要約
アビシャイは、ダビデの姉妹ツェルヤの子で、ヨアブとアサエルの兄弟です。ダビデの忠実な仲間として、夜にサウルの陣営に下り、軍の一部を率い、巨人イシュビ・ベノブから王の命を救いました。第二の三人の勇士のかしらでもあります。しかし激しやすく、眠るサウルを殺そうとし、シムイの首をはねようとしました。ダビデが時に抑えねばならなかった本物の勇気が心に残ります。
アビシャイという名前の意味
名前の意味は議論があり、父を意味するヘブル語と結びつけられることが多いものの、聖書は説明していません。彼はほとんどいつも、ダビデの姉妹であるツェルヤの子(歴代誌第一2章16節)、ヨアブの兄弟として紹介されます。
アビシャイの生涯
サウルの陣営への志願者
サムエル記第一26章6-8節サウルがジフの荒野でダビデを追っていたとき、ダビデは、だれが一緒に敵陣に下るかと尋ねます。アビシャイはすぐに、私があなたと一緒に下りますと答えました。夜、二人はサウルが槍を枕元に突き立てて眠っているのを見つけます。アビシャイは、槍の一突きで地に刺し通させてくださいとダビデに頼みました。
殺してはならない
サムエル記第一26章9-12節ダビデは拒みます。主に油注がれた方に手を下して罰を受けない者はなく、サウルを打つのは主ご自身だからです。ダビデはサウルの枕元の槍と水差しだけを取り、二人は去りました。だれも目を覚ましません。主が陣営全体に深い眠りを下しておられたからです。
ヨアブとともにアブネルを討つ
サムエル記第二2章18-24節、3章30節サウルの家とダビデの家の戦いの中で、アビシャイの兄弟アサエルはアブネルに殺されます。ヨアブとアビシャイは日没までアブネルを追いました。のちに本文は、ヨアブとその兄弟アビシャイが、ギブオンの戦いで兄弟アサエルを殺したアブネルを殺したと記します。
ダビデの軍の指揮官
サムエル記第二10章9-14節、18章2節アラム人とアンモン人に対して、ヨアブは民の一部を兄弟アビシャイに預け、アンモン人は彼の前から逃げました。アブサロムの反乱の際にも、ダビデは軍の三分の一を彼の指揮下に置きます。歴代誌第一18章12節によれば、アビシャイは塩の谷で一万八千人のエドム人も打ちました。
シムイとの対決
サムエル記第二16章9-12節、19章21-23節ダビデがアブサロムから逃れる途中、シムイは彼を呪い、石を投げます。アビシャイは行って首をはねたいと言いましたが、ダビデは拒み、苦しみを主に委ねます。王の帰還の際、アビシャイは再びシムイの死を求めましたが、ダビデは彼が敵対者のようになっていると戒め、シムイを赦しました。
ダビデの命を救う
サムエル記第二21章15-17節ペリシテ人との新たな戦いで、ダビデは疲れていました。ラファの子孫イシュビ・ベノブは、青銅三百シェケルの槍を持ち、ダビデを殺そうとします。アビシャイが助けに駆けつけ、そのペリシテ人を打ち殺しました。ダビデの部下たちは、もう私たちと戦いに出ないでくださいと誓いました。
勇士たちの中で
サムエル記第二23章18-19節ダビデの勇士の一覧には、ヨアブの兄弟アビシャイが三人のかしらとして出てきます。彼は槍を振るって三百人を倒し、三人の中で名をあげ、その中で最も重んじられました。しかし最初の三人には及びませんでした。
アビシャイから学ぶこと
- 勇気と忠誠は尊いものですが、神のみこころに従っていなければなりません。
- 好機は必ずしも神から来るとは限りません。ダビデは主に油注がれた者を打つことを拒みました。
- 復讐を神に委ねるには、自分で打つよりも強さが要ります。
- 神は、疲れたしもべを助けるために、忠実な仲間を用いられます。
鍵となる聖句
アビシャイの提案に対するダビデの答えです。自分を追う敵に対してさえ、ダビデは主に油注がれた者に手を下すことを拒み、さばきを神に委ねました。
ダビデはシムイの呪いを前にアビシャイを止めます。仕返しを求めず、苦しみを主に委ね、主が良いことで報いてくださるかもしれないと望みました。
アビシャイは、疲れ果てたダビデをペリシテの巨人から救いました。その後、王の部下たちは、イスラエルのともしびを消さないために、彼が戦いで再び命を危険にさらすことを許しませんでした。
アビシャイについての説教
よくある質問
アビシャイとダビデはどのような親族関係ですか。
アビシャイはツェルヤの子で、歴代誌第一2章16節はツェルヤをダビデの姉妹と記します。したがってダビデのおいです。兄弟は、ダビデの軍の長ヨアブと、アブネルに殺されたアサエルです。三人はサムエル記でしばしばツェルヤの子らと呼ばれます。
ダビデはなぜアビシャイを止めたのですか。
アビシャイは眠るサウルを打とうとし(サムエル記第一26章8節)、のちには王を呪うシムイの首をはねようとしました(サムエル記第二16章9節)。ダビデはその度に拒みます。主に油注がれた者に手を下さず、暴力で復讐するより、自分の訴えを神に委ねることを選んだからです。
アビシャイの話は聖書のどこにありますか。
サムエル記第一26章に登場し、サムエル記第二では何度も出てきます。2-3章でヨアブと共に、10章と18章で軍の指揮官として、16章と19章でシムイとの場面、21章でダビデの救出、23章で勇士の一覧にあります。歴代誌第一11章と18章にも記されています。