聖書 — 口語訳 (1955)

レビ記 25

概要

レビ記25章は、約束の地でのイスラエルのために、休みと正義の二つのリズムを定めます。七年ごとに土地は休み、これが安息の年です。七の七倍の年の後、五十年目はヨベルの年で、贖罪の日にラッパが鳴り響き、国中に解放が宣言されます。土地は元の家族に戻り、自分の身を売っていた人々は解放されます。この章はまた、土地を買い戻す権利、貧しくなった兄弟を利息も高利もなしに助けること、そして奉公人の扱いについても定めています。

この章の5つの区分

  1. 1-7節七年ごとの、土地のための安息
  2. 8-22節ヨベルの年:五十年目、すべての人に自由
  3. 23-34節土地は神のもの:買い戻しの権利
  4. 35-38節貧しくなった兄弟を、利息も高利もなしに支える
  5. 39-55節奉公人と、身を売った人の買い戻し

1主はシナイ山で、モーセに言われた、

2「イスラエルの人々に言いなさい、『わたしが与える地に、あなたがたがはいったときは、その地にも、主に向かって安息を守らせなければならない。

3六年の間あなたは畑に種をまき、また六年の間ぶどう畑の枝を刈り込み、その実を集めることができる。

4しかし、七年目には、地に全き休みの安息を与えなければならない。これは、主に向かって守る安息である。あなたは畑に種をまいてはならない。また、ぶどう畑の枝を刈り込んではならない。

5あなたの穀物の自然に生えたものは刈り取ってはならない。また、あなたのぶどうの枝の手入れをしないで結んだ実は摘んではならない。これは地のために全き休みの年だからである。

6安息の年の地の産物は、あなたがたの食物となるであろう。すなわち、あなたと、男女の奴隷と、雇人と、あなたの所に宿っている他国人と、

7あなたの家畜と、あなたの国のうちの獣とのために、その産物はみな、食物となるであろう。

8あなたは安息の年を七たび、すなわち、七年を七回数えなければならない。安息の年七たびの年数は四十九年である。

9七月の十日にあなたはラッパの音を響き渡らせなければならない。すなわち、贖罪の日にあなたがたは全国にラッパを響き渡らせなければならない。

10その五十年目を聖別して、国中のすべての住民に自由をふれ示さなければならない。この年はあなたがたにはヨベルの年であって、あなたがたは、おのおのその所有の地に帰り、おのおのその家族に帰らなければならない。

11その五十年目はあなたがたにはヨベルの年である。種をまいてはならない。また自然に生えたものは刈り取ってはならない。手入れをしないで結んだぶどうの実は摘んではならない。

