聖書 — 口語訳 (1955)

民数記 25

概要

民数記25章の舞台は、約束の地の入口、シッテムです。民はモアブの娘たちに誘われて不品行に陥り、バアル・ペオルの礼拝に加わったため、神の怒りが燃え上がります。イスラエルに疫病が起こり、アロンの孫ピネハスが熱心をもって行動すると、疫病はやみます。神はピネハスに平和の契約を与え、ミデヤン人を、その策略のゆえに敵として扱うよう命じられます。

この章の4つの区分

  1. 1-5節シッテムで、イスラエルはバアル・ペオルに結びつく
  2. 6-9節ピネハスの行動と疫病の終わり
  3. 10-15節神はピネハスに平和の契約を与える
  4. 16-18節敵として扱われるミデヤン人

1イスラエルはシッテムにとどまっていたが、民はモアブの娘たちと、みだらな事をし始めた。

2その娘たちが神々に犠牲をささげる時に民を招くと、民は一緒にそれを食べ、娘たちの神々を拝んだ。

3イスラエルはこうしてペオルのバアルにつきしたがったので、主はイスラエルにむかって怒りを発せられた。

4そして主はモーセに言われた、「民の首領をことごとく捕え、日のあるうちにその人々を主の前で処刑しなさい。そうすれば主の怒りはイスラエルを離れるであろう」。

5モーセはイスラエルのさばきびとたちにむかって言った、「あなたがたはおのおの、配下の者どもでペオルのバアルにつきしたがったものを殺しなさい」。

6モーセとイスラエルの人々の全会衆とが会見の幕屋の入口で泣いていた時、彼らの目の前で、ひとりのイスラエルびとが、その兄弟たちの中に、ひとりのミデアンの女を連れてきた。

7祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネハスはこれを見て、会衆のうちから立ち上がり、やりを手に執り、

8そのイスラエルの人の後を追って、奥の間に入り、そのイスラエルの人を突き、またその女の腹を突き通して、ふたりを殺した。こうして疫病がイスラエルの人々に及ぶのがやんだ。

9しかし、その疫病で死んだ者は二万四千人であった。

10主はモーセに言われた、

11「祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネハスは自分のことのように、わたしの憤激をイスラエルの人々のうちに表わし、わたしの怒りをそのうちから取り去ったので、わたしは憤激して、イスラエルの人々を滅ぼすことをしなかった。

12このゆえにあなたは言いなさい、『わたしは平和の契約を彼に授ける。

13これは彼とその後の子孫に永遠の祭司職の契約となるであろう。彼はその神のために熱心であって、イスラエルの人々のために罪のあがないをしたからである』と」。

14ミデアンの女と共に殺されたイスラエルの人の名はジムリといい、サルの子で、シメオンびとのうちの一族のつかさであった。

15またその殺されたミデアンの女の名はコズビといい、ツルの娘であった。ツルはミデアンの民の一族のかしらであった。

16主はまたモーセに言われた、

17「ミデアンびとを打ち悩ましなさい。

18彼らはたくらみをもって、あなたがたを悩まし、ペオルの事と、彼らの姉妹、ミデアンのつかさの娘コズビ、すなわちペオルの事により、疫病の起った日に殺された女の事とによって、あなたがたを惑わしたからである」。

鍵となる聖句

1-3節
イスラエルはシッテムにとどまっていたが、民はモアブの娘たちと、みだらな事をし始めた。 その娘たちが神々に犠牲をささげる時に民を招くと、民は一緒にそれを食べ、娘たちの神々を拝んだ。 イスラエルはこうしてペオルのバアルにつきしたがったので、主はイスラエルにむかって怒りを発せられた。

この堕落は、性的であると同時に霊的なものでした。民はモアブの神々へのいけにえに招かれ、食べ、ひれ伏し、バアル・ペオルに結びつきます。それは約束の地に入るすぐ手前で起こりました。

6-8節
モーセとイスラエルの人々の全会衆とが会見の幕屋の入口で泣いていた時、彼らの目の前で、ひとりのイスラエルびとが、その兄弟たちの中に、ひとりのミデアンの女を連れてきた。 祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネハスはこれを見て、会衆のうちから立ち上がり、やりを手に執り、 そのイスラエルの人の後を追って、奥の間に入り、そのイスラエルの人を突き、またその女の腹を突き通して、ふたりを殺した。こうして疫病がイスラエルの人々に及ぶのがやんだ。

民が会見の幕屋の入口で泣いているとき、ひとりのイスラエル人がミデヤン人の女を公然と連れ込みます。ピネハスは激しい行動に出ます。それは神への熱心と見られ、疫病はやみます。

9節
しかし、その疫病で死んだ者は二万四千人であった。

疫病で二万四千人が死にます。この数字は、聖書が契約への裏切りとして示すものの重大さを強調しています。1コリント10章8節で、パウロは同じ出来事について二万三千人と述べています。

12-13節
このゆえにあなたは言いなさい、『わたしは平和の契約を彼に授ける。 これは彼とその後の子孫に永遠の祭司職の契約となるであろう。彼はその神のために熱心であって、イスラエルの人々のために罪のあがないをしたからである』と」。

神は、ピネハスに平和の契約と、その子孫に永続する祭司職を約束されます。彼が自分の神のために熱心だったからです。この熱心は、聖書の中でも例外的なものだと強調する読者が多くいます。

この章に登場する人物

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説教が語っていること

民数記25章についてよくある質問

民数記25章のバアル・ペオルで何が起こったのですか

シッテムで、イスラエルの人々はモアブの女たちと不品行にふけり、彼女たちのいけにえに加わり、その神々の前にひれ伏しました。神は疫病を送られ、それはピネハスの行動のあとにやみました。聖書は二万四千人が死んだと記しています。この出来事は、のちに聖書の中で警告として引かれています。

なぜピネハスはそのように行動し、報いを受けたのですか

ピネハスは、悲しむ民の目の前でひとりの男がミデヤン人の女を連れ込むのを見て、激しい行動に出ます。神は、彼が自分のために熱心だったと宣言し、平和の契約を約束されます。クリスチャンは、これをイスラエルの歴史における唯一の出来事と見ており、今日の私的な裁きの模範とは考えません。

なぜ民数記25章では二万四千人、1コリント10章では二万三千人なのですか

民数記25章9節は疫病による死者を二万四千人と数え、パウロは一日で二万三千人と述べています。注解者は、パウロが特定の一日の死者だけを数えているか、別の数え方をしているのだろうと提案することが多くあります。この違いは、パウロがそこから引き出す警告を変えるものではありません。

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