聖書 — 口語訳 (1955)

詩篇 11

概要

詩篇11篇は、恐れに対する信仰の答えです。ダビデのまわりの人々は、悪しき者が矢をつがえているのだから、鳥のように山へ逃げよと勧めます。ダビデは、自分にはすでに避け所があると答えます。主です。基が取りこわされるときも、神は天のみくらにいまし、すべてを見渡し、正しい者を調べ、正義を行われます。詩篇は希望で結ばれます。直き者は主のみ顔を仰ぎ見るのです。

この章の3つの区分

  1. 1-3節逃げるか、寄り頼むか:恐れの助言
  2. 4-6節主は天のみくらにいまして、見て、調べられる
  3. 7節主は正しく、直き者はそのみ顔を仰ぎ見る

1わたしは主に寄り頼む。なにゆえ、あなたがたはわたしにむかって言うのか、「鳥のように山にのがれよ。

2見よ、悪しき者は、暗やみで、心の直き者を射ようと弓を張り、弦に矢をつがえている。

3基が取りこわされるならば、正しい者は何をなし得ようか」と。

4主はその聖なる宮にいまし、主のみくらは天にあり、その目は人の子らをみそなわし、そのまぶたは人の子らを調べられる。

5主は正しき者をも、悪しき者をも調べ、そのみ心は乱暴を好む者を憎まれる。

6主は悪しき者の上に炭火と硫黄とを降らせられる。燃える風は彼らがその杯にうくべきものである。

7主は正しくいまして、正しい事を愛されるからである。直き者は主のみ顔を仰ぎ見るであろう。

鍵となる聖句

1節
わたしは主に寄り頼む。なにゆえ、あなたがたはわたしにむかって言うのか、「鳥のように山にのがれよ。

ダビデは、周囲の恐れに答える前に、まず自分の避け所を選びます。すでに神のうちに身を寄せているので、逃げようとはしません。

3節
基が取りこわされるならば、正しい者は何をなし得ようか」と。

詩篇の中心となる問いです。社会を支えるものがすべて崩れるとき、正しい者に何ができるのでしょうか。その答えは、このあとに続きます。

4節
主はその聖なる宮にいまし、主のみくらは天にあり、その目は人の子らをみそなわし、そのまぶたは人の子らを調べられる。

転換点です。神はご自分の座を離れておられません。地が制御を失ったように見えても、天での統治は揺らぎません。その目はすべての人を見ておられます。

7節
主は正しくいまして、正しい事を愛されるからである。直き者は主のみ顔を仰ぎ見るであろう。

詩篇は神のご性質で結ばれます。主は正しくいまして、正しい事を愛されます。心の直い者は、そのみ顔を仰ぎ見るでしょう。

説教が語っていること

詩篇11篇についてよくある質問

詩篇11篇はどんな意味ですか

あわてることを拒む人の詩篇です。逃げるよう勧める声の中で、ダビデは主への信頼を言い表します。悪しき者は強そうに見えても、神はみくらに座してすべてを見、正しくさばかれます。この詩篇は、逃げるのではなく神に身を避けるよう招いています。

基が取りこわされるとは、どういう意味ですか

基とは、社会を支えるもの、つまり正義や法や真理を指します。それらが崩れると、正しい者は無力に感じます。ダビデはその現実を否定しませんが、なお一つの基が残ることを思い起こさせます。天を治め、変わることのない神ご自身です。

詩篇11篇はどのように祈り、黙想すればよいですか

恐れを感じている状況を思い浮かべながら読みましょう。1節の逃げよという勧めに気づき、ダビデのように、あなたは神に身を避けていると主に告げます。次に4節を、目を上げて味わい、あなたの訴えを神にゆだねます。最後に、神が正しい方であることを感謝して結びます。

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