要約
アンテパスは、小アジアの町ペルガモで、信仰のゆえに殺された一世紀のクリスチャンです。名が出るのは、イエスがペルガモの教会に送ったメッセージ(黙示録2章13節)の一箇所だけです。主は彼を「わたしの忠実な証人アンテパス」と呼び、その死のときでさえ、教会が信仰を捨てなかったことを思い起こさせます。死に至るまでの忠実さは、イエスの目に決して忘れられないと教えられます。
ペルガモのアンテパスという名前の意味
アンテパスはギリシア語の名で、「アンティパトロス」の短縮形と考えられるのが一般的で、「父の代わりに」といった意味合いがあります。聖書はこの名を説明せず、イエスが与えた「わたしの忠実な証人」という呼び名を記します(黙示録2章13節)。
ペルガモのアンテパスの生涯
ペルガモへのメッセージ
黙示録2章12節ヨハネはペルガモの教会の御使に書き送るよう命じられます。主はご自身を「鋭いもろ刃のつるぎ」を持つかたとして示されます。アンテパスのことを語る前に、イエスは、ご自身の言葉が裁き分けるものであり、この教会にも、脅かす者たちにも権威をもっておられることを思い起こさせるのです。
サタンの座がある所
黙示録2章13節イエスは教会に言われます。「わたしはあなたの住んでいる所を知っている。そこにはサタンの座がある」。ペルガモは、神への反対がとくに強い場所として描かれています。この座が具体的に何を指すかは、本文には書かれていません。主が弟子たちの置かれた敵意に満ちた環境をご存じであることが示されます。
忠実な証人アンテパス
黙示録2章13節そのような中で教会は、主の名を堅く持ちつづけ、「わたしの忠実な証人アンテパスがサタンの住んでいるあなたがたの所で殺された時でさえ」信仰を捨てませんでした。聖書は彼の死の状況も時期も語りません。大切なこととして、イエスが彼を名前で知り、忠実な証人と呼んでおられることだけが記されています。
悔い改めの呼びかけ
黙示録2章14-16節それでも主は、この勇敢な教会を責めます。バラムの教えを奉じる者がいて、偶像にささげたものを食べさせ、不品行へ導いており、ニコライ宗の教えを奉じる者もいたからです。イエスは悔い改めを求めます。迫害の中での忠実さがあっても、信仰と生活の純粋さを守る務めがなくなるわけではありません。
勝利を得る者への約束
黙示録2章17節メッセージは約束で結ばれます。勝利を得る者には、隠されているマナと、新しい名が書かれた白い石が与えられます。その名は、受ける者のほかだれも知りません。アンテパスはペルガモでいのちを落としましたが、最後まで忠実な者には、イエスご自身から与えられる報いが約束されています。
ペルガモのアンテパスから学ぶこと
- 世に知られなくても、イエスは忠実な者たちを名前で知っておられる。
- キリストの名を堅く持ちつづけることは代価を伴うが、決してむだにはならない。
- 迫害に耐える勇気は、偽りの教えに対する警戒の代わりにはならない。
- 主は弟子たちの置かれた困難な環境を見ておられ、御言葉によって支えてくださる。
鍵となる聖句
よくある質問
黙示録のアンテパスとは誰ですか。
アンテパスは、ペルガモの信者で、信仰のゆえに殺されました。イエスはペルガモの教会へのメッセージ(黙示録2章13節)で彼の名を挙げ、「わたしの忠実な証人」と呼ばれます。聖書は彼の生涯も死の状況も記していません。福音書のヘロデ・アンテパスと混同してはいけません。
なぜアンテパスは忠実な証人と呼ばれるのですか。
イエスの名を否まず、ペルガモで殺されるまで守り通したからです。「証人」と訳されるギリシア語は、のちに「殉教者」という言葉の元になりました。この呼び名は、黙示録の初めでイエス自身が「忠実な証人」と呼ばれていること(黙示録1章5節)とも重なります。
アンテパスの物語は聖書のどこにありますか。
アンテパスが出てくるのは黙示録2章13節だけで、ペルガモの教会へのメッセージ(黙示録2章12-17節)の中にあります。よく理解するには、信仰の忠実さを励まし、悔い改めを求める、2章と3章の七つの教会へのメッセージ全体も読んでください。