要約
ガドはダビデの時代の預言者で、ダビデの先見者と呼ばれます(第二サムエル24章11節)。サウルから逃げるダビデに助言し、人口調査の罪のあとには三つの災いから選ぶよう神の言葉を伝えました。そしてアラウナの打ち場に祭壇を築くよう命じ、そこにのちに神殿が建てられます。レビ人の賛美の整えにも関わりました。厳しいときも王に真実を語った忠実な僕です。
預言者ガドという名前の意味
預言者ガドはヤコブの子と同じ名です。その子が生まれたとき、レアは幸運だと叫びました(創世記30章11節)。名は一般に、幸運という意味に結びつけられます。聖書は預言者ガドの家系について何も述べていません。
預言者ガドの生涯
逃亡中の助言
第一サムエル22章1-5節ダビデはサウルから逃れてアドラムのほら穴に身を隠し、両親をモアブの王に託します。そこへ預言者ガドが来て、要害にとどまらずユダの地に入るように言いました。ダビデは従い、ヘレテの森へ向かいます。これが未来の王のそばでのガドの最初の登場です。
人口調査のあとの言葉
第二サムエル24章10-13節ダビデは民の人口を数えさせ、その後、良心に責められて罪を告白します。翌朝、主の言葉がダビデの先見者ガドに臨みました。ガドは三つの災い、すなわち飢饉、敵に追われる三か月、三日間の疫病を示し、遣わされた方に何と答えるか、よく考えて選ぶよう求めます。
主の御手に陥る
第二サムエル24章14-17節ダビデはガドに、主の御手に陥るほうがよい、主のあわれみは大きいからと答え、人の手には陥りたくないと言いました。イスラエルに疫病が下りましたが、主はアラウナの打ち場のそばで御使いを止められます。ダビデは、罪を犯したのは自分であり、羊のような民ではないととりなしました。
アラウナの打ち場の祭壇
第二サムエル24章18-25節その日、ガドは再びダビデのもとに来て、エブス人アラウナの打ち場に主のための祭壇を築くよう告げます。ダビデは従って打ち場を買い、無償で献げることを拒みました。全焼のいけにえを献げると、災いはイスラエルから退きました。第一歴代誌21章18節によれば、この命令は主の使いがガドに託したものです。
ダビデの治世の証人
第一歴代誌29章29節ダビデの治世の終わりに、歴代誌の記者は、その行いが先見者サムエルの書、預言者ナタンの書、先見者ガドの書に記されていると述べます。この書は伝わっていませんが、ガドがダビデの歴史全体を注意深く見守る証人であったことを示しています。
賛美のための秩序
第二歴代誌29章25節数百年後、ヒゼキヤ王はダビデと王の先見者ガドと預言者ナタンの命令にしたがい、レビ人を主の宮にシンバルと琴と竪琴を持たせて立たせました。聖書は、この命令が主から出て、預言者たちを通して伝えられたと明記します。ガドは賛美の整えにも貢献したのです。
預言者ガドから学ぶこと
- まことの神の僕は、聞くのがつらい時にも、神の言葉を忠実に伝えます。
- 神の赦しは罪の結果を常には消しませんが、神のあわれみは変わらず大きいのです。
- 懲らしめのあとも、神はいけにえと礼拝を通して和解の道を開かれます。
- 指導者には、導き、戒めてくれる預言者的な声が必要です。
- 神に仕えることは、厳かな言葉だけでなく、実際的な助言にも及びます。
鍵となる聖句
ガドの最初の働きです。逃亡中のダビデに、要害を出てユダの地に戻るよう助言します。ダビデは預言者の声に耳を傾けました。
ダビデの先見者ガドが、三つの災いの選択を伝えます。ダビデの答えは、主の大きなあわれみへの信頼を表しています。
ガドはダビデにアラウナの打ち場に祭壇を築くよう命じ、ダビデは主が命じられたとおり、預言者の言葉に従って上って行きました。
神殿でのレビ人の歌い手の整えは、ダビデとガドとナタンの命令に由来します。それは預言者たちを通した主の命令でした。
預言者ガドについての説教
よくある質問
預言者ガドとはどんな人ですか。
ガドはダビデの時代の預言者で、ダビデの先見者と呼ばれます(第二サムエル24章11節)。サウルから逃れる時期から治世の終わりまでダビデに付き添い、人口調査のあと神の言葉を伝え、ナタンとともに礼拝の整えにも関わりました。
なぜ人口調査のあと、神はガドをダビデに遣わされたのですか。
ダビデは民の人口を数えさせ、自分で大きな罪を犯したと認めました(第二サムエル24章10節)。神は懲らしめとして、三つの災いから選ぶよう告げるためガドを遣わされました。疫病のさなかには、災いが止むよう祭壇を築く場所もガドが示しました。
ガドの物語は聖書のどこにありますか。
ガドは第一サムエル22章5節、第二サムエル24章、そして並行記事の第一歴代誌21章に登場します。さらにダビデの行いを記した書について第一歴代誌29章29節、レビ人の歌い手の整えについて第二歴代誌29章25節にも名が挙げられています。