聖書 — 口語訳 (1955)

エレミヤ書 22

概要

エレミヤ書22章で、神は預言者をユダの王の家に遣わされます。公平と正義を行い、しいたげられている人、異邦の人、孤児、寡婦を守るようにとの命令です。従わなければ、王宮は荒れ地となります。章は続いて、報酬を払わずに人々を働かせて自分の家を建てる王ヨヤキムを責め、その父ヨシヤの模範を思い起こさせます。最後は、バビロンへ捨てられたエコニヤの運命で終わります。

この章の5つの区分

  1. 1-9節公平と正義を行いなさい、さもなくば王宮は荒れ地となる
  2. 10-12節捕らえ移され、二度と帰らない王
  3. 13-19節ヨヤキムと、父ヨシヤの模範
  4. 20-23節エルサレムは繁栄のときに聞こうとしなかった
  5. 24-30節退けられ、バビロンへ捨てられたエコニヤ

1主はこう言われる、「ユダの王の家に下り、その所にこの言葉をのべて、

2言いなさい、『ダビデの位にすわるユダの王よ、あなたと、あなたの家臣、および、この門からはいるあなたの民は主の言葉を聞きなさい。

3主はこう言われる、公平と正義を行い、物を奪われた人を、しえたげる者の手から救い、異邦の人、孤児、寡婦を悩まし、しえたげてはならない。またこの所に、罪なき者の血を流してはならない。

4もしあなたがたがこの言葉を真実に行うならば、ダビデの位にすわる王とその家臣、およびその民は、車と馬に乗って、この家の門にはいることができる。

5しかしあなたがたがこの言葉を聞かないならば、わたしは自身をさして誓うが、この家は荒れ地となると、主は言われる。

6主はユダの王の家についてこう言われる、あなたはわたしに対してギレアデのようであり、レバノンの頂のようである。しかし、わたしは必ずあなたを荒れ地にし、人の住まない町にする。

7わたしは滅ぼす者を設けて、あなたを攻めさせる、彼らはおのおのその武器をとり、あなたの麗しい香柏を切り倒し、火に投げ入れる。

8多くの国の人はこの町を過ぎ、互に語って、「なぜ主はこの大いなる町をこのようにされたのか」と言うとき、

9人は答えて、「これは彼らがその神、主の契約を捨てて他の神々を拝し、これに仕えたからである」と言うであろう』」。

10死んだ者のために泣くことなく、またそのために嘆いてはならない。捕え移されてゆく者のために、激しく泣け。彼はふたたび帰ってきて、その故郷を見ることがないからである。

11ユダの王ヨシヤの子シャルムは父ヨシヤについで王となったが、ついにこの所から出て行った。主は彼についてこう言われる、「彼は再びここに帰らない。

12彼はその捕え行かれた所で死に、再びこの地を見ない」。

13「不義をもってその家を建て、不法をもってその高殿を造り、隣り人を雇って何をも与えず、その賃金を払わない者はわざわいである。

14彼は言う、『わたしは自分のために大きな家を建て、広い高殿を造ろう』と。そしてこれがために窓を造り、香柏の鏡板でおおい、それを朱で塗る。

15あなたは競って香柏を用いることによって、王であると思うのか。あ なたの父は食い飲みし、公平と正義を行って、幸を得たのではないか。

16彼は貧しい人と乏しい人の訴えをただして、さいわいを得た。こうすることがわたしを知ることではないかと 主は言われる。

17しかし、あなたは目も心も、不正な利益のためにのみ用い、罪なき者の血を流そうとし、圧制と暴虐を行おうとする」。

18それゆえ、主はユダの王ヨシヤの子エホヤキムについてこう言われる、「人々は『悲しいかな、わが兄』、『悲しいかな、わが姉』と言って、彼のために嘆かない。また『悲しいかな、主君よ』、『悲しいかな、陛下よ』と言って嘆かない。

