聖書 — 口語訳 (1955)
エゼキエル書 22
概要
エゼキエル書22章で、神は預言者に、血を流す町エルサレムの罪を告げるよう命じられます。暴力、偶像、父母を卑しめること、寄留者・みなしご・やもめへの抑圧です。次に、神は御自分の民を炉に投げ入れられるかなかすにたとえます。さらに預言者、祭司、君たちの罪を責め、国のために破れ口に立つ人を探されますが、見つかりません。この章は裁きの章であり、同時に、神がとりなす人に何を求めておられるかを示しています。
この章の4つの区分
1また主の言葉がわたしに臨んで言った、
2「人の子よ、あなたはさばくのか。血を流すこの町をさばくのか。それならこの町にそのもろもろの憎むべき事を示して、
3言え。主なる神はこう言われる、自分のうちに血を流して、その刑罰の時をまねき、偶像を造ってその身を汚す町よ、
4あなたはその流した血によって罪を得、その造った偶像によって汚れ、あなたの日を近づかせ、あなたの年の定めの時はきた。それゆえわたしはあなたをもろもろの国民のあざけりとなし、万国の物笑いとする。
5あなたに近い者も、遠い者も、汚れと、混乱に満ちているあなたをあざける。
6見よ、あなたのうちのイスラエルの君たちは、おのおのその力にしたがって、血を流そうとしている。
7父母はあなたのうちで卑しめられ、寄留者はあなたのうちで虐待をうけ、みなしごと、やもめとはあなたのうちで悩まされている。
8あなたはわたしの聖なるものを卑しめ、わたしの安息日を汚した。
9人をののしって血を流そうとする者は、あなたのうちにおり、人々はあなたのうちで、山の上で食事をし、あなたのうちで、みだらなおこないをし、
10あなたのうちで、父の裸を現し、あなたのうちで、汚れのうちにある女を犯す。
11またあなたのうちに、その隣の妻と憎むべき事を行う者があり、淫行をもって、その嫁を汚す者があり、自分の父の娘である自分の姉妹を犯す者があり、
12また血を流そうとして、あなたのうちで、まいないを取る者がある。あなたは利息と高利とを取り、しえたげによって、あなたの隣り人のものをかすめ、そしてわたしを忘れてしまったと、主なる神は言われる。
13それゆえ見よ、あなたが得た不正の利の事、およびあなたのうちにある流血の事に対して、わたしは手を打ちならす。
14わたしがあなたを攻める日には、あなたの勇気は、これに耐え得ようか。またあなたの手は強くあり得ようか。主なるわたしはこれを宣言し、これをなす。
15わたしはあなたを、もろもろの国民のうちに散らし、国々の間にまき、そしてあなたから汚れを除く。
16わたしはあなたによって、もろもろの国民の前に汚される。そしてあなたはわたしが主であることを知る」。
17主の言葉がまたわたしに臨んだ、
18「人の子よ、イスラエルの家はわたしに対して、かなかすとなった。彼らはすべて炉の中の銀、青銅、すず、鉄、鉛のかなかすとなった。
19それゆえ、主なる神はこう言われる、あなたがたは皆かなかすとなったゆえ、見よ、わたしはあなたがたをエルサレムの中に集める。
20人が銀、青銅、鉄、鉛、すずなどを炉の中に集め、これに火を吹きかけて溶かすように、わたしは怒りと憤りとをもって、あなたがたを集め入れて溶かす。
21すなわち、わたしはあなたがたを集め、わたしの怒りの火を、あなたがたに吹きかける。あなたがたはその中で溶ける。
22銀が炉の中で溶けるように、あなたがたもその中で溶ける。そしてあなたがたは主なるわたしが、あなたがたの上に、わたしの怒りを注いだことを知るようになる」。
23主の言葉がまたわたしに臨んだ、
24「人の子よ、これに言え、あなたは怒りの日に清められず、また雨の降らない地である。
25その中の君たちは、獲物を裂くほえるししのような者で、彼らは人々を滅ぼし、宝と尊い物とを取り、そのうちに、やもめの数をふやす。
