聖書 — 口語訳 (1955)
詩篇 39
概要
詩篇39篇は、人生のはかなさを前にしたダビデの祈りです。悪しき者の前では黙っていようと決めましたが、心は燃え、ことばがほとばしりました。そこで彼は、神に自分の日の数を知らせてほしいと願います。人の一生は息にすぎないからです。この暗い現実の中にも、ダビデは望みを見いだします。待ち望むものは神にあるからです。詩篇は、祈りを聞いてくださいという願いで結ばれます。
この章の4つの区分
1わたしは言った、「舌をもって罪を犯さないために、わたしの道を慎み、悪しき者のわたしの前にある間は わたしの口にくつわをかけよう」と。
2わたしは黙して物言わず、むなしく沈黙を守った。しかし、わたしの悩みはさらにひどくなり、
3わたしの心はわたしのうちに熱し、思いつづけるほどに火が燃えたので、わたしは舌をもって語った。
4「主よ、わが終りと、わが日の数のどれほどであるかをわたしに知らせ、わが命のいかにはかないかを知らせてください。
5見よ、あなたはわたしの日をつかのまとされました。わたしの一生はあなたの前では無にひとしいのです。まことに、すべての人はその盛んな時でも 息にすぎません。
6まことに人は影のように、さまよいます。まことに彼らはむなしい事のために 騒ぎまわるのです。彼は積みたくわえるけれども、だれがそれを収めるかを知りません。
7主よ、今わたしは何を待ち望みましょう。わたしの望みはあなたにあります。
8わたしをすべてのとがから助け出し、愚かな者にわたしをあざけらせないでください。
9わたしは黙して口を開きません。あなたがそれをなされたからです。
10あなたが下された災を わたしから取り去ってください。わたしはあなたのみ手に打ち懲らされることにより 滅びるばかりです。
11あなたは罪を責めて人を懲らされるとき、その慕い喜ぶものを、しみが食うように、消し滅ぼされるのです。まことにすべての人は息にすぎません。
12主よ、わたしの祈を聞き、わたしの叫びに耳を傾け、わたしの涙を見て、もださないでください。わたしはあなたに身を寄せる旅びと、わがすべての先祖たちのように寄留者です。
13わたしが去って、うせない前に、み顔をそむけて、わたしを喜ばせてください」。
鍵となる聖句
わたしは言った、「舌をもって罪を犯さないために、わたしの道を慎み、悪しき者のわたしの前にある間は わたしの口にくつわをかけよう」と。
ダビデは、悪しき者の前で罪を犯さないよう、舌を慎もうとします。沈黙は賢いこともありますが、心の中の痛みを解決してはくれません。
わたしの心はわたしのうちに熱し、思いつづけるほどに火が燃えたので、わたしは舌をもって語った。
長く続いた沈黙は、内なる火を生みます。やがてことばがほとばしり、口から出てきたのは、神にささげる祈りでした。
見よ、あなたはわたしの日をつかのまとされました。わたしの一生はあなたの前では無にひとしいのです。まことに、すべての人はその盛んな時でも 息にすぎません。
神は私たちの日をつかのまとされました。人は盛んな時でも息にすぎません。これは絶望ではなく、現実を見つめるよう促すことばです。
主よ、わたしの祈を聞き、わたしの叫びに耳を傾け、わたしの涙を見て、もださないでください。わたしはあなたに身を寄せる旅びと、わがすべての先祖たちのように寄留者です。
ダビデは、先祖たちのように、神のもとに身を寄せる旅びと、寄留者として自分を描きます。地上の命は通り過ぎるものであり、彼は神に、自分の涙を見てくださいと願います。
説教が語っていること
詩篇39篇についてよくある質問
詩篇39篇はどんな意味ですか
詩篇39篇は、命のはかなさについての黙想です。ダビデは、自分の日が数えられていること、人は息にすぎないこと、そして私たちがしばしば空しいことのために騒ぎまわることを認めます。それでも彼は望みを神に置き、赦しを求め、祈りを聞いてくださいと願います。
詩篇39篇はだれが書きましたか
表題はダビデの作とし、礼拝の音楽を担当したエドトンという指揮者にあてています。本文は正確な状況を記していませんが、悪しき者の存在と痛みから、試練の時期、おそらく病の中にあったことがうかがえます。注解者たちは慎重な見方をしています。
詩篇39篇はどのように祈り、黙想すればよいですか
ゆっくり読み、4節の願いを自分のものにしましょう。わたしの日の数を知らせてくださいと祈ります。これから違う生き方をしたいことを書き出してみましょう。次に8節のように、心に重くのしかかることを告白し、7節のことばで、あなたの望みを神にゆだねます。
詩篇 39を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。