聖書 — 口語訳 (1955)

列王紀上 11

概要

列王記第一11章は、ソロモンの霊的な堕落を語ります。イスラエルで最も賢い王が、多くの外国人の妻を迎え、彼女たちは彼の心をほかの神々に向けさせ、彼は彼女たちのために高き所を築きます。神は怒って、王国を彼から引き裂くが、ダビデのゆえにすべてではないと告げられます。神はハダドやレゾンなどの敵を起こし、預言者アヒヤはヤロブアムに十部族を受けると告げます。ソロモンは四十年の治世ののち死に、レハブアムが継ぎます。

この章の4つの区分

  1. 1-13節ソロモンの心が迷わされ、神が宣告される
  2. 14-25節神が敵を起こされる:エドム人ハダドとレゾン
  3. 26-40節ヤロブアムとアヒヤのことば:十二に裂かれた上着
  4. 41-43節ソロモンの死とレハブアムの即位

1ソロモン王は多くの外国の女を愛した。すなわちパロの娘、モアブびと、アンモンびと、エドムびと、シドンびと、ヘテびとの女を愛した。

2主はかつてこれらの国民について、イスラエルの人々に言われた、「あなたがたは彼らと交わってはならない。彼らもまたあなたがたと交わってはならない。彼らは必ずあなたがたの心を転じて彼らの神々に従わせるからである」。しかしソロモンは彼らを愛して離れなかった。

3彼には王妃としての妻七百人、そばめ三百人があった。その妻たちが彼の心を転じたのである。

4ソロモンが年老いた時、その妻たちが彼の心を転じて他の神々に従わせたので、彼の心は父ダビデの心のようには、その神、主に真実でなかった。

5これはソロモンがシドンびとの女神アシタロテに従い、アンモンびとの神である憎むべき者ミルコムに従ったからである。

6このようにソロモンは主の目の前に悪を行い、父ダビデのように全くは主に従わなかった。

7そしてソロモンはモアブの神である憎むべき者ケモシのために、またアンモンの人々の神である憎むべき者モレクのためにエルサレムの東の山に高き所を築いた。

8彼はまた外国のすべての妻たちのためにもそうしたので、彼女たちはその神々に香をたき、犠牲をささげた。

9このようにソロモンの心が転じて、イスラエルの神、主を離れたため、主は彼を怒られた。すなわち主がかつて二度彼に現れ、

10この事について彼に、他の神々に従ってはならないと命じられたのに、彼は主の命じられたことを守らなかったからである。

11それゆえ、主はソロモンに言われた、「これがあなたの本心であり、わたしが命じた契約と定めとを守らなかったので、わたしは必ずあなたから国を裂き離して、それをあなたの家来に与える。

12しかしあなたの父ダビデのために、あなたの世にはそれをしないが、あなたの子の手からそれを裂き離す。

13ただし、わたしは国をことごとくは裂き離さず、わたしのしもべダビデのために、またわたしが選んだエルサレムのために一つの部族をあなたの子に与えるであろう」。

14こうして主はエドムびとハダデを起して、ソロモンの敵とされた。彼はエドムの王家の者であった。

15さきにダビデはエドムにいたが、軍の長ヨアブが上っていって、戦死した者を葬り、エドムの男子をことごとく打ち殺した時、

16(ヨアブはイスラエルの人々と共に六か月そこにとどまって、エドムの男子をことごとく断った)。

17ハダデはその父のしもべである数人のエドムびとと共に逃げてエジプトへ行こうとした。その時ハダデはまだ少年であった。

18彼らがミデアンを立ってパランへ行き、パランから人々を伴ってエジプトへ行き、エジプトの王パロのところへ行くと、パロは彼に家を与え、食糧を定め、かつ土地を与えた。

19ハダデは大いにパロの心にかなったので、パロは自分の妻の妹すなわち王妃タペネスの妹を妻として彼に与えた。

20タペネスの妹は彼に男の子ゲヌバテを産んだので、タペネスはその子をパロの家のうちで乳離れさせた。ゲヌバテはパロの家で、パロの子どもたちと一緒にいた。

21さてハダデはエジプトで、ダビデがその先祖と共に眠ったことと、軍の長ヨアブが死んだことを聞いたので、ハダデはパロに言った、「わたしを去らせて、国へ帰らせてください」。

