聖書 — 口語訳 (1955)

詩篇 143

概要

詩篇143篇はダビデの詩で、キリスト教の伝統で七つの悔い改めの詩篇の一つに数えられてきました。ダビデは追われ、打ちひしがれ、心は荒れさびれています。彼は自分の義を主張しません。生ける者はひとりも神の前に義とされないからです。彼は主のいにしえのみわざを思い出し、かわききった地のように神に向かって手を伸べ、朝ごとに神のいつくしみを聞き、歩むべき道を知り、神の恵みふかいみたまに導かれることを願います。道が見えなくなったときに祈るための詩篇です。

この章の4つの区分

  1. 1-4節功績のない願いと、打ち沈んだ魂
  2. 5-6節神のみわざを思い出し、神に向かって手を伸べる
  3. 7-10節歩むべき道を教え、みむねを行うことを教えてください
  4. 11-12節み名のために、わたしを生かしてください

1主よ、わが祈を聞き、わが願いに耳を傾けてください。あなたの真実と、あなたの正義とをもって、わたしにお答えください。

2あなたのしもべのさばきに たずさわらないでください。生ける者はひとりもみ前に義とされないからです。

3敵はわたしをせめ、わがいのちを地に踏みにじり、死んで久しく時を経た者のように わたしを暗い所に住まわせました。

4それゆえ、わが霊はわがうちに消えうせようとし、わが心はわがうちに荒れさびれています。

5わたしはいにしえの日を思い出し、あなたが行われたすべての事を考え、あなたのみ手のわざを思います。

6わたしはあなたにむかって手を伸べ、わが魂は、かわききった地のように あなたを慕います。

7主よ、すみやかにわたしにお答えください。わが霊は衰えます。わたしにみ顔を隠さないでください。さもないと、わたしは穴にくだる者のように なるでしょう。

8あしたに、あなたのいつくしみを聞かせてください。わたしはあなたに信頼します。わが歩むべき道を教えてください。わが魂はあなたを仰ぎ望みます。

9主よ、わたしをわが敵から助け出してください。わたしは避け所を得るために あなたのもとにのがれました。

10あなたのみむねを行うことを教えてください。あなたはわが神です。恵みふかい、みたまをもって わたしを平らかな道に導いてください。

11主よ、み名のために、わたしを生かし、あなたの義によって、わたしを悩みから救い出してください。

12また、あなたのいつくしみによって、わが敵を断ち、わがあだをことごとく滅ぼしてください。わたしはあなたのしもべです。

鍵となる聖句

2節
あなたのしもべのさばきに たずさわらないでください。生ける者はひとりもみ前に義とされないからです。

ダビデは何の権利も主張しません。神にさばきを行わないでほしいと願います。神の前に義とされる人はだれもいないからです。パウロはこの節を、ローマ人への手紙3章20節とガラテヤ人への手紙2章16節で引用しています。

5-6節
わたしはいにしえの日を思い出し、あなたが行われたすべての事を考え、あなたのみ手のわざを思います。 わたしはあなたにむかって手を伸べ、わが魂は、かわききった地のように あなたを慕います。

ダビデは神がなさったことを思い出し、思い巡らします。そして、かわききった地のように渇いて、神に向かって手を伸べます。

8節
あしたに、あなたのいつくしみを聞かせてください。わたしはあなたに信頼します。わが歩むべき道を教えてください。わが魂はあなたを仰ぎ望みます。

朝の祈りです。ほかのどんな声よりも先に神のいつくしみを聞き、歩むべき道を尋ねます。信頼が、導きに先立ちます。

10節
あなたのみむねを行うことを教えてください。あなたはわが神です。恵みふかい、みたまをもって わたしを平らかな道に導いてください。

神にみむねを教えてくださいと願い、神の恵みふかいみたまに導かれることを求めます。導きは自分の努力だけから来るのではなく、教えてくださる神から来ます。

説教が語っていること

詩篇143篇についてよくある質問

詩篇143篇はどういう意味ですか

神の前に差し出せるものを何も持たない、疲れ果てた信仰者の祈りです。彼は過去を思い出し、神への渇きを告白し、具体的な導きを願います。この詩篇は、へりくだって祈り、すべてを自分で解決しようとせず、道を神に求めて待つことを教えています。

詩篇143篇は誰が書いたのですか

表題はダビデの作としています。詩の中で彼は、自分を追い、暗い所に住まわせる敵について語っています。これは、サウルから逃れていた年月を思わせます。注解者の中には、アブサロムの反乱の時だと考える人もいます。本文は断定していませんが、どのような状況でもこの祈りの力は変わりません。

詩篇143篇を毎朝どう祈ればよいですか

8節を一日の始まりの祈りにして、朝のうちに神のいつくしみを聞かせてくださいと願い、歩むべき道を尋ねてみてください。次に10節を加えて、神に教えていただき、恵みふかいみたまに導かれることを求めます。5節を読み返して、神がなさったことを一つ思い出してみましょう。

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