要約
ヤソンはマケドニヤのテサロニケの住人で、パウロの第二次伝道旅行のとき、パウロとシラスを自分の家に迎えました。ねたんだユダヤ人たちが町を騒がせると、群衆はヤソンの家を襲い、彼を市の当局者の前に引きずって行き、イエスという別の王がいると言う者たちを迎え入れたと訴えました。ヤソンは保証金を取られてようやく釈放されます。福音の僕たちをもてなす代価を払った信者の姿が心に残ります。
テサロニケのヤソンという名前の意味
ヤソンはギリシヤ語の名で、ギリシヤ文化の中で暮らすユダヤ人も用いました。一般に、「癒す」を意味するギリシヤ語の動詞と結びつけられます。聖書はこの名を説明していません。
テサロニケのヤソンの生涯
テサロニケに届いた福音
使徒行伝17章1-4節パウロとシラスはテサロニケに着き、パウロは三つの安息日にわたって会堂で聖書に基づいて論じ、キリストは苦難を受けてよみがえるべきであり、そのキリストがイエスであると説明しました。ある人たちは納得し、信心深いギリシヤ人が多数、貴婦人たちも少なくなく従いました。続く記事から、ヤソンが宣教者を家に迎えたことが分かります。
家を襲った群衆
使徒行伝17章5節ねたんだユダヤ人たちは、町をぶらついているならず者らを集めて暴動を起こし、町を騒がせました。彼らはヤソンの家を襲い、パウロとシラスを民衆の前にひっぱり出そうと捜します。しかし宣教者たちは見つからず、家主のヤソンが群衆の怒りに向き合うことになりました。
当局者の前に引きずられる
使徒行伝17章6-7節ふたりが見つからないので、群衆はヤソンと兄弟たち数人を市の当局者のところに引きずって行き、「天下をかき回してきたこの人たちが、ここにもはいり込んでいます」と叫びました。ヤソンが彼らを迎え入れたこと、彼らがカイザルの詔勅にそむき、イエスという別の王がいると言っていることを訴えたのです。
保証金を納めて釈放
使徒行伝17章8-10節群衆も市の当局者もこれを聞いて不安になり、ヤソンやほかの者たちから保証金を取った上で釈放しました。ヤソンは兄弟たちのために保証金を納めることになったのです。兄弟たちはただちに、パウロとシラスを夜の間にベレヤへ送り出し、福音はさらに先へ進みました。
ローマ人への手紙のヤソン
ローマ人への手紙16章21節ローマ人への手紙の結びで、パウロは同労者テモテ、同族のルキオ、ヤソン、ソシパテロからのあいさつを伝えます。これがテサロニケのヤソンと同じ人かどうか、確かなことは言えません。その可能性はありますが、聖書は両者を結びつけていません。
テサロニケのヤソンから学ぶこと
- 神の僕たちに家を開くことは、危険を伴っても、まことの奉仕です。
- イエスを王と宣べ伝えると、イエスを競争相手とみなす人々の反対を招くことがあります。
- 普通の信者が説教者に代わって迫害の重荷を負うことがあり、神はその忠実さを見ておられます。
- 兄弟のために保証人になるほどの具体的な連帯は、教会の生活の一部です。
鍵となる聖句
ヤソンへの訴えは、メッセージの力を表しています。キリスト者は、カイザルの支配する町でイエスを王と宣べ伝えたために、天下をかき回す者と見なされました。
ヤソンは保証金を取られてようやく釈放されました。パウロとシラスをもてなした代価は高くつきましたが、そのおかげで宣教者たちはベレヤへ旅を続けられました。
イエスは「あなたがたを受けいれる者は、わたしを受けいれるのである」と言われます。ヤソンはパウロとシラスを迎えることで、彼らを遣わした主を迎えていました。
テサロニケのヤソンについての説教
よくある質問
聖書のヤソンとは誰ですか。
ヤソンはテサロニケの住人で、パウロとシラスを自分の家に迎えた人です(使徒行伝17章7節)。ねたんだユダヤ人たちが起こした暴動で、群衆は彼の家を襲い、市の当局者の前に引きずって行きました。ヤソンは保証金を取られて釈放されました。ローマ人への手紙16章21節にもヤソンが出ますが、同じ人かどうかは定かではありません。
なぜヤソンは訴えられたのですか。
パウロとシラスを迎え入れたことが非難されました。群衆は二人を「天下をかき回してきた」者と呼び、カイザルの詔勅にそむき、イエスという別の王がいると言っていると訴えました。イエスが王であると宣べ伝えることは、政治的な脅威と見なされたのです。
ヤソンの記事は聖書のどこにありますか。
使徒行伝17章1-10節にあり、パウロとシラスが第二次伝道旅行でテサロニケを訪れた場面です。ローマ人への手紙16章21節のあいさつにもヤソンの名があり、パウロが同族と呼ぶ人々の中にいますが、同じ人物とは書かれていません。