聖書の人物 ポテパルの妻

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

ポテパルの妻は、エジプトでパロの廷臣、侍従長の妻です。夫が家の全財産を任せたヘブル人の若い奴隷ヨセフに目をつけ、日ごとに床を共にするよう迫りました。ヨセフは主人と神への誠実さからこれを拒みます。ある日、彼女が着物をつかむと、彼は逃げ出しました。彼女は偽って訴え、ヨセフは牢に入れられます。しつこい誘惑と偽りの姿を伝える人物です。

ポテパルの妻という名前の意味

聖書は彼女の名を記しておらず、ただ主人の妻、あるいはポテパルの妻と呼んでいます。夫ポテパルの名は、「ラーが与えた者」を意味するエジプト語の表現と結びつけられるのが一般的です。彼女に時おりつけられる名は、後代の伝承によるもので、聖書本文にはありません。

ポテパルの妻の生涯

  1. ポテパルの家のヨセフ

    創世記39章1-6節

    兄たちに売られたヨセフは、パロの廷臣で侍従長のポテパルに買い取られます。主はヨセフとともにおられ、彼の手がけることをすべて成功させました。ポテパルは家とすべての財産を彼に任せ、主はヨセフのゆえにこのエジプト人の家を祝福されます。本文は、ヨセフが体つきも顔だちも美しかったと記します。

  2. 繰り返される誘い

    創世記39章7-10節

    主人の妻はヨセフに目をつけ、私と寝なさいと言いました。ヨセフは拒みます。主人の全き信頼を思い、どうしてそんな大きな悪事をして、神に罪を犯せましょうかと答えました。それでも彼女は毎日誘い続けましたが、そのたびにヨセフは彼女と一緒にいることを拒みました。

  3. 手に残された着物

    創世記39章11-12節

    ある日、家の者が誰もいないとき、彼女はヨセフの着物をつかんで、同じ要求を繰り返します。ヨセフは議論せず、着物を彼女の手に残して外へ逃げ出しました。神への誠実さを失うよりも、上着を失うほうを選んだのです。

  4. 偽りの訴え

    創世記39章13-18節

    拒まれたと見るや、彼女は家の者たちを呼び、ヨセフが辱めようとしたと訴え、着物を証拠として示します。夫が帰るまで着物を手元に置き、同じ話を繰り返し、夫自身が連れて来た「ヘブル人の奴隷」のせいだと言いました。彼女は真実を、潔白な者に向けて逆さにしたのです。

  5. 牢の中のヨセフ、共におられる神

    創世記39章19-23節

    怒りに燃えたポテパルは、ヨセフを王の囚人たちが入れられる牢に入れます。しかし本文は、主はヨセフとともにおられ、彼に恵みを施されたと強調します。牢の長は囚人たちをすべて彼に任せました。ポテパルの妻の偽りも、ヨセフに対する神の計画を止めることはできませんでした。

ポテパルの妻から学ぶこと

  • 誘惑は執拗で、毎日やって来ることがあります。そのたびに拒まなければなりません。
  • 性的な罪は、ヨセフが理解したように、まず神に対する罪です。
  • 誘惑を前にして、逃げることが唯一の賢い対応であることもあります。
  • 偽りは、しばらくのあいだ潔白な人を苦しめても、神がその人と共におられることを妨げられません。
  • 神への忠実さは、その場では高くつくことがありますが、神がその人から離れることはありません。

鍵となる聖句

創世記39章9節

ヨセフはこの行為の本当の重大さ、すなわち大きな悪であり神に対する罪であることを告げて拒みます。主人への誠実さは、神を恐れる心から生まれています。

創世記39章12節

ヨセフは着物を残して逃げ出しました。この行動は、誘惑と取引せず、淫らな行いから逃げるようにという新約聖書の勧めを思わせます。

創世記39章21節

偽りの訴えで牢に入れられても、ヨセフは見捨てられません。主が彼とともにおられ、彼に恵みを施されました。

よくある質問

ポテパルの妻の名前は何ですか。

聖書は彼女の名を記していません。創世記39章は、ただヨセフの主人の妻と呼んでいます。ときに挙げられるズライハという名は、ずっとのちの伝承に由来し、聖書には出てきません。聖書本文にとどまるのがよいでしょう。

ヨセフはなぜポテパルの妻を拒んだのですか。

ヨセフ自身が理由を説明しています。主人は妻である彼女以外のすべてを自分に任せており、応じることは大きな悪であり神への罪となるからです(創世記39章8-9節)。ポテパルへの忠実さ、そして何よりも神への誠実さから拒みました。

ポテパルの妻の物語は聖書のどこにありますか。

彼女の物語は、創世記39章の7節から20節までにすべて記されています。ポテパルは、ヨセフがエジプトに売られた創世記37章36節にも出てきます。牢の中のヨセフの物語は、創世記40章、41章に続きます。

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