22パロは彼に言った、「わたしと共にいて、なんの不足があって国へ帰ることを求めるのですか」。彼は言った、「ただ、わたしを帰らせてください」。

23神はまたエリアダの子レゾンを起してソロモンの敵とされた。彼はその主人ゾバの王ハダデゼルのもとを逃げ去った者であった。

24ダビデがゾバの人々を殺した後、彼は人々を自分のまわりに集めて略奪隊の首領となった。彼らはダマスコへ行って、そこに住み、ダマスコで彼を王とした。

25彼はソロモンの一生の間、イスラエルの敵となって、ハダデがしたように害をなし、イスラエルを憎んでスリヤを治めた。

26ゼレダのエフライムびとネバテの子ヤラベアムはソロモンの家来であったが、その母の名はゼルヤといって寡婦であった。彼もまたその手をあげて王に敵した。

27彼が手をあげて、王に敵した事情はこうである。ソロモンはミロを築き、父ダビデの町の破れ口をふさいでいた。

28ヤラベアムは非常に手腕のある人であったが、ソロモンはこの若者がよく働くのを見て、彼にヨセフの家のすべての強制労働の監督をさせた。

29そのころ、ヤラベアムがエルサレムを出たとき、シロびとである預言者アヒヤが道で彼に会った。アヒヤは新しい着物を着ていた。そして彼らふたりだけが野にいた。

30アヒヤは着ている着物をつかんで、それを十二切れに裂き、

31ヤラベアムに言った、「あなたは十切れを取りなさい。イスラエルの神、主はこう言われる、『見よ、わたしは国をソロモンの手から裂き離して、あなたに十部族を与えよう。

32(ただし彼はわたしのしもべダビデのために、またわたしがイスラエルのすべての部族のうちから選んだ町エルサレムのために、一つの部族をもつであろう)。

33それは彼がわたしを捨てて、シドンびとの女神アシタロテと、モアブの神ケモシと、アンモンの人々の神ミルコムを拝み、父ダビデのように、わたしの道に歩んで、わたしの目にかなう事を行い、わたしの定めと、おきてを守ることをしなかったからである。

34しかし、わたしは国をことごとくは彼の手から取らない。わたしが選んだ、わたしのしもべダビデが、わたしの命令と定めとを守ったので、わたしは彼のためにソロモンを一生の間、君としよう。

35そして、わたしはその子の手から国を取って、その十部族をあなたに与える。

36その子には一つの部族を与えて、わたしの名を置くために選んだ町エルサレムで、わたしのしもべダビデに、わたしの前に常に一つのともしびを保たせるであろう。

37わたしがあなたを選び、あなたはすべて心の望むところを治めて、イスラエルの上に王となるであろう。

38もし、あなたが、わたしの命じるすべての事を聞いて、わたしの道に歩み、わたしの目にかなう事を行い、わたしのしもべダビデがしたように、わたしの定めと戒めとを守るならば、わたしはあなたと共にいて、わたしがダビデのために建てたように、あなたのために堅固な家を建てて、イスラエルをあなたに与えよう。

39わたしはこのためにダビデの子孫を苦しめる。しかし永久にではない』」。

40ソロモンはヤラベアムを殺そうとしたが、ヤラベアムは立ってエジプトにのがれ、エジプト王シシャクのところへ行って、ソロモンの死ぬまでエジプトにいた。

41ソロモンのそのほかの事績と、彼がしたすべての事およびその知恵は、ソロモンの事績の書にしるされているではないか。

42ソロモンがエルサレムでイスラエルの全地を治めた日は四十年であった。

43ソロモンはその先祖と共に眠って、父ダビデの町に葬られ、その子レハベアムが代って王となった。

鍵となる聖句

4節
ソロモンが年老いた時、その妻たちが彼の心を転じて他の神々に従わせたので、彼の心は父ダビデの心のようには、その神、主に真実でなかった。

聖書は心を指し示します。ソロモンが年を取ったとき、彼の心は父ダビデのようには、主に全く向けられていませんでした。問題は知恵の欠如ではなく、心の忠実さです。

9-10節
このようにソロモンの心が転じて、イスラエルの神、主を離れたため、主は彼を怒られた。すなわち主がかつて二度彼に現れ、 この事について彼に、他の神々に従ってはならないと命じられたのに、彼は主の命じられたことを守らなかったからである。

