要約
エドムびとドエグは、ダビデが王の嫉妬から逃げていたころの、サウル王の牧者の長です。祭司アヒメレクがダビデを助けたノブの聖所に居合わせ、その様子をサウルに報告しました。王の家来たちが主の祭司たちを打つのを拒むと、ドエグ自身が打ち、その日に八十五人が死にました。ダビデは彼について詩篇52篇を作りました。悪に仕える舌の破壊力が心に残る人物です。
エドムびとドエグという名前の意味
ドエグという名の意味は定かではありません。不安に関わるヘブル語の語根と結びつけられることもありますが、この説明には議論があります。聖書は彼をエドムびと、すなわちエサウの子孫として紹介します(サムエル記第一21章7節、創世記36章1節)。
エドムびとドエグの生涯
ノブでの目撃者
サムエル記第一21章1-9節逃げるダビデは、ノブの祭司アヒメレクのもとに来て、聖別されたパンとゴリヤテの剣を受け取ります。この日、サウルのしもべの一人が主の前に留められていました。サウルの牧者の長、エドムびとドエグで、起きたことをすべて見ていました。
告げ口
サムエル記第一22章6-10節ギブアで、サウルは家来たちがダビデと共謀していると責めます。ドエグは進み出て、エッサイの子がノブでアヒメレクのところへ来たのを見たと言います。祭司がダビデのために主に伺い、食物を与え、ゴリヤテの剣を渡したと告げました。
家来たちの拒否
サムエル記第一22章11-17節サウルはアヒメレクと父の家の者全員を呼びます。祭司はダビデの忠実さを弁護し、何も知らないと答えます。サウルは彼とその家族に死を宣告しますが、王の家来たちは主の祭司たちに手を下すことを拒みました。
虐殺
サムエル記第一22章18-19節サウルはドエグに向き直り、ドエグは命令を実行します。その日、亜麻布のエポデを着た者八十五人を殺しました。祭司の町ノブも剣で打たれ、男も女も子どもも乳飲み子も家畜も滅ぼされます。他の者が退くところで、ドエグは神を恐れず従いました。
エブヤタルの逃亡
サムエル記第一22章20-23節アヒメレクの子の一人エブヤタルだけが逃れ、ダビデのもとに来ます。ダビデは、あの日エドムびとドエグがそこにいたので、必ずサウルに告げると思っていたと認めます。自分にも責任があると知り、エブヤタルを守ると約束しました。
偽りの舌の詩
詩篇52篇1-7節ダビデは、ドエグがサウルに告げたことを機に詩篇52篇を作ります。悪を誇る人を非難し、その舌は鋭いかみそりのようだと言います。神がその人を永久に打ち倒すと告げ、富に頼む人と、神に拠り頼む正しい人を対比させます。
エドムびとドエグから学ぶこと
- 事実として正しい言葉でも、憎しみや権力者への追従に仕えるなら、人を殺すものになります。
- 不正な命令に従っても悪は免れません。サウルの家来たちは拒むことができ、ドエグは打つことを選びました。
- 神は権力者の悪を見ておられ、神に拠り頼む人を守られます。詩篇52篇が宣言するとおりです。
- 悪に直面しても、信仰者はダビデのように、神の恵みに茂るオリーブの木のように根を張ることができます。
鍵となる聖句
この節は、神を恐れない人がどこまで行けるかを示します。ほかの家来たちが拒むところで、ドエグは主の祭司八十五人を殺しました。
ダビデは、悪を誇り、舌が鋭いかみそりのような人に呼びかけます。それでも詩篇は、神の恵みが常に変わらないことを思い起こさせます。
ドエグを前にして、ダビデは自分を神の家に茂るオリーブの木にたとえます。神の恵みに拠り頼む者は残り、悪しき者は根こそぎにされます。
よくある質問
エドムびとドエグとは誰ですか。
ドエグはエドムびとで、サウル王の牧者の長でした。祭司アヒメレクがダビデを助けたノブの聖所に居合わせ、祭司をサウルに告げ口しました。のちに王の命令を自分で実行し、八十五人の祭司を殺しました(サムエル記第一21章7節、22章9-18節)。
ドエグはなぜ祭司たちを殺すことを受け入れたのですか。
聖書は動機を記していません。ただ対照を示します。サウルの家来たちは主の祭司に手を下すことを拒み、ドエグはすぐに従いました。詩篇52篇は、善より悪を愛し、神よりも自分の富に拠り頼む人を描いています。
ドエグについて語る詩篇はどれですか。
詩篇52篇は、表題にあるとおり、ドエグがサウルに告げたときにダビデが作ったものです。偽りの舌と悪人の高ぶりを非難してさばきを告げ、神の恵みへの信頼を、とこしえに、世々限りなく言い表して終わります。