴代誌は彼をエシュバアルと呼んでおり(歴代誌第一8章33節)、サムエル記ではバアルの名を口にしないために、恥という語が置き換えられたと考える人は多くいます。聖書はこの変更について何も説明していません。
イシボセテの生涯
アブネルによって王に
サムエル記第二2章8-11節サウルの死後、その軍の長アブネルはイシボセテをマハナイムへ連れて行き、ギルアデ、エフライム、ベニヤミン、イスラエル全土の王としました。イシボセテは四十歳で、二年間王でした。ダビデがヘブロンで治めるユダの家だけが、ダビデに従いました。
二つの家の戦い
サムエル記第二2章12-17節、3章1節アブネルに率いられたイシボセテの家来たちと、ヨアブに率いられたダビデの家来たちが、ギブオンの池のほとりで衝突しました。戦いは激しく、アブネルは敗れます。戦いは長く続き、ダビデは次第に強くなり、サウルの家は弱まっていきました。
将軍を恐れる王
サムエル記第二3章6-11節イシボセテは、アブネルがサウルの側女リツパのところに入ったことを責めました。アブネルは怒り、主がダビデに誓われたとおり、王国をダビデに移すと誓います。イシボセテはアブネルを恐れていたため、一言も言い返せませんでした。
ミカルがダビデに返される
サムエル記第二3章12-16節アブネルがダビデに契約を申し出ると、ダビデはまずサウルの娘ミカルを返すよう要求しました。ダビデがイシボセテに使いを送って妻を求めると、彼はミカルを夫パルティエルから取り上げさせます。パルティエルは泣きながらバフリムまで従い、そこで帰らされました。
自分の家で暗殺される
サムエル記第二4章1-8節イシボセテはアブネルがヘブロンで死んだと聞くと、気力を失い、イスラエル全体も恐れました。彼の部隊長のレカブとバアナの二人が、昼寝をしていた彼の家に入り、彼を打ち殺して首を切り、ダビデのもとへ持って行きました。
ダビデの裁き
サムエル記第二4章9-12節ダビデはこの殺人を喜びませんでした。悪者たちが自分の家の寝床で正しい人を殺したと言い、レカブとバアナを処刑させます。イシボセテの首はヘブロンのアブネルの墓に葬られました。
イシボセテから学ぶこと
- 神の召しに基づかない権力は、力ある人々に支えられていても脆いものです。
- 人を恐れると、人は動けなくなります。イシボセテは、頼りにしている相手に一言も言い返せませんでした。
- ダビデに王国を約束された神のご計画に、長く逆らい続けることはできません。
- ダビデは、神の約束を暴力と不正で実現しようとしてはならないことを示しました。
鍵となる聖句
サウルの家とダビデの家の戦いは長く続き、ダビデは強くなり、サウルの家は弱まりました。イシボセテの治世は、神が選んだ者の前に衰えていきます。
イシボセテはアブネルを恐れて言い返せませんでした。王は実際には軍の長に頼っており、治世の弱さを示しています。
ダビデはイシボセテを、自分の家の寝床で殺された正しい人と呼びました。ライバルの殺害で王座を得ることを、彼は認めませんでした。
主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしいのです。アブネルはイシボセテによってサウルの家を保とうとしましたが、神はダビデを選んでおられました。
よくある質問
イシボセテはなぜ王になったのですか。
サウルの死後、軍の長アブネルが彼をマハナイムでイスラエルの王に立てました(サムエル記第二2章8-9節)。預言者が主の名によって油を注いだのではなく、彼の権力はアブネルに依存していました。しかし主はすでにダビデを選んでおられ、ユダの家はヘブロンでダビデに従っていました。
イシボセテという名にはどんな意味がありますか。
イシボセテは一般に恥の人と訳されます。歴代誌第一8章33節では彼はエシュバアルと呼ばれ、サムエル記では恥という語がバアルの名の代わりに置かれたと考える人が多くいます。バアルという語は主人も意味しますが、偽りの神バアルも連想させました。
イシボセテの物語は聖書のどこにありますか。
彼の物語はサムエル記第二2章から4章にあります。王に立てられるのは2章8-10節、アブネルとの対立は3章6-11節、ミカルの返還は3章14-15節、最期は4章5-12節です。歴代誌では彼はエシュバアルと呼ばれています。