神の怒りは、ソロモンが心を転じたことから来ています。神は二度も彼に現れ、警告しておられたのです。重大さは、彼が受けたすべてのものにあります。

12-13節
しかしあなたの父ダビデのために、あなたの世にはそれをしないが、あなたの子の手からそれを裂き離す。 ただし、わたしは国をことごとくは裂き離さず、わたしのしもべダビデのために、またわたしが選んだエルサレムのために一つの部族をあなたの子に与えるであろう」。

神は刑罰を告げながらも、ダビデとエルサレムのゆえに一部を残されます。さばきと、約束への真実は、ともにあるのです。

31節
ヤラベアムに言った、「あなたは十切れを取りなさい。イスラエルの神、主はこう言われる、『見よ、わたしは国をソロモンの手から裂き離して、あなたに十部族を与えよう。

アヒヤは上着を十二に裂き、十切れをヤロブアムに与えます。この預言的なしぐさは、王国が二つに分かれることを告げ、それは次の章で起こります。

この章に登場する人物

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説教が語っていること

神があなたの失敗を祝福に変えるとき列王記第一12章についてのこの説教は、11章を引きます。ソロモンの不忠実が、分裂の根本の原因でした。また、ソロモンが四十年治めたこと、レハブアムが繁栄の中で育ったことにも触れています。要約を読む →知恵、快楽、労働:あなたがつかもうとしている煙伝道者の書をもとに、説教者は列王記第一11章4節を引きます。ソロモンの快楽の生活には結果がありました。そのような親密さは無傷では済まず、心が迷わされる、と彼は結論します。要約を読む →サウルからダビデへ―世界を救う王とは誰か聖書の歴史についてのこのシリーズで、ソロモンは、富と知恵に満ちた楽園の先取りとして描かれ、そのあと崩壊します。外国人の妻たちが彼をほかの神々へ向けさせたのです。約束された王だけが、持ちこたえることができます。要約を読む →あなたの内に形づくられるキリスト サタンが恐れる戦いイヴァン・カスタヌーは、ソロモンが主を愛し、そのあと多くの外国人の妻を愛したことを思い起こさせます。そこにゆがんだ姿を見ます。それを持っていた人がそれを失うことがあり、だから守るようにと勧めます。要約を読む →先祖代々の呪いを打ち破る:キリストにあって自由に先祖の過ちの結果についてのこのメッセージで、列王記第一11章9節から12節が、ソロモンの罪のゆえに引き裂かれた王国について引かれ、イエスの名が解き放つという約束が語られます。要約を読む →

列王紀上11章についてよくある質問

列王記第一11章で、ソロモンはなぜ神から離れるのですか

ソロモンは、神の禁止にもかかわらず多くの外国人の妻を迎え、彼女たちは彼の心をほかの神々に傾けさせます。聖書は、それが特に彼の老年に起こったと記しています。ソロモンが知性を失ったとは言わず、その心が神に全く向けられていなかったと述べています。

神はなぜ一つの部族をソロモンの家に残されるのですか

神は、ご自分のしもべダビデのゆえに、またご自分が選ばれた都エルサレムのゆえに、そうされると言われます。ソロモンへのさばきは、ダビデへの約束を取り消すものではありません。ダビデの家系は続き、そこからメシヤの約束が来ます。

列王記第一11章の十二に裂かれた上着とは何を意味しますか

預言者アヒヤは、新しい上着を十二に裂き、十切れをヤロブアムに与えます。これは行動によることばです。王国は分かれ、十部族はヤロブアムに、一部族だけがダビデの家に属します。このしぐさは、ソロモンの死のあとに起こる分裂を告げています。

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