聖書の人物 クレニオ

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

クレニオはシリヤのローマ総督で、聖書ではルカ2章2節に一度だけ名が出ます。ルカは、皇帝アウグストゥスが住民登録を命じた時代にイエスが生まれたとし、それはクレニオがシリヤを治めていたときの最初の住民登録だったと記します。この登録のためヨセフとマリヤはナザレからダビデの町ベツレヘムへ向かい、イエスが生まれました。クレニオ自身は物語で行動せず、歴史上の目印として登場します。

クレニオという名前の意味

クレニオはラテン語の名で、ローマの官吏が用いていました。ラテン語ではクィリニウスと呼ばれ、一般に古代ローマの神クィリヌスと結びつけられます。聖書はこの名を説明していません。

クレニオの生涯

  1. 皇帝アウグストゥスの勅令

    ルカ2章1-2節

    ルカはイエスの誕生を世界の歴史の中に位置づけます。そのころ、皇帝アウグストゥスから、全世界の住民登録をせよという勅令が出ました。この最初の住民登録は、クレニオがシリヤの総督であったときに行われたと、福音書記者は記します。クレニオの名は出来事の時期を示す目印となっています。

  2. それぞれ自分の町へ

    ルカ2章3-5節

    人々はみな登録のため、それぞれ自分の町に帰って行きました。ヨセフは、ダビデの家系に属していたので、ガリラヤのナザレからユダヤのベツレヘム、ダビデの町へ上って行きます。身重のいいなずけマリヤも一緒でした。遠くにいる皇帝の勅令が、この家族を旅に出させたのです。

  3. ベツレヘムでの誕生

    ルカ2章6-7節、ミカ書5章2節

    ベツレヘムにいる間に、マリヤの出産の時が来ました。マリヤは初めての男の子を産み、布にくるんで飼葉おけに寝かせました。宿屋には彼らのいる場所がなかったからです。この住民登録を通して、神は預言者ミカがイスラエルの支配者の出る所と告げた町へ、この家族を導かれました。

クレニオから学ぶこと

  • 神は、名の知られた総督や皇帝のもとにある現実の歴史の中で、その約束を成し遂げられます。
  • 権力者の決定も、彼ら自身が気づかないまま神の計画に仕えています。
  • ヨセフが勅令に従ったことで、神が御子を生まれさせようとされた場所にちょうど導かれました。
  • キリスト教の信仰は神話ではなく、時間の中に記された事実の上に立っています。

鍵となる聖句

ルカ2章1-2節

ルカは皇帝アウグストゥスと総督クレニオの名を挙げて、イエスの誕生を歴史の中に位置づけます。受肉は物語ではなく、神の御子は人間の歴史の特定の時にお生まれになりました。

ルカ2章4節

住民登録のために、ヨセフはダビデの家系の者としてダビデの町ベツレヘムへ向かいます。この強いられた旅を通して、神はメシアの生まれる場所について告げられたことを成就されました。

ミカ書5章2節

預言者は、ベツレヘム・エフラテからイスラエルを治める者が出ると告げます。クレニオの時代の住民登録によって、この預言が成就しました。マタイ2章6節にも引用されています。

よくある質問

聖書のクレニオとは誰ですか。

クレニオは、ヨセフとマリヤをベツレヘムに向かわせた住民登録のときのローマ総督で、シリヤを治めていました(ルカ2章2節)。聖書に一度だけ名が出て、物語に直接は関わりません。ルカは、イエスの誕生を歴史の中に位置づけるために彼の名を挙げています。

クレニオの住民登録は歴史的な出来事ですか。

ルカは最初の住民登録とだけ述べ、詳しくは記していません。ユダヤ人の歴史家ヨセフスは、クレニオが行ったユダヤの住民登録を紀元六年ごろのこととして伝えます。ヘロデの時代(ルカ1章5節)のイエスの誕生とどう調和させるかは議論があり、いくつもの説明が提案されています。

クレニオの住民登録は聖書のどこにありますか。

この記事はルカ2章の最初の七節にあり、クレニオは2節に出ます。使徒の働き5章37節でもガマリエルがガリラヤ人ユダに関して住民登録に触れていますが、そこにクレニオの名はありません。

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