要約
エンドルの口寄せの女は、サウル王の治世の終わりに、イスラエル北部のエンドルで死者を呼び出していた女です。サウルはこうした者を国から追放していましたが、ペリシテ軍を前に神の答えを得られず、変装して夜に訪ねました。少し前に死んだサムエルは、サウルの敗北と死を告げます。神から離れた王の絶望と、死者に伺うことの聖書の禁止を思い起こさせる記事です。
エンドルの口寄せの女という名前の意味
聖書はこの女の名を記さず、死者を呼び出す女という職業と、エンドルという場所で呼んでいます。村の名は一般にヘブル語の「ドルの泉」、すなわち住まいや世代の泉と結びつけられます(サムエル記第一28章7節)。
エンドルの口寄せの女の生涯
答えを得られない王
サムエル記第一28章3-6節サムエルは死に、サウルは国内から死者を呼び出す者たちを取り除いていました。しかしペリシテ人の陣営を前に恐れに襲われます。サウルが主に伺っても、夢でも、ウリムでも、預言者によっても、主は答えられませんでした。背いた王は、神の沈黙に直面します。
変装しての夜の訪問
サムエル記第一28章7-10節サウルは死者を呼び出す女を求め、家来たちはエンドルにいると答えます。サウルは変装し、夜に訪ねました。女は警戒し、サウルが国から死者を呼び出す者を断ったことをご存じのはずと言います。サウルは主にかけて誓い、自分が定めた律法に反して、危害はないと約束します。
サムエルが現れる
サムエル記第一28章11-14節サウルはサムエルを呼び出すよう求めます。女はサムエルを見て大声で叫び、訪ねて来た人がサウルだと悟ります。外套をまとった老人の姿を告げると、サウルはひれ伏しました。女の叫びは、起こったことが彼女の力を超えていたことを示し、神の介入と見る人が多くいます。
さばきのことば
サムエル記第一28章15-19節サムエルは、主がすでにサウルから離れたのに、なぜ自分に尋ねるのかと言います。そして前に告げたとおり、アマレクに関する主の御声に従わなかったため、王国はダビデに与えられると確認します。さらに、あす、あなたとあなたの息子たちは私と共にいる、とイスラエルがペリシテ人に渡されることを告げました。
最後の食事
サムエル記第一28章20-25節サウルは恐れに満たされ、何も食べていなかったために力が尽き、地に倒れます。女は自分が命の危険を冒したことを思い出させ、食事をするよう勧めました。家来たちと共に説得され、女は肥えた子牛をほふり、種なしパンを焼きます。サウルは食べ、夜のうちに、死ぬことになる戦いへ向かいました。
聖書の結論
歴代誌第一10章13節歴代誌はこの出来事から教訓を引き出します。サウルは主に対する背信の罪と、主のことばを守らなかったこと、また死者の霊に伺いを立てたことのために死んだのです。エンドルの訪問は些細な出来事ではなく、不従順に生きた人生の頂点でした。
エンドルの口寄せの女から学ぶこと
- 神は死者に伺うことやオカルトの慣行を禁じています。神以外に将来を求めることは不忠実です。
- 神が沈黙されるとき、他の声を求めるのではなく、悔い改めて神のもとに戻るべきです。
- 不従順を重ねると、サウルのように、他人に禁じたことを自分で行うようになり得ます。
- どんな人間の慣行も神を支配できません。命と将来について最後に語るのは神です。
- 禁じられた道にいる人も思いやりを示すことがありますが、それはその慣行を正当化しません。
鍵となる聖句
サウルは主に伺いましたが、主は答えられませんでした。神の沈黙は長い不従順の結果で、サウルは悔い改めずに禁じられた道を選びました。
霊媒や口寄せに頼ってはならないという戒めです。神の律法は、人を汚して神から遠ざけるオカルトの慣行から、神の民を守っています。
神はイスラエルで、死者に伺う者を一切禁じました。民の将来は占いではなく、神とそのみことばに求めるべきものです。
サウルは背信の罪と、霊媒に伺いを立てたために死にました。聖書はエンドルの訪問を厳しくさばいています。
よくある質問
なぜサウルはエンドルの口寄せの女を訪ねたのですか。
サウルはペリシテ軍を恐れ、神は夢でもウリムでも預言者によっても答えなくなっていました(サムエル記第一28章6節)。悔い改める代わりに、彼自身が禁じていた、死者を呼び出す女に答えを求めたのです。
エンドルで現れたのは本当にサムエルだったのですか。
本文は、サムエルがサウルに語り、告げたことが実際に起きたと述べます。女の大きな叫びは、彼女自身も驚いたことを示します。福音派の注解者の多くは、これを神の特別な介入と見て、死者を呼べる証拠とは考えません。聖書はこの慣行を厳しく禁じています。
エンドルの口寄せの女の物語は聖書のどこにありますか。
記事はサムエル記第一28章3-25節にあります。サウルの死は31章に、その理由は歴代誌第一10章13-14節にあります。死者に伺うことの禁止は、レビ記19章31節と申命記18章10-12節に記されています。