12この年はヨベルの年であって、あなたがたに聖であるからである。あなたがたは畑に自然にできた物を食べなければならない。

13このヨベルの年には、おのおのその所有の地に帰らなければならない。

14あなたの隣人に物を売り、また隣人から物を買うときは、互に欺いてはならない。

15ヨベルの後の年の数にしたがって、あなたは隣人から買い、彼もまた畑の産物の年数にしたがって、あなたに売らなければならない。

16年の数の多い時は、その値を増し、年の数の少ない時は、値を減らさなければならない。彼があなたに売るのは産物の数だからである。

17あなたがたは互に欺いてはならない。あなたの神を恐れなければならない。わたしはあなたがたの神、主である。

18あなたがたはわたしの定めを行い、またわたしのおきてを守って、これを行わなければならない。そうすれば、あなたがたは安らかにその地に住むことができるであろう。

19地はその実を結び、あなたがたは飽きるまでそれを食べ、安らかにそこに住むことができるであろう。

20「七年目に種をまくことができず、また産物を集めることができないならば、わたしたちは何を食べようか」とあなたがたは言うのか。

21わたしは命じて六年目に、あなたがたに祝福をくだし、三か年分の産物を実らせるであろう。

22あなたがたは八年目に種をまく時には、なお古い産物を食べているであろう。九年目にその産物のできるまで、あなたがたは古いものを食べることができるであろう。

23地は永代には売ってはならない。地はわたしのものだからである。あなたがたはわたしと共にいる寄留者、また旅びとである。

24あなたがたの所有としたどのような土地でも、その土地の買いもどしに応じなければならない。

25あなたの兄弟が落ちぶれてその所有の地を売った時は、彼の近親者がきて、兄弟の売ったものを買いもどさなければならない。

26たといその人に、それを買いもどしてくれる人がいなくても、その人が富み、自分でそれを買いもどすことができるようになったならば、

27それを売ってからの年を数えて残りの分を買い手に返さなければならない。そうすればその人はその所有の地に帰ることができる。

28しかし、もしそれを買いもどすことができないならば、その売った物はヨベルの年まで買い主の手にあり、ヨベルにはもどされて、その人はその所有の地に帰ることができるであろう。

29人が城壁のある町の住宅を売った時は、売ってから満一年の間は、それを買いもどすことができる。その間は彼に買いもどすことを許さなければならない。

30満一年のうちに、それを買いもどさない時は、城壁のある町の内のその家は永代にそれを買った人のものと定まって、代々の所有となり、ヨベルの年にももどされないであろう。

31しかし、周囲に城壁のない村々の家は、その地方の畑に附属するものとみなされ、買いもどすことができ、またヨベルの年には、もどされるであろう。

32レビびとの町々、すなわち、彼らの所有の町々の家は、レビびとはいつでも買いもどすことができる。

33レビびとのひとりが、それを買いもどさない時は、その所有の町にある売った家はヨベルの年にはもどされるであろう。レビびとの町々の家はイスラエルの人々のうちに彼らがもっている所有だからである。

34ただし、彼らの町々の周囲の放牧地は売ってはならない。それは彼らの永久の所有だからである。

35あなたの兄弟が落ちぶれ、暮して行けない時は、彼を助け、寄留者または旅びとのようにして、あなたと共に生きながらえさせなければならない。

36彼から利子も利息も取ってはならない。あなたの神を恐れ、あなたの兄弟をあなたと共に生きながらえさせなければならない。

37あなたは利子を取って彼に金を貸してはならない。また利益をえるために食物を貸してはならない。

38わたしはあなたがたの神、主であって、カナンの地をあなたがたに与え、かつあなたがたの神となるためにあなたがたをエジプトの国から導き出した者である。

39あなたの兄弟が落ちぶれて、あなたに身を売るときは、奴隷のように働かせてはならない。

40彼を雇人のように、また旅びとのようにしてあなたの所におらせ、ヨベルの年まであなたの所で勤めさせなさい。

41その時には、彼は子供たちと共にあなたの所から出て、その一族のもとに帰り、先祖の所有の地にもどるであろう。

42彼らはエジプトの国からわたしが導き出したわたしのしもべであるから、身を売って奴隷となってはならない。

43あなたは彼をきびしく使ってはならない。あなたの神を恐れなければならない。

44あなたがもつ奴隷は男女ともにあなたの周囲の異邦人のうちから買わなければならない。すなわち、彼らのうちから男女の奴隷を買うべきである。

45また、あなたがたのうちに宿っている旅びとの子供のうちからも買うことができる。また彼らのうちあなたがたの国で生れて、あなたがたと共におる人々の家族からも買うことができる。そして彼らはあなたがたの所有となるであろう。

46あなたがたは彼らを獲て、あなたがたの後の子孫に所有として継がせることができる。すなわち、彼らは長くあなたがたの奴隷となるであろう。しかし、あなたがたの兄弟であるイスラエルの人々をあなたがたは互にきびしく使ってはならない。

47あなたと共にいる寄留者または旅びとが富み、そのかたわらにいるあなたの兄弟が落ちぶれて、あなたと共にいるその寄留者、旅びと、または寄留者の一族のひとりに身を売った場合、

48身を売った後でも彼を買いもどすことができる。その兄弟のひとりが彼を買いもどさなければならない。

49あるいは、おじ、または、おじの子が彼を買いもどさなければならない。あるいは一族の近親の者が、彼を買いもどさなければならない。あるいは自分に富ができたならば、自分で買いもどさなければならない。

