聖書 — 口語訳 (1955)
詩篇 86
概要
詩篇86篇は、苦難の中にあるダビデの祈りです。彼は貧しく、神に頼る者として神の前に出て、耳を傾けて喜びを回復してくださいと願います。神は善であり、赦す用意があり、慈しみに富んでおられるからです。主に並ぶ神はなく、国々が来て主を礼拝するようになると宣言します。続いて、教えていただくこと、そして一つにされた心を求め、神のあわれみ深い性質に支えられて、暴虐な者たちからの救いを願います。
この章の4つの区分
1主よ、あなたの耳を傾けて、わたしにお答えください。わたしは苦しみかつ乏しいからです。
2わたしのいのちをお守りください。わたしは神を敬う者だからです。あなたに信頼するあなたのしもべをお救いください。あなたはわたしの神です。
3主よ、わたしをあわれんでください。わたしはひねもすあなたに呼ばわります。
4あなたのしもべの魂を喜ばせてください。主よ、わが魂はあなたを仰ぎ望みます。
5主よ、あなたは恵みふかく、寛容であって、あなたに呼ばわるすべての者に いつくしみを豊かに施されます。
6主よ、わたしの祈に耳を傾け、わたしの願いの声をお聞きください。
7わたしの悩みの日にわたしはあなたに呼ばわります。あなたはわたしに答えられるからです。
8主よ、もろもろの神のうちにあなたに等しい者はなく、また、あなたのみわざに等しいものはありません。
9主よ、あなたが造られたすべての国民は あなたの前に来て、伏し拝み、み名をあがめるでしょう。
10あなたは大いなる神で、くすしきみわざをなされます。ただあなたのみ、神でいらせられます。
11主よ、あなたの道をわたしに教えてください。わたしはあなたの真理に歩みます。心をひとつにしてみ名を恐れさせてください。
12わが神、主よ、わたしは心をつくしてあなたに感謝し、とこしえに、み名をあがめるでしょう。
13わたしに示されたあなたのいつくしみは大きく、わが魂を陰府の深い所から助け出されたからです。
14神よ、高ぶる者はわたしに逆らって起り、荒ぶる者の群れはわたしのいのちを求め、彼らは自分の前にあなたを置くことをしません。
15しかし主よ、あなたはあわれみと恵みに富み、怒りをおそくし、いつくしみと、まこととに 豊かな神でいらせられます。
16わたしをかえりみ、わたしをあわれみ、あなたのしもべにみ力を与え、あなたのはしための子をお救いください。
17わたしに、あなたの恵みのしるしを あらわしてください。そうすれば、わたしを憎む者どもは わたしを見て恥じるでしょう。主よ、あなたはわたしを助け、わたしを慰められたからです。
鍵となる聖句
主よ、あなたは恵みふかく、寛容であって、あなたに呼ばわるすべての者に いつくしみを豊かに施されます。
ダビデは神の性質に立って願います。神は善であり、赦す用意があり、神を呼び求めるすべての人に慈しみ豊かな方です。
主よ、もろもろの神のうちにあなたに等しい者はなく、また、あなたのみわざに等しいものはありません。 主よ、あなたが造られたすべての国民は あなたの前に来て、伏し拝み、み名をあがめるでしょう。 あなたは大いなる神で、くすしきみわざをなされます。ただあなたのみ、神でいらせられます。
苦難のただ中で、ダビデは目を上げて神の偉大さを見ます。神に並ぶ神はなく、国々もいつか来て神を礼拝します。
主よ、あなたの道をわたしに教えてください。わたしはあなたの真理に歩みます。心をひとつにしてみ名を恐れさせてください。
ダビデは救いだけでなく、教えを求めます。一つにされた心とは、望みが散らばっていない心のことです。
しかし主よ、あなたはあわれみと恵みに富み、怒りをおそくし、いつくしみと、まこととに 豊かな神でいらせられます。
この節は、神がモーセにご自身を示された言葉を受けています。あわれみ深く、忍耐強く、慈しみに富む方です。これがダビデの祈りの最大の支えです。
説教が語っていること
詩篇86篇についてよくある質問
詩篇86篇はどんな意味ですか
試練の時期にあるダビデの祈りです。彼は自分が貧しく、神に頼る者であることを認め、神の善と赦しに寄りかかり、神だけが偉大であると認めて、一つにされた心を求めます。苦難の中でも率直に祈ってよいこと、そしてそれは神がどのような方かを思い起こすことから始まることを、この詩篇は示しています。
詩篇86篇はどう祈り、どう黙想すればよいですか
祈りの手本として読んでみてください。まず1節から4節の言葉で、今の自分の状態を神に伝えます。次に5節と15節で、神について知っていることを思い起こします。11節を今日の願いにして、私に道を教え、心を一つにしてくださいと祈ります。最後は12節のように、神をほめたたえて結びます。
詩篇86篇11節の「一つにされた心」とはどういう意味ですか
訳によって、分かたれない心、一つの心などと表現が異なります。その意味は、神への忠誠が、さまざまな望みの間で分かれないということです。ダビデは、自分一人ではそれができないと知っているので、神の名を恐れるように、神ご自身が心を一つにしてくださることを求めています。
詩篇86篇は誰が書いたのですか
表題はダビデの作としており、ダビデの祈りです。詩篇の第三巻にあるダビデの詩篇はこれ一つだけです。どのような状況で書かれたかは本文に記されていませんが、いのちをねらう暴虐な敵がいることが語られています。
詩篇 86を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。