聖書 — 口語訳 (1955)
詩篇 77
概要
アサフの詩、詩篇77篇は、不安の中から生まれました。詩人は神に叫び、慰めを拒み、眠ることもできません。主は永遠に捨てられるのか、その恵みは尽きてしまったのかと、胸の痛む問いを投げかけます。11節で流れが変わります。詩人は主のみわざを思い起こすことを選び、開かれた海と、モーセとアロンによって群れのように導かれた民を思います。この詩篇は、嘆きから記憶へ、そして信頼へと向かう道を示しています。
この章の4つの区分
1わたしは神にむかい声をあげて叫ぶ。わたしが神にむかって声をあげれば、神はわたしに聞かれる。
2わたしは悩みの日に主をたずね求め、夜はわが手を伸べてたゆむことなく、わが魂は慰められるのを拒む。
3わたしは神を思うとき、嘆き悲しみ、深く思うとき、わが魂は衰える。
4あなたはわたしのまぶたをささえて閉じさせず、わたしは物言うこともできないほどに悩む。
5わたしは昔の日を思い、いにしえの年を思う。
6わたしは夜、わが心と親しく語り、深く思うてわが魂を探り、言う、
7「主はとこしえにわれらを捨てられるであろうか。ふたたび、めぐみを施されないであろうか。
8そのいつくしみはとこしえに絶え、その約束は世々ながくすたれるであろうか。
9神は恵みを施すことを忘れ、怒りをもって そのあわれみを閉じられたであろうか」と。
10その時わたしは言う、「わたしの悲しみは いと高き者の右の手が変ったことである」と。
11わたしは主のみわざを思い起す。わたしは、いにしえからの あなたのくすしきみわざを思いいだす。
12わたしは、あなたのすべてのみわざを思い、あなたの力あるみわざを深く思う。
13神よ、あなたの道は聖である。われらの神のように大いなる神はだれか。
14あなたは、くすしきみわざを行われる神である。あなたは、もろもろの民の間に、その大能をあらわし、
15その腕をもっておのれの民をあがない、ヤコブとヨセフの子らをあがなわれた。
16神よ、大水はあなたを見た。大水はあなたを見ておののき、淵もまた震えた。
17雲は水を注ぎいだし、空は雷をとどろかし、あなたの矢は四方にきらめいた。
18あなたの雷のとどろきは、つむじ風の中にあり、あなたのいなずまは世を照し、地は震い動いた。
19あなたの大路は海の中にあり、あなたの道は大水の中にあり、あなたの足跡はたずねえなかった。
20あなたは、その民をモーセとアロンの手によって 羊の群れのように導かれた。
鍵となる聖句
そのいつくしみはとこしえに絶え、その約束は世々ながくすたれるであろうか。
神の恵みとみことばについての詩人の問いは、そのまま祈りの中で語られます。聖書は、神の前に率直に表された疑いに、場所を与えています。
わたしは主のみわざを思い起す。わたしは、いにしえからの あなたのくすしきみわざを思いいだす。 わたしは、あなたのすべてのみわざを思い、あなたの力あるみわざを深く思う。
流れが変わるところです。詩人は神のみわざを思い起こし、それを思い巡らすと決めます。記憶が、信仰の行いとなるのです。
あなたは、その民をモーセとアロンの手によって 羊の群れのように導かれた。
詩篇は羊飼いのイメージで終わります。神は、人であるモーセとアロンを通して、海のただ中を、その民を群れのように導かれたのです。
詩篇77篇についてよくある質問
神が黙っておられると思ったとき、詩篇77篇の詩人は何をしますか
神に叫び、主を求め、問いを隠さずに口にし、そして紅海をはじめとする神の過去のみわざを思い起こすことを選びます。この転換は11節で起こります。詩篇は、痛みが消えると言い張るのではなく、望みをどこに据えるかを示しています。
詩篇77篇の作者アサフとはどういう人ですか
アサフはレビ人で、ダビデが礼拝の奉仕のために任命した歌い手であり音楽家でした。12の詩篇が彼のものとされ、詩篇50篇や73篇から83篇が含まれます。73篇をはじめ、その多くが同じ歩みを示しています。誠実な疑いが、新たにされた信頼へと導くのです。
詩篇77篇はどのように祈り、黙想すればよいですか
疑いの夜を通っているときは、1節から10節を自分のものとして、自分を検閲せずに読みましょう。次に11節から20節に移り、神がすでにあなたを助けてくださった場面を挙げてみます。そのリストを、祈りの中で神に語り直しましょう。難しければ、信頼できる人とともに行ってください。
詩篇 77を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。