要約
アルタシャスタは、捕囚からの帰還の歴史で大きな役割を果たしたペルシアの王です。治世第七年、モーセの律法に通じた学者エズラに神殿への献げ物を持たせてエルサレムへ遣わし、第二十年には献酌官ネヘミヤに町と城壁の再建を許しました。聖書はこの王の好意の背後に、神の良い御手を見ています(エズラ記7章27節、ネヘミヤ記2章8節)。
アルタシャスタという名前の意味
アルタシャスタは、ペルシア語の名アルタクシャサに由来し、真理や正しい秩序に基づく統治を意味すると一般に理解されます。聖書はこの名を説明していません。同じ名のペルシア王は複数おり、エズラ記7章とネヘミヤ記の王は、一般にアルタシャスタ一世とされています。
アルタシャスタの生涯
工事を止めた勅令
エズラ記4章7-23節エズラ記4章によれば、アルタシャスタの時代、ユダヤ人の敵対者たちは、エルサレムは反逆の町で、城壁が再建されれば王は貢ぎ物を失うと書き送りました。記録を調べた王は、自分の許可があるまで町の工事をやめさせるよう命じ、敵対者たちは力ずくで工事を止めました。
エルサレムに遣わされるエズラ
エズラ記7章1-10節アルタシャスタ王の第七年、モーセの律法に通じた学者エズラが、祭司、レビ人、ほかのイスラエル人とともにバビロンからエルサレムへ旅立ちます。王が彼の願いをすべて聞き入れたのは、彼の神、主の御手が彼の上にあったからだと記されています。旅は四か月かかりました。
神殿のための王の書状
エズラ記7章11-26節王の王と名乗るアルタシャスタは、エズラに公式の書状を渡します。帰りたいイスラエル人すべての出発を許し、イスラエルの神に銀と金をささげ、財務官にエズラが求めるものを与えるよう命じ、神殿に仕える者の税を免除します。さらにエズラに裁判官を立てさせ、神の律法を教えさせました。
王の心について主をほめたたえるエズラ
エズラ記7章27-28節エズラは王の寛大さを、単なる政治的計算とは考えません。エルサレムの主の宮を飾るために王の心を動かされた主を、ほめたたえます。神の御手に力づけられ、イスラエルの頭たちを集めて出発しました。エズラにとって、王の心は神の手の中にありました。
献酌官の悲しみ
ネヘミヤ記2章1-4節アルタシャスタの第二十年、献酌官ネヘミヤは王にぶどう酒を差し出します。王は彼の悲しい顔に気づき、心の悲しみに違いないと言います。恐れたネヘミヤは、先祖の墓のある町が荒れていると説明します。王が何を望むのかと尋ねると、ネヘミヤは答える前に天の神に祈りました。
エルサレム再建の許可
ネヘミヤ記2章5-9節ネヘミヤはユダへ遣わして町を再建させてほしいと願います。王は、そばに王妃も座っている中で、旅にどれほどかかるのかと尋ね、行かせることを承知します。総督たちへの書状と、材木を得るための森の番人アサフへの書状を与え、軍の将校たちも同行させました。ネヘミヤは、これを神の良い御手のゆえだと語ります。
十二年間の総督職
ネヘミヤ記5章14節、13章6-7節アルタシャスタは、第二十年から第三十二年まで、ネヘミヤをユダの地の総督にします。この十二年間、ネヘミヤも兄弟たちも総督の糧食を食べませんでした。その後ネヘミヤは王のもとへ戻り、再びエルサレムに帰る許可を得ました。
アルタシャスタから学ぶこと
- 指導者の心は神の手の中にあります。神は異邦の王の心を動かして、ご自身の計画に仕えさせることができます。
- 祈りは大胆さに先立ちます。ネヘミヤは王に答える前に、天の神に祈りました。
- 勅令で閉ざされた扉も、神が時を定められるとき、再び開かれます。
- 人の好意の背後に神の良い御手を認めることは、高ぶりから守り、賛美を育てます。
- 神は、献酌官のような社会での私たちの立場を用いて、ご自身のみわざを前進させます。
鍵となる聖句
アルタシャスタについての説教
- ネヘミヤ記2章:神があなたの心に置かれたこと説教者は、アルタシャスタが当時最も力のある人物であり、自ら城壁の再建を禁じたことを思い起こさせます(エズラ記4章7-23節)。その前に出るには、本当に信仰の一歩が必要でした。
- ネヘミヤ記1章:力強く祈るための四つの柱メッセージは、ネヘミヤがペルシア帝国の王であるこの人の前で恵みを得させてくださいと神に祈ったことに注目します。彼は王のもとに近づく道と、王への影響力を祈り求めたのです。
- エズラ記1章:捕囚から自由へ、まず神殿を説教者はペルシアの王たちの順序を整理し、バビロンに残っていたエズラが、アルタシャスタからエルサレムの状況を見に行く使命を受けたことを思い起こさせます。民の道徳的な立て直しはその後でした。
よくある質問
なぜアルタシャスタはエズラとネヘミヤを助けたのですか。
聖書は政治的な動機を詳しく記していません。王の書状は、天の神の怒りが自分の王国に下るのを避けたかったことを示します(エズラ記7章23節)。しかしエズラとネヘミヤは根本の理由を語ります。主が王の心を動かし、その良い御手が二人の上にあったのです(エズラ記7章27節、ネヘミヤ記2章8節)。
アルタシャスタという名はどういう意味ですか。
アルタシャスタは、ペルシア語アルタクシャサの形で、真理や正しい秩序に基づく統治という意味に結びつけて理解されます。この名を持つペルシア王は何人もいます。エズラ記7章とネヘミヤ記の王は、一般にアルタシャスタ一世とされますが、聖書はどの王かを明示していません。
アルタシャスタは聖書のどこに出てきますか。
エズラ記4章7-23節では、この名の王がエルサレムの工事を止めさせます。次にエズラ記7章と8章1節でエズラの使命が語られます。ネヘミヤ記では2章に登場し、ネヘミヤが総督を務めた年月については5章14節と13章6節にも出てきます。