聖書の人物 キュロス

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

キュロスはペルシャの王で、バビロンを治めた最初の年に、捕囚のユダヤ人がエルサレムに帰って神殿を再建することを許しました。紀元前538年ごろです。イザヤは名前まで挙げて早くから告げており、主は彼を受膏者と呼ばれます。ネブカデネザルが奪った神殿の器も返しました。この詔が捕囚からの帰還を開きました。

キュロスという名前の意味

キュロスは、ペルシャ語の名前(一般にクルシュと音写される)をギリシャ語やラテン語で表した形で、意味は議論されています。聖書にはこの名の説明がないため、確かなことは言えません。

キュロスの生涯

  1. ユダの捕囚

    歴代志下36章15-21節

    主は使者たちを早くから送って民に警告されましたが、彼らは嘲りました。ネブカデネザルは神殿を破壊し、生き残った者をバビロンに連れて行きます。彼らはペルシャ王国の時代まで仕え、エレミヤの語った言葉が成就しました。

  2. 前もって告げられた名

    イザヤ書45章1-4節

    はるか前に、主はキュロスを受膏者と呼んで語りかけられます。その前を進み、道をならし、青銅の門を砕くと約束されました。キュロスが主を知る前から、しもべヤコブのために彼の名を呼び、力を帯びさせたのです。

  3. キュロスの詔

    エズラ記1章1-4節

    キュロスの元年、主は王の心を奮い立たせ、王は全国に告げ知らせます。天の神が地のすべての国を自分に与え、エルサレムに主の宮を建てるよう命じられた、と。神の民であれば、だれでもそこへ上って行けるとしました。

  4. 帰還する人々

    エズラ記1章5-11節

    ユダとベニヤミンの氏族の長、祭司、レビびとなど、神に心を奮い立たされた者たちが上って行こうと立ち上がります。周りの人々は贈り物で支えました。キュロスは、ネブカデネザルが奪って自分の神の宮に置いていた主の宮の器も返しました。

キュロスから学ぶこと

  • 神は歴史を導かれ、ご自分を知らない王をも用いて約束を果たされます。
  • 聖書の預言の言葉は、長い年月がたっても定められた時に成就します。
  • 神は一人ひとりを名で呼び、備える人がまだ気づかないうちからその人を知っておられます。
  • 主はご自分の民の心も奮い立たせ、立ち上がって再建させてくださいます。
  • 神が民に約束されたことは、捕囚が出口のないように見えても守られます。

鍵となる聖句

イザヤ書45章1節

「わが受膏者クロスの右の手をとって」と主は語ります。外国の王に受膏者の称号が与えられるのは異例です。神は望む者を通して民を救われますが、この王が信仰者とされているわけではありません。

イザヤ書45章4節

主はクロスに「あなたがわたしを知らなくても、わたしはあなたに名を与えた」と言われます。キュロスが神を知る以前から、主のほうが先に動いておられたのです。

エズラ記1章2節

王は「天の神、主は地上の国々をことごとくわたしに下さって、主の宮をユダにあるエルサレムに建てることをわたしに命じられた」と宣言します。王の詔は、イスラエルの神が自分の使命の源だと認めています。

エズラ記1章5節

氏族の長や祭司、レビびと「など、すべて神にその心を感動された者は」、主の宮を復興するために立ち上がりました。王の詔だけでは足りず、民を動かしたのは神ご自身でした。

よくある質問

なぜ神はキュロスを受膏者と呼ばれたのですか。

イザヤ書45章1節で、主はキュロスをイスラエル解放の道具として選んだため、この称号を与えられました。神は彼が知る前から名を呼んでおられたとあります。この称号が示すのは使命であって、回心ではありません。

キュロスという名前の意味は何ですか。

ペルシャ語の名(一般にクルシュと音写)をギリシャ語やラテン語で表した形です。意味は専門家の間でも議論があり、聖書にも説明はありません。確かな意味を与えるのは控えたほうがよいでしょう。ヘブル語ではコレシュと書かれます。

キュロスの物語は聖書のどこにありますか。

おもにエズラ記1章に、帰還を許した詔が記されています。歴代志下36章の最後の数節にも出てきます。イザヤ書は45章を中心に、彼の名を前もって告げ、主が直接語りかけておられます。

ほかの聖書の人物

← すべての人物