26その祭司たちはわが律法を犯し、聖なる物を汚した。彼らは聖なる物と汚れた物とを区別せず、清くない物と清い物との違いを教えず、わが安息日を無視し、こうしてわたしは彼らの間に汚されている。
27その中にいる君たちは、獲物を裂くおおかみのようで、血を流し、不正の利を得るために人々を滅ぼす。
28その預言者たちは、水しっくいでこれを塗り、偽りの幻を見、彼らに偽りを占い、主が語らないのに『主なる神はこう言われる』と言う。
29国の民はしえたげを行い、奪うことをなし、乏しい者と貧しい者とをかすめ、不法に他国人をしえたぐ。
30わたしは、国のために石がきを築き、わたしの前にあって、破れ口に立ち、わたしにこれを滅ぼさせないようにする者を、彼らのうちに尋ねたが得られなかった。
31それゆえ、わたしはわが怒りを彼らの上に注ぎ、わが憤りの火をもって彼らを滅ぼし、彼らのおこないを、そのこうべに報いたと、主なる神は言われる」。
鍵となる聖句
父母はあなたのうちで卑しめられ、寄留者はあなたのうちで虐待をうけ、みなしごと、やもめとはあなたのうちで悩まされている。
この節は非難の核心を示しています。父母は卑しめられ、寄留者は虐待され、みなしごとやもめは悩まされています。神にとって、最も弱い人々をどう扱うかが、その民の忠実さの物差しです。
「人の子よ、イスラエルの家はわたしに対して、かなかすとなった。彼らはすべて炉の中の銀、青銅、すず、鉄、鉛のかなかすとなった。
銀のかなかすという像は、貴いはずのものが無価値な廃物になったことを語ります。続く節の炉は、火による裁きを描いており、神が不忠実に対して与えられる答えとして示されています。
わたしは、国のために石がきを築き、わたしの前にあって、破れ口に立ち、わたしにこれを滅ぼさせないようにする者を、彼らのうちに尋ねたが得られなかった。
神は、石がきを築き、国のために破れ口に立つ人、つまりとりなし、立場を明らかにする人を探されます。この節は、とりなしの祈りを語る際によく引用されます。
それゆえ、わたしはわが怒りを彼らの上に注ぎ、わが憤りの火をもって彼らを滅ぼし、彼らのおこないを、そのこうべに報いたと、主なる神は言われる」。
結びは厳粛です。とりなす人がいなければ、人々のおこないは自分自身の上に返ります。30節は、この緊張感の中で読むべきであり、自動的な約束と考えるべきではありません。
説教が語っていること
エゼキエル書22章についてよくある質問
エゼキエル書22章30節はどういう意味ですか
神は、石がきを築き、国のために御前で破れ口に立つ人を探されたが、だれも見つからなかったと言われます。破れ口とは、城壁にできた、敵が入り込める裂け目です。破れ口に立つとは、民や町のためにとりなし、弁護することです。この聖句は、すべての信じる者がその場所に立つよう招いています。
エゼキエル書22章のメッセージは何ですか
この章は、エルサレムの罪を告発します。暴力、偶像礼拝、弱い人々への不正、そして空虚な言葉を語る預言者たちです。神は、かなかすを溶かす炉にたとえて裁きを告げます。最後に、破れ口に立つ人を探されます。裁きの中にあっても、神はとりなす人を待っておられるのです。
エゼキエル書22章のかなかすの像は何を意味しますか
かなかすとは、金属を溶かしたときに残る廃物のことです。神は、イスラエルの家が銀のかなかすのようになった、つまり貴いはずのものが価値のないものになったと言われます。炉とは裁きのことで、神はそれによって御自分の民を集め、試し、神を知るに至らせようとされます。
エゼキエル書 22を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。