聖書 — 口語訳 (1955)
詩篇 66
概要
詩篇66篇は賛美の歌で、本文には作者の名が記されていません。全地に向かって、神の恐るべきみわざをたたえようと呼びかけることから始まります。神は海を開いて民を通らせてくださいました。詩人はまた、神が民をるつぼと火と水の中を通らせ、そのうえで豊かな所へ導き出してくださったことを認めます。結びは、誓いを果たすために神の家に来て、神が自分の祈りを聞いてくださったと語る、ひとりの信仰者の証しです。
この章の5つの区分
1全地よ、神にむかって喜び呼ばわれ。
2そのみ名の栄光を歌え。栄えあるさんびをささげよ。
3神に告げよ。「あなたのもろもろのみわざは恐るべきかな。大いなるみ力によって、あなたの敵はみ前に屈服し、
4全地はあなたを拝み、あなたをほめうたい、み名をほめうたうであろう」と。
5来て、神のみわざを見よ。人の子らにむかってなされることは恐るべきかな。
6神は海を変えて、かわいた地とされた。人々は徒歩で川を渡った。その所でわれらは神を喜んだ。
7神は大能をもって、とこしえに統べ治め、その目はもろもろの国民を監視される。そむく者はみずからを高くしてはならない。
8もろもろの民よ、われらの神をほめよ。神をほめたたえる声を聞えさせよ。
9神はわれらを生きながらえさせ、われらの足のすべるのをゆるされない。
10神よ、あなたはわれらを試み、しろがねを練るように、われらを練られた。
11あなたはわれらを網にひきいれ、われらの腰に重き荷を置き、
12人々にわれらの頭の上を乗り越えさせられた。われらは火の中、水の中を通った。しかしあなたはわれらを広い所に導き出された。
13わたしは燔祭をもってあなたの家に行き、わたしの誓いをあなたに果します。
14これはわたしが悩みにあったとき、わたしのくちびるの言い出したもの、わたしの口が約束したものです。
15わたしは肥えたものの燔祭を 雄羊のいけにえの煙と共にあなたにささげ、雄牛と雄やぎとをささげます。
16すべて神を恐れる者よ、来て聞け。神がわたしのためになされたことを告げよう。
17わたしは声をあげて神に呼ばわり、わが舌をもって神をあがめた。
18もしわたしが心に不義をいだいていたならば、主はお聞きにならないであろう。
19しかし、まことに神はお聞きになり、わが祈の声にみこころをとめられた。
20神はほむべきかな。神はわが祈をしりぞけず、そのいつくしみをわたしから取り去られなかった。
鍵となる聖句
来て、神のみわざを見よ。人の子らにむかってなされることは恐るべきかな。
詩人は、神がなさったことを見るよう招きます。ここでの信仰は、民が実際に見た出来事、とりわけ海を渡った出来事に支えられています。
神よ、あなたはわれらを試み、しろがねを練るように、われらを練られた。 あなたはわれらを網にひきいれ、われらの腰に重き荷を置き、 人々にわれらの頭の上を乗り越えさせられた。われらは火の中、水の中を通った。しかしあなたはわれらを広い所に導き出された。
神は試練の中に不在なのではありません。試練は、銀を精錬するるつぼにたとえられています。詩人は試練を否定せず、神が導き出してくださった向こう岸から振り返っています。
すべて神を恐れる者よ、来て聞け。神がわたしのためになされたことを告げよう。
詩は「わたしたち」から「わたし」へと変わります。共同の賛美のあと、ひとりの信仰者が、神を恐れる人々に、神が自分にしてくださったことを聞くよう招きます。
もしわたしが心に不義をいだいていたならば、主はお聞きにならないであろう。 しかし、まことに神はお聞きになり、わが祈の声にみこころをとめられた。
この箇所は、祈りと心の誠実さを結びつけています。悪いと知りながら心に抱き続けるなら、神に聞いていただくことの妨げになります。しかし詩人は、神が確かに聞いてくださったと断言します。
神はほむべきかな。神はわが祈をしりぞけず、そのいつくしみをわたしから取り去られなかった。
詩は祝福の言葉で閉じられます。神は祈りをしりぞけず、いつくしみを取り去られませんでした。聞かれた祈りのすべてに共通する結論です。
説教が語っていること
詩篇66篇についてよくある質問
詩篇66篇はどういう意味ですか
賛美と感謝の詩篇です。神が民を救い、たとえば海を渡らせてくださったこと、銀を精錬するように民を試し、そのうえで解き放ってくださったことを思い起こさせます。最後の三分の一は、ひとりの信仰者の証しで、神が祈りを聞き、いつくしみを取り去られなかったと語ります。
詩篇66篇でどのように祈ればよいですか
まず1節から4節で、神がどなたであるかを声に出してほめたたえます。次に5節から12節で、神があなたのためにしてくださったこと、そこから救い出してくださった試練を神に思い起こします。16節から20節では、神がしてくださったことを語り、誠実な心を与えてくださるよう願って結びます。
10節の「るつぼを通る」とはどういう意味ですか
るつぼは、銀を溶かして不純物を取り除くための器です。詩人は、神が民をそのように試されたと語ります。神があらゆる苦しみを起こされるという意味ではなく、試練が、神が清めてくださり、信頼が育つ場所になりうるという意味です。
詩篇 66を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。