聖書の人物 クロパの妻マリヤ

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

クロパの妻マリヤは、ヨハネの福音書19章25節によると、イエスの母とマグダラのマリヤと共に十字架のそばにいた弟子です。この節だけが彼女をそう呼んでいます。マタイとマルコが十字架と墓と復活の朝に記す、ヤコブとヨセの母マリヤと同一人物だと考える人は多いですが、福音書は明言していません。最後まで離れなかった女性たちの忠実さが心に残ります。

クロパの妻マリヤという名前の意味

マリヤは、ヘブル語の名ミリアムのギリシャ語形で、その意味は議論があります。彼女は夫クロパの名で呼ばれますが、クロパについてはほかに何も知られていません。聖書は、このクロパがエマオへの途上のクレオパ(ルカの福音書24章18節)と同じ人かどうか述べていません。

クロパの妻マリヤの生涯

  1. イエスに仕えた女たち

    マタイの福音書27章55-56節、マルコの福音書15章40-41節

    マタイとマルコは、ガリラヤからイエスに従い仕えてきた女たちが、遠くから十字架刑を見ていたと記します。その中にヤコブとヨセの母マリヤがいます。これをクロパの妻マリヤと同一人物と考える人は多いのですが、福音書自身はその結びつけをしていません。

  2. 十字架のそば

    ヨハネの福音書19章25節

    ヨハネは、イエスの十字架のそばに、イエスの母と、母の姉妹と、クロパの妻マリヤと、マグダラのマリヤとがたたずんでいたと書きます。大半の弟子が逃げ去った中で、クロパの妻マリヤは最も苦しい時にそこに残りました。聖書で彼女をこう呼ぶ箇所は、ここだけです。

  3. 母と弟子への言葉の証人

    ヨハネの福音書19章26-27節

    十字架のそばにいたクロパの妻マリヤは、イエスが母と愛弟子を見つめられる場に居合わせました。イエスは母に「婦人よ、ごらんなさい。これはあなたの子です」と言い、弟子に「ごらんなさい。これはあなたの母です」と言われます。その時から、この弟子は母を自分の家に引きとりました。

  4. 墓の前で

    マルコの福音書15章47節、マタイの福音書27章61節

    イエスの死後、アリマタヤのヨセフが遺体を墓に納めます。マルコは、マグダラのマリヤとヨセの母マリヤが、納められた場所を見ていたと記します。マタイは、マグダラのマリヤとほかのマリヤが墓にむかってすわっていたと述べます。後者がクロパの妻なら、埋葬まで忠実でした。

  5. 復活の朝に

    マタイの福音書28章1-10節、マルコの福音書16章1-8節

    安息日が終わると、マグダラのマリヤは、マタイによればほかのマリヤと、マルコによればヤコブの母マリヤやサロメと共に墓へ行きます。御使は彼女たちに、イエスがよみがえられたと告げ、弟子たちのもとへ遣わします。マタイによれば、イエスご自身が出会われ、彼女たちはみ足をいだいて拝しました。

クロパの妻マリヤから学ぶこと

  • 忠実さは暗い時にこそ見えます。去るより留まるほうが犠牲が大きいときです。
  • 神は、聖書がほとんど語らない目立たない弟子にも目を留められます。
  • 苦しむ人のそばにいることは、すでに主への奉仕です。
  • 十字架のそばに留まった人々は、復活の知らせを最初に受ける人々でもあります。
  • 聖書が断言することと、伝承が推測することを区別するのは賢明です。

鍵となる聖句

ヨハネの福音書19章25節

クロパの妻マリヤを名指す唯一の節です。多くの人が逃げた中で、彼女はイエスの母とマグダラのマリヤと共に十字架のそばにいました。

マタイの福音書27章55節

多くの女たちが遠くから十字架刑を見ていました。彼女たちはイエスに仕えるためガリラヤから従ってきた人で、控えめな忠実さが受難の記事を貫いています。

マタイの福音書28章5-6節

御使は墓に来た女たちに、恐れることはない、十字架におかかりになったイエスはもうここにおられず、言われたとおりよみがえられたと告げます。

よくある質問

クロパの妻マリヤとは誰ですか。

イエスの母、マグダラのマリヤと共に、十字架のそばにたたずんでいた女性のひとりです(ヨハネの福音書19章25節)。聖書はほかにほとんど語りません。多くの人はマタイとマルコが記すヤコブとヨセの母マリヤと同一視しますが、本文はこの関係を断言していません。

クロパの妻マリヤは、イエスの母の姉妹でしたか。

ヨハネ19章25節は「イエスの母と、母の姉妹と、クロパの妻マリヤと、マグダラのマリヤ」と記しています。三人とも四人とも読める文なので、クロパの妻マリヤがイエスの母の姉妹だったと確実には言えません。

クロパの妻マリヤの物語は聖書のどこにありますか。

名が出るのはヨハネの福音書19章25節だけです。ヤコブとヨセの母マリヤ、あるいはほかのマリヤと同一視するなら、マタイ27章55-61節、28章1-10節、マルコ15章40-47節、16章1-8節も読むことができます。

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