要約
ゼレシは、エステル記でユダヤ人を滅ぼそうとしたハマンの妻です。ハマンの友人たちと共に、高さ五十キュビトの木を立ててモルデカイを掛けるよう勧めました。翌日、夫が辱めを受けた後には、モルデカイの前に必ず敗れると告げます。悪い助言と、遅すぎた冷静な見通しの両方が心に残る人物です。
ゼレシという名前の意味
ゼレシはおそらくペルシアに由来する名で、意味は定かではなく、金を連想させる語と結びつける説もあります。聖書は名の意味を説明せず、ハマンの友人たちと並ぶ彼の妻として紹介するだけです(エステル記5章10節)。
ゼレシの生涯
ハマンの自慢
エステル記5章9-12節ハマンは、エステルの最初の宴から喜んで出ました。しかし王の門で、モルデカイは彼の前に立ち上がりません。ハマンは怒りをこらえて家に帰り、友人たちと妻ゼレシを呼び、富、息子の数、王に昇進させられたことと、翌日の王妃の招きを語りました。
何の益にもならない
エステル記5章13節ハマンは心の奥を明かします。ユダヤ人モルデカイが王の門に座っているのを見る間は、これらすべてが何の益にもならない、というのです。栄華も憎しみを鎮められませんでした。ゼレシと友人たちが答えたのは、この苦々しさに対してでした。
木の助言
エステル記5章14節ゼレシとすべての友人たちは、高さ五十キュビトの木を立て、朝、王にモルデカイをそれに掛けるよう願い出ることを勧めます。そうすれば王と共に喜んで宴に行けるというのです。ハマンはこの助言を喜び、すぐに木を立てさせました。
辱められた帰宅
エステル記6章10-13節翌日、王はハマンに、モルデカイに衣と馬を与え、町の広場を導いて栄誉を告げるよう命じます。ハマンは憂え悩み、頭をおおって家に帰り、ゼレシと友人たちにすべてを語りました。彼らの勧めた計画は、すでに彼自身に不利な方向へ傾いていました。
冷静な見通し
エステル記6章13-14節知者たちとゼレシは言います。モルデカイがユダヤ人の子孫であるなら、あなたは彼に勝てず、「必ず彼の前に敗れるでしょう」。彼らがまだ話しているうちに、王の侍従たちが来て、ハマンを急がせ、エステルが設けた宴へ連れて行きました。
ハマンの家の終わり
エステル記7章10節、9章10-14節ハマンはモルデカイのために立てた木に掛けられ、王は彼の家をエステルに与えました。のちにハマンが妻ゼレシの前で誇った十人の息子も、スサで殺され、木に掛けられます。ゼレシ自身がどうなったかについて、聖書は何も語りません。
ゼレシから学ぶこと
- 相手の怒りをなだめず、あおる助言は、破滅へ導くことがあります。
- 高ぶりと憎しみは人を盲目にします。ハマンはすべてを持っていたのに、一つの侮辱がすべてを台無しにしました。
- 他人のために罠を用意する者が、自分でそこに落ちることがあります。ハマンは自ら立てた木に掛けられました。
- 神は御民を守られ、敵対する者たちさえ、神には逆らえないと悟るようになります。
鍵となる聖句
ゼレシとハマンの友人たちの助言は、モルデカイのために五十キュビトの木を立てることでした。憎しみから出た助言が、それに従った本人に返ってくることになります。
ハマンが辱められた後、ゼレシと知者たちは、モルデカイがユダヤ人の子孫なら勝てないと認めます。神の民に敵対する者でさえ、その守りを感じ取ります。
高ぶりは滅びに先立ち、誇る心は倒れに先立つという原則を語る節です。周りの人々にあおられたハマンの歩みは、まさにこの節のとおりでした。
よくある質問
ゼレシとは聖書で誰ですか。
ゼレシは、エステル記でユダヤ人の敵であるアガグびとハマンの妻です。登場するのは二つの場面だけです。エステル記5章10-14節で、友人たちと共にモルデカイを掛ける木を立てるよう勧め、6章13節で、夫がモルデカイの前に敗れると告げます。
ゼレシはハマンにどんな助言をしましたか。
ゼレシはハマンのすべての友人たちと共に、高さ五十キュビトの木を用意し、朝、王にモルデカイを掛けるよう願い出ることを勧めました。ハマンはそれに従いました。しかし翌日、ハマンはモルデカイに栄誉を与えさせられ、最後にはその木に掛けられました(エステル記5章14節、7章10節)。
ゼレシは聖書のどこに出てきますか。
ゼレシの名が出るのはエステル記の三つの節、5章10節、5章14節、6章13節です。彼女の役割を知るには、5章と6章を通して読み、さらに第二の宴でのハマンの失脚を記す7章と、息子たちの最期を記す9章10-14節を読んでください。