聖書の人物 テルトロ

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

テルトロは使徒24章にだけ登場する弁護士です。大祭司アナニアと長老たちとともに、カイサリアでローマ総督ペリクスの前に使徒パウロを訴えに来ました。彼はまず総督にへつらい、続いてパウロを、ユダヤ人の間に騒ぎを起こす疫病のような男、ナザレ人の一派の首領、宮を汚そうとした者として告発します。パウロは、訴える人々には何も証明できないと答えました。巧みな弁舌と真実の対比が心に残ります。

テルトロという名前の意味

テルトロはラテン語の名で、一般にテルテオという名の指小形と理解されています。聖書は、彼の出身も、ユダヤ人かローマ人かも記していません。ただテルトロという弁護士として紹介するだけです(使徒24章1節)。

テルトロの生涯

  1. カイサリアへ移されるパウロ

    使徒23章26-33節

    エルサレムでパウロに対する陰謀が企てられたのち、千人隊長クラウデオ・ルシヤは手紙を添えて彼を総督ペリクスのもとカイサリアへ送ります。手紙には、パウロに死刑や投獄に当たる罪は見つからず、訴える者たちには総督に直接訴えるよう命じたと書かれています。これがテルトロの登場する審問につながります。

  2. 訴える者たちの到着

    使徒24章1節

    五日後、大祭司アナニアが、数人の長老たちと、テルトロという弁護士を連れて下って来ました。彼らは総督にパウロを訴え出ます。宗教指導者たちは、ローマの権威の前で訴えを説得力をもって述べるため、弁舌に巧みな人に自分たちの訴えを託しました。

  3. へつらいの弁論

    使徒24章2-4節

    テルトロは大げさな賛辞から始めます。ペリクス閣下のおかげで私たちは大きな平和を享受しており、先見の明ある配慮によって国民に改革がもたらされた、と。深い感謝を述べ、簡潔に述べると約束します。こうした世辞は、事実を語る前から裁判官の好意を得ようとするものです。

  4. 重い訴え

    使徒24章5-6節

    続いてテルトロは、パウロを疫病のような男、世界中のユダヤ人の間に騒ぎを起こす者、ナザレ人の一派の首領で、宮さえ汚そうとした者として訴えます。これらの訴えは、治安の乱れ、宗教問題、神聖冒涜が混ざり合い、秩序を保つ責任のある総督には重大な事柄でした。

  5. ルシヤへの非難

    使徒24章6-9節

    テルトロは、ユダヤ人たちは自分たちの律法でパウロをさばこうとしたのに、千人隊長ルシヤが大変な暴力で彼を奪い取ったと主張します。しかしルシヤの手紙によれば、パウロが殺されようとしていたので隊長が介入したのです(使徒23章27節)。テルトロはペリクスにパウロを尋問するよう勧め、同席のユダヤ人たちも訴えに加わります。

  6. パウロの答え

    使徒24章10-21節

    パウロは敬意を込めつつも、へつらわずに答えます。礼拝のためにエルサレムに上ったこと、騒ぎを起こしているところを見つけられたことはなく、訴える者たちにはその訴えを証明できないことを述べました。彼らが一派と呼ぶ道に従って先祖の神に仕え、復活の望みを抱いていることを認めています。

  7. 延期された審理

    使徒24章22-27節

    この道のことをかなり詳しく知っていたペリクスは、審理を延期しました。パウロをある程度自由にして監視下に置き、のちにキリストへの信仰について聞きます。二年がたち、ペリクスはユダヤ人の機嫌を取るため、パウロを獄に残しました。テルトロの弁論は有罪判決を得られませんでしたが、パウロは囚われたままでした。

テルトロから学ぶこと

  • 美しい言葉やへつらいは、事実の真実の代わりにはなりません。
  • 信じる者は不当に訴えられることがありますが、落ち着いて、敬意と真実をもって答えます。
  • 神の前にも人の前にもとがめのない良心を持つことが、最善の弁護です。
  • 福音はしばしば、根拠のないまま、既存の秩序を脅かすものとして示されてきました。
  • 人の裁判が遅れるときでも、神は状況を支配しておられます。

鍵となる聖句

使徒24章5節

テルトロの訴えの核心です。パウロは疫病のような男、世界中のユダヤ人の間に騒ぎを起こす者、ナザレ人の一派の首領だというのです。

使徒24章13節

パウロの答えは簡潔です。訴える人々は訴えを証明できません。巧みな弁舌に対して、彼は事実に基づいて立ちます。

使徒24章16節

パウロは自分の生き方を導くものを語ります。神の前にも人の前にも、いつもとがめのない良心を保つよう努めているのです。彼の弁護は誠実な生き方に支えられています。

よくある質問

聖書のテルトロとは誰ですか。

大祭司アナニアと長老たちとともに来て、総督ペリクスの前でパウロを訴えた弁護士です(使徒24章1節)。この章にだけ登場します。総督をへつらって称えたのち、パウロが分裂を生み、ナザレ人の一派の首領で、宮を汚そうとしたと訴えました。

テルトロという名は何を意味しますか。

テルトロはラテン語の名で、一般にテルテオの指小形と理解されています。聖書はこの名を説明せず、家族や出身についても何も語りません。一世紀以上のちに生きたカルタゴのキリスト教著作家テルトゥリアヌスとは別人です。

テルトロの物語は聖書のどこにありますか。

使徒24章1-9節に出てきて、訴えの弁論を述べます。続くパウロの答え(使徒24章10-21節)と、パウロがエルサレムから総督ペリクスのいるカイサリアに移された理由を説明する使徒23章の終わりも読んでください。

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