19ろばが埋められるように、彼は葬られる。引かれて行って、エルサレムの門の外に投げ捨てられる」。

20「レバノンに登って呼ばわり、バシャンにあなたの声をあげ、アバリムから呼ばわれ。あなたの愛する者がみな滅ぼされるからだ。

21あなたの栄えていた時、わたしはあなたに語ったが 『聞きたくはない』と言った。あなたがわたしの声に聞き従わないことは、あなたの幼い時からの、ならわしであった。

22あなたの牧者はみな、風に追い立てられ、あなたの愛する者は捕え移される。その時、あなたは自分のもろもろの悪のために、恥じ、うろたえる。

23レバノンに住み、香柏の中に巣をつくっている者よ、子を産む女に臨む苦しみのような苦痛が あなたに臨むとき、あなたはどんなに嘆くことであろうか」。

24「主は言われる、わたしは生きている。ユダの王エホヤキムの子コニヤが、わたしの右手の指輪であっても、わたしはあなたを抜き取る。

25あなたの命を求める者の手、あなたがその顔を恐れる者の手、すなわちバビロンの王ネブカデレザルの手と、カルデヤびとの手にあなたを渡す。

26わたしは、あなたと、あなたを産んだ母を、あなたがたの生れた国でない他の国に追いやる。あなたがたはそこで死ぬ。

27彼らが帰りたいとせつに願う国に、彼らは再び帰ることができない」。

28この人コニヤは 卑しむべき、こわれたつぼであろうか、だれも心に留めない器であろうか。なぜ彼とその子孫は追いやられて、知らない地に投げやられるのか。

29ああ、地よ、地よ、地よ、主の言葉を聞けよ。

30主はこう言われる、「この人を、子なき人として、またその一生のうち、栄えることのない人として記録せよ。その子孫のうち、ひとりも栄えて、ダビデの位にすわり、ユダを治めるものが再び起らないからである」。

鍵となる聖句

3節
主はこう言われる、公平と正義を行い、物を奪われた人を、しえたげる者の手から救い、異邦の人、孤児、寡婦を悩まし、しえたげてはならない。またこの所に、罪なき者の血を流してはならない。

神は指導者に求めることを要約されます。正義を行い、しいたげられている人を救い、異邦の人、孤児、寡婦をしいたげないことです。権力は、最も弱い人々を守るときにこそ意味を持ちます。

16節
彼は貧しい人と乏しい人の訴えをただして、さいわいを得た。こうすることがわたしを知ることではないかと 主は言われる。

神は、神を知るとはどういうことかを定義されます。貧しい人と乏しい人の訴えをさばくことです。神を知ることは言葉にとどまらず、行われる正義の中に表れます。

21節
あなたの栄えていた時、わたしはあなたに語ったが 『聞きたくはない』と言った。あなたがわたしの声に聞き従わないことは、あなたの幼い時からの、ならわしであった。

神は繁栄の時代にも語られましたが、返ってきた答えは聞かないというものでした。この箇所は、安楽さが神の言葉への耳を鈍くしてしまうことがあると警告しています。

29節
ああ、地よ、地よ、地よ、主の言葉を聞けよ。

「地よ、地よ、地よ」という三重の呼びかけは、厳粛な宣言の始まりです。神は全地に御言葉を聞くよう求められ、無関心の余地を残されません。

説教が語っていること

エレミヤ書22章についてよくある質問

エレミヤ書22章16節はどういう意味ですか

神は、王が貧しい人と乏しい人の訴えをさばき、それによって幸いを得たことを語り、それこそ神を知ることではないかと問われます。ここで神を知ることは、単なる信じることではなく、弱い人々に対して正義をもって行動することです。王の父ヨシヤは、神が喜ばれることの模範として示されています。

エレミヤ書22章の中心的なメッセージは何ですか

この章は、権力を持つ者が、最も弱い人々をどう扱うかについて神の前に責任があることを思い起こさせます。他の人々を搾取して富を築く王は罪に定められ、貧しい人々になされる正義が、神を知ることの本当の姿として描かれています。

エレミヤ書22章のヨヤキムとはだれですか

ヨヤキムはユダの王で、ヨシヤの子です。この章で神は、隣人に報酬を払わずに働かせて宮殿を建て、利益だけを求めていることを責められます。正義を行った父と比べられ、エレミヤが告げる彼の最期は厳しいものです。

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