聖書の人物 ハガル

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

ハガルは、族長時代にアブラムの妻サライに仕えたエジプト人の女奴隷です。サライはハガルをアブラムに与え、ハガルはイシュマエルを産みます。つらく当たられて荒野に逃げると、主の使いが彼女を見つけて語りかけました。のちに息子とともに追い出され、再び荒野で水が尽きたとき、神は彼女の目を開いて井戸を見せられます。神は、だれにも顧みられない人を見て、その声を聞いてくださることを教えられます。

ハガルという名前の意味

ハガルという名の意味ははっきりしません。逃亡や異国人を連想させる言葉と結びつけられることもありますが、聖書は説明していません。本文は彼女を、エジプト人の女奴隷として紹介しています(創世記16章1節)。一方、聖書は息子イシュマエルの名の意味を説明しています。主が彼女の苦しみを聞かれたからです。

ハガルの生涯

  1. アブラムに与えられた女奴隷

    創世記16章1-4節

    サライには子がありませんでした。そこで、エジプト人の女奴隷ハガルのところに入るようアブラムに勧め、彼女によって子を得ようと考えます。アブラムはサライの言葉に従い、ハガルは身ごもると、女主人を見下すようになります。神の約束を急ぐための人間的な方法が、家の中に争いを生みました。

  2. 荒野への逃亡

    創世記16章5-8節

    サライはアブラムに不満を訴え、アブラムは女奴隷をサライの好きなようにさせます。サライがつらく当たったので、ハガルは逃げ出します。主の使いは、シュルへの道にある荒野の泉のほとりで彼女を見つけ、名を呼んで、どこから来てどこへ行くのかと二つの問いを投げかけます。彼女は女主人から逃げていると答えました。

  3. 帰還とイシュマエルの誕生

    創世記16章9-16節

    主の使いは、女主人のもとに帰ってその下に身を低くするよう告げ、生まれてくる子についての約束を与えます。ハガルはこの出会いを記念して主に名をつけました。やがて男の子を産み、アブラムはイシュマエルと名づけます。そのときアブラムは八十六歳でした。

  4. 子とともに追い出される

    創世記21章8-16節

    イサクが生まれ、乳離れしたとき、サラはハガルの子が笑っているのを見て、女奴隷とその子を追い出すようアブラハムに求めます。神はアブラハムに、サラの言うとおりにせよと告げ、女奴隷の子も一つの国民にすると約束されました。アブラハムはハガルを送り出し、彼女は荒野をさまよって水が尽きます。

  5. 神は子の声を聞かれた

    創世記21章17-21節

    神の使いは天からハガルに呼びかけ、恐れてはならない、神があの子の声を聞かれたからだと告げます。子を起こして抱きなさい、彼を大いなる国民とするからと命じます。神がハガルの目を開かれると、彼女は井戸を見つけ、革袋に水を満たして子に飲ませます。神は少年とともにおられ、少年はパランの荒野で成長しました。

ハガルから学ぶこと

  • 他の人から忘れられたり、ひどく扱われたりした人を、神は見ておられ、その名を呼んでくださいます。
  • 神の約束を自分の手で実現しようとすると、家族や心に傷を残します。
  • 神が、どこから来てどこへ行くのかと問われるのは、私たちを責めるためではなく、ご自分のもとに連れ戻すためです。
  • 荒野で、神は、すでにそこにあった泉に私たちの目を開いてくださることがあります。
  • 神は母の叫びだけでなく子の声も聞かれ、二人への約束に忠実であられます。

鍵となる聖句

創世記16章8節

主の使いはハガルを名前で呼び、どこから来てどこへ行くのかと尋ねます。神は逃げ出した女奴隷を、御目に大切な一人の人として語りかけられます。

創世記21章17節

神はハガルに恐れるなと告げ、少年の声がそこで聞かれたと語ります。聖書の神は、ほかのだれにも聞こえない荒野の叫びさえ聞いてくださいます。

創世記21章19節

神がハガルの目を開かれると、彼女は水のある井戸を見つけ、革袋を満たして子に飲ませます。助けは神から来て、必要なものを見せてくださいました。

ハガルについての説教

よくある質問

ハガルとは聖書でどんな人物ですか。

ハガルは、アブラムの妻サライに仕えたエジプト人の女奴隷です。サライが彼女をアブラムに与えて子を得ようとし、ハガルはイシュマエルを産みました。荒野で主の使いが最初に語りかけた人物でもあり、神は苦しみの中にある彼女を見ておられました。

ハガルという名前にはどんな意味がありますか。

ハガルの名の意味ははっきりせず、聖書も説明していません。逃亡や異国人を意味する言葉と結びつけられることがありますが、推測にとどまります。本文が示すのは、彼女がエジプト人であることだけです。聖書が説明しているのは、息子イシュマエルの名が、神が彼女の訴えを聞かれたことに結びついているという点です。

ハガルの物語は聖書のどこにありますか。

ハガルの物語は創世記の二か所にあります。16章では、アブラムに与えられ、逃げ出して主の使いに出会います。21章では、イシュマエルとともに荒野へ送り出され、神が少年の声を聞き、井戸を見せてくださいます。

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