要約
アピヤは一世紀の信者で、パウロがピレモンに宛てた手紙の2節に一度だけ名が出てきます。パウロは彼女を「姉妹アピヤ」と呼び、ピレモン、アルキポ、そして家にある教会とともに挨拶を送っています。ピレモンの妻だったと考える人は多いものの、聖書はそう記していません。赦しと和解を語る手紙に名が挙げられた、神の家族の正式な一員として心に残ります。
アピヤという名前の意味
アピヤはコロサイのあるフルギヤ地方で確認されている名で、その意味ははっきりしていません。聖書はその説明をせず、ただ「姉妹アピヤ」と呼ぶだけです(ピレモンへの手紙1章2節)。
アピヤの生涯
家全体に宛てた手紙
ピレモンへの手紙1章1-3節囚人パウロはテモテとともに、愛する同労者ピレモンに手紙を書きます。宛先には「姉妹アピヤ、わたしたちの戦友アルキポ、ならびに、あなたの家にある教会」も含まれています。アピヤはピレモンのすぐ後に名が挙げられ、他の人々と一緒に、神からの恵みと平安を受けます。
家で集まる教会
ピレモンへの手紙1章2節、4-7節信者たちはピレモンの家に集まっていました。パウロは、ピレモンの主イエスへの信仰とすべての聖徒への愛を聞いて神に感謝し、聖徒たちの心が彼によって力づけられたと記します。アピヤは、パウロが挨拶を送るこの共同体の一員であり、兄弟愛が具体的に見える場にいました。
オネシモのためのとりなし
ピレモンへの手紙1章8-17節パウロは、捕われの身で産んだ子オネシモのために願います。彼を奴隷としてではなく、愛する兄弟として受け入れてほしいというのです。手紙はアピヤと教会にも宛てられているので、この和解の願いはピレモンだけでなく、共同体全体の前で語られます。
宿の用意と祈り
ピレモンへの手紙1章22-25節終わりにパウロは、宿を用意しておいてほしいと頼みます。あなたがたの祈りによって訪ねられることを望んでいるからです。「あなたがた」と複数で語るのは、家全体の祈りを頼りにしているしるしです。エパフラス、マルコ、アリスタルコ、デマス、ルカの挨拶を伝え、主イエスの恵みを祈って結びます。
アピヤから学ぶこと
- 神の家族では、男性も女性もすべての信者が、認められ愛される兄弟姉妹です。
- 開かれた家は、教会が集まり成長する場となることができます。
- 赦しと和解は、直接争っている当事者だけでなく、共同体全体にかかわることです。
- 家全体の祈りは、試練の中にある神の僕たちを支えます。
鍵となる聖句
パウロはアルキポと家の教会とともに「姉妹アピヤ」に挨拶を送ります。聖書で彼女の名が出るのは、この一節だけです。
パウロはオネシモを、愛する兄弟として受け入れるよう願います。手紙を受け取るアピヤも、家全体とともに、キリストにある新しい兄弟関係へ招かれています。
パウロは宿の用意を頼み、受取人全員の祈りに頼ります。この家のもてなしととりなしは、福音の働きに役立てられます。
アピヤについての説教
よくある質問
アピヤはピレモンの妻でしたか。
多くの注解者はそう考えます。パウロが彼女をピレモンのすぐ後、アルキポの前に挙げ、家に宛てた手紙の中に置いているからです。しかし聖書はそう述べず、ただ「姉妹アピヤ」と呼んでいます(ピレモンへの手紙1章2節)。妻である可能性が高い、という程度に述べるのが適切です。
パウロはなぜアピヤに挨拶を送るのですか。
アピヤは、この手紙を受け取る共同体の一員だからです。オネシモに与えられる赦しは私事にとどまらず、家全体と教会が証人となります。パウロは彼女を名指しすることで、キリストにある姉妹として教会で尊ばれている彼女の立場を認めています。
アピヤは聖書のどこに出てきますか。
アピヤの名が出るのはピレモンへの手紙1章2節の一度だけです。背景を知るには、ごく短いこの手紙全体を読み、さらにオネシモとアルキポに触れるコロサイ人への手紙4章9節と17節も見るとよいでしょう。この人々はコロサイの教会と結びつけられています。