聖書の人物 ピリポの娘たち

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

ピリポの娘たちは、カイザリヤに住んでいた四人の娘で、父は教会で選ばれた七人のひとり、伝道者ピリポです。ルカは第三回伝道旅行の終わり近くに、彼女たちが処女であり預言をしていたと一節だけ記します(使徒の働き21章9節)。名前も語った言葉も聖書には残っていません。ペテロが引用したヨエルの約束、すなわち息子と娘が預言するという言葉が実現した姿として覚えられています。

ピリポの娘たちという名前の意味

聖書は彼女たちの名前を記さず、ルカはただピリポの四人の処女の娘と呼ぶだけです(使徒の働き21章9節)。父ピリポの名はギリシヤ語で、一般に「馬を愛する者」という意味と結びつけられています。

ピリポの娘たちの生涯

  1. 仕える者、伝える者となった父

    使徒の働き6章5節、8章5-40節

    父ピリポは、御霊と知恵に満ちた者として選ばれ、エルサレムの教会で食卓の世話をした七人のひとりです。迫害で散らされるとサマリヤでキリストを宣べ、ガザへの道でエチオピヤの宦官にバプテスマを授けました。ルカはさらに、彼がカイザリヤに至るまでの町々で福音を伝えたと記し、その町は、何年もあとに彼が再び登場する場所です。

  2. パウロを迎えた家

    使徒の働き21章7-8節

    エルサレムへ向かうパウロの一行はカイザリヤに着き、伝道者ピリポの家に入って数日泊まりました。かつてサウロも加わった迫害でエルサレムから散らされた人の家が、いまは使徒パウロを迎えています。ルカが娘たちに触れるのは、この家庭の場面の中です。

  3. 預言をしていた四人の娘

    使徒の働き21章9節

    ルカは「この人に四人の娘があったが、いずれも処女であって、預言をしていた」と書きます。彼女たちの言葉は一つも記されず、どのように賜物を用いたかも語られません。ただ、この家で四人の未婚の若い女性が神の言葉を受け、カイザリヤの教会に伝えていたことが分かります。

  4. アガボの預言と鎖の知らせ

    使徒の働き21章10-14節

    滞在中、預言者アガボがユダヤから下り、パウロの帯で自分の手足を縛って、パウロがエルサレムで縛られると告げます。一同はパウロに上らないよう願いますが、パウロは主イエスの名のために死ぬ覚悟があると答え、皆は「主のみこころが行われますように」と言いました。

ピリポの娘たちから学ぶこと

  • 神は息子にも娘にも御霊を注ぎ、だれをも用いて教会を建て上げることができます。
  • 神に仕える家庭は、信仰と奉仕を一つの世代から次の世代へ伝えることができます。
  • クリスチャン家庭のもてなしは、大きな試練を前にした神の僕たちを力づけます。
  • 聖書にただ一節しか記されなくても、神は人目につかない忠実さを見ておられ、尊んでくださいます。

鍵となる聖句

使徒の働き21章9節

彼女たちについて語る唯一の節です。カイザリヤの父の家にいた四人の処女が預言をしていたと述べ、その言葉は一つも伝えていません。

使徒の働き2章17節

ペンテコステの日、ペテロはヨエルの預言を引き、息子も娘も預言すると語りました。ピリポの娘たちは、その約束が地域教会で生きていた姿です。

コリント人への手紙第一14章3節

パウロは教会での預言の目的を述べます。預言する者は人に語って徳を高め、励まし、慰めるのです。

よくある質問

ピリポの娘は何人いましたか。

ルカは、七人のひとりである伝道者ピリポに、預言をしていた四人の処女の娘がいたと記しています(使徒の働き21章8-9節)。パウロの一行が泊まったとき、彼女たちは父とカイザリヤに住んでいました。聖書は名前を伝えていません。

「預言していた」とはどういう意味ですか。

聖書は彼女たちの働きを詳しく述べていません。新約聖書で預言とは、神から受けた言葉を伝えて人の徳を高め、励まし、慰めることです(コリント人への手紙第一14章3節)。息子も娘も預言するというヨエルの約束(使徒の働き2章17節)の実例と言えます。

ピリポの娘たちは聖書のどこに出てきますか。

使徒の働き21章8-9節に、パウロのカイザリヤ滞在中の出来事として出てきます。背景を知るには、七人の選びを記す6章1-7節、父ピリポの働きを記す8章、そして続く21章のアガボの預言も読むとよいでしょう。

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