50その時、彼は自分の身を売った年からヨベルの年までを、その買い主と共に数え、その年数によって、身の代金を決めなければならない。その年数は雇われた年数として数えなければならない。

51なお残りの年が多い時は、その年数にしたがい、買われた金額に照して、あがないの金を払わなければならない。

52またヨベルの年までに残りの年が少なければ、その人と共に計算し、その年数にしたがって、あがないの金を払わなければならない。

53彼は年々雇われる人のように扱われなければならない。あなたの目の前で彼をきびしく使わせてはならない。

54もし彼がこのようにしてあがなわれないならば、ヨベルの年に彼は子供と共に出て行くことができる。

55イスラエルの人々は、わたしのしもべだからである。彼らはわたしがエジプトの国から導き出したわたしのしもべである。わたしはあなたがたの神、主である。

鍵となる聖句

4節
しかし、七年目には、地に全き休みの安息を与えなければならない。これは、主に向かって守る安息である。あなたは畑に種をまいてはならない。また、ぶどう畑の枝を刈り込んではならない。

七年目は土地のための安息で、種をまかず、ぶどうの枝を刈り込みません。この休みは、土地とその実りが、第一には耕す人の所有物ではないことを思い起こさせます。

10節
その五十年目を聖別して、国中のすべての住民に自由をふれ示さなければならない。この年はあなたがたにはヨベルの年であって、あなたがたは、おのおのその所有の地に帰り、おのおのその家族に帰らなければならない。

五十年目は聖別され、国じゅうのすべての住民に自由が宣言されます。この節がヨベルの年の意味を示しています。社会がリセットされ、だれもが家族と相続地に戻る時です。

21節
わたしは命じて六年目に、あなたがたに祝福をくだし、三か年分の産物を実らせるであろう。

収穫のない年に何を食べて生きるのかと不安になる人々に対し、神は六年目に祝福を与えると約束して答えられます。これはこの特定の枠の中でイスラエルに与えられた約束であり、一般的な保証ではありません。

23節
地は永代には売ってはならない。地はわたしのものだからである。あなたがたはわたしと共にいる寄留者、また旅びとである。

土地は永久に売ってはなりません。この地は神のものであり、そこに住む人々は、神のもとで寄留者、また住民だからです。この管理を任されているという原則が、土地に関する律法全体の土台です。

35-36節
あなたの兄弟が落ちぶれ、暮して行けない時は、彼を助け、寄留者または旅びとのようにして、あなたと共に生きながらえさせなければならない。 彼から利子も利息も取ってはならない。あなたの神を恐れ、あなたの兄弟をあなたと共に生きながらえさせなければならない。

貧しくなった兄弟は支えられるべきで、その人から利息も高利も取ってはなりません。こうして律法は、神を恐れることを、もっとも弱い人への具体的な連帯と結びつけています。

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説教が語っていること

レビ記25章についてよくある質問

レビ記25章のヨベルの年とは何ですか

七年が七回過ぎた後の、五十年目です。贖罪の日にラッパで告げられ、国中に自由が宣言されます。土地は元の家族に戻り、負債のために身を売っていた人々は解放されます。聖書には、これが完全に実行されたという確かな記録はありません。

ヨベルの年とイエスにはどんな関係がありますか

ナザレで、ルカ4章のイエスは、主の恵みの年を語るイザヤ書61章を読まれます。多くの人は、この表現をヨベルの年に結びつけます。イエスは、このことばが今日成就したと宣言されます。クリスチャンは、イエスのうちに差し出された自由と回復を見つつ、その完全な実現を主が戻られるときに待ち望んでいます。

レビ記25章は、負債と利息について何と言っていますか

この箇所は、貧しくなった兄弟を支え、その人から利息や高利を取ることを禁じています。ヨベルの年には、やむを得ず売られた土地が元の家族に戻ります。この律法は、富も土地も神のものであり、信仰をもつ社会は最も弱い人々を守らなければならない、というものです。

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