要約
キシはベニヤミン族のアビエルの子で、有力者と紹介されています(第一サムエル9章1節)。イスラエル最初の王サウルの父として知られています。雌ろばがいなくなったとき、キシは息子サウルを探しに行かせ、この旅がサウルを預言者サムエルのもとへ導いて、王として油注がれます。聖書はそれ以外ほとんど語りません。神は家庭のありふれた出来事を用いて、計画を進められるのです。
サウルの父キシという名前の意味
キシという名の意味は不確かで、提案されている説は推測にとどまります。聖書は意味を説明せず、ベニヤミン族の系図だけを示します。アビエルの子、ツェロルの子、ベコラテの子です(第一サムエル9章1節)。
サウルの父キシの生涯
ベニヤミン族の有力者
第一サムエル9章1-2節キシはベニヤミン族の人で、アビエルの子であり、系図は数代さかのぼります。聖書は彼を有力者と呼びます。息子のサウルは若くて美しく、民のだれよりも肩から上だけ高い人でした。第一サムエル14章51節によれば、キシとアブネルの父ネルは、ともにアビエルの子です。
いなくなった雌ろば
第一サムエル9章3-5節キシの雌ろばがいなくなり、キシはサウルに若者を一人連れて探しに行くよう命じます。二人はエフライムの山地やいくつもの地方を巡りますが、見つかりません。ツフの地で、サウルは父が雌ろばのことを忘れて自分たちを心配するといけないと、帰ろうとします。ささやかな家の用事が、決定的な場面を開きました。
神が備えられた出会い
第一サムエル9章15-20節前の日、主はサムエルに、ベニヤミンの地から一人の人を遣わす、その人に油を注いで民の君主とせよと告げておられました。サウルが来ると、サムエルは雌ろばは見つかったと安心させます。さらに、イスラエルの望ましいものはすべて、サウルと父の全家、つまりキシの家のためにあると告げました。
心配する父
第一サムエル10章1-2節サムエルはサウルに油を注ぎ、しるしを告げます。ラケルの墓のそばで二人の人が、あなたの父は雌ろばのことはもう気にかけず、息子のことで心配し、息子のためにどうしようかと言っていると伝えるというのです。この言葉から、息子を思う父の姿が垣間見えます。
キシの子が王となる
第一サムエル10章11-24節サウルが預言者たちとともに預言すると、人々はキシの子に何が起こったのかと驚きます。ミツパでくじはベニヤミン部族を、次にキシの子サウルを示しました。サムエルが民に彼を示すと、民は王さま万歳と叫びます。キシの名は、使徒の働き13章21節に至るまで、初代の王の名とともに残りました。
キシの墓
第二サムエル21章12-14節ずっと後、ダビデはヤベシュ・ギルアデの人々から、サウルとヨナタンの骨を取り戻させます。骨はベニヤミンの地のツェラにある、サウルの父キシの墓に、処刑されたサウルの子孫の骨とともに葬られました。その後、神はこの国のための祈りに心を動かされました。
サウルの父キシから学ぶこと
- 神は、いなくなった雌ろばのような平凡な出来事を用いて、人を御心へ導くことができます。
- ごく普通の家族も、神の計画にとって小さすぎることはありません。
- 息子を案じる父の心は、家族の絆が神の前で大切であることを思い出させます。
- 立派な家柄の出であることは忠実さを保証せず、だれもが自分自身で神と歩む必要があります。
鍵となる聖句
キシはベニヤミン族の有力者として紹介され、雌ろばの失踪が息子サウルを旅立たせ、サムエルとの出会いへ向かわせる経緯が語られます。
サムエルは雌ろばのことでサウルを安心させ、イスラエルの望ましいものはすべて、サウルと父の全家のために備えられていると明かします。
ピシデヤのアンティオキアでの説教で、パウロは神がベニヤミン部族の人、キシの子サウルを四十年間、民に与えたことを語ります。
よくある質問
聖書のキシとはどんな人ですか。
キシはベニヤミン族の人で、アビエルの子であり、有力者と記されています(第一サムエル9章1節)。イスラエル最初の王サウルの父として知られます。いなくなった雌ろばを探す途中で、サウルは預言者サムエルと出会い、王として油注がれました。
キシという名にはどんな意味がありますか。
聖書はキシの名の意味を示しておらず、専門家の説も確かではありません。聖書が関心を向けるのは、ベニヤミン族でアビエルの子という家系と、イスラエル最初の王となるサウルの父という役割です(第一サムエル9章1-2節)。
キシの物語は聖書のどこにありますか。
キシは主に第一サムエル9章と10章に登場し、雌ろばの失踪とサウルへの油注ぎが語られます。そのほか、第一サムエル14章51節、墓について第二サムエル21章14節、第一歴代誌8章と9章の系図、使徒の働き13章21節にも名があります。