聖書の人物 ヨブの妻

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

ヨブの妻は、ウツの地に住む潔白な人ヨブの妻です。聖書は彼女の名前を記していません。ヨブが全財産と十人の子どもを失い、悪性の腫物で打たれたとき、妻は神を呪って死になさいと言いました。ヨブは、あなたは愚かな女のようなことを言うと答え、唇で罪を犯しませんでした。試練の只中でも、苦々しさではなく神への信頼を選ぶことの大切さが心に残ります。

ヨブの妻という名前の意味

ヨブ記は彼女の名前を記さず、ただヨブの妻として登場させています(ヨブ記2章9節)。古い伝承の一部が彼女に与えている名前は、聖書本文には由来しません。

ヨブの妻の生涯

  1. 潔白な人の妻

    ヨブ記1章1-5節

    ヨブはウツの地に住み、潔白で正しく、神を恐れ、悪から遠ざかっていました。七人の息子と三人の娘、そして非常に多くの家畜がいました。息子たちの宴会の日々が終わると、彼は子どもたちを聖別し、それぞれのために全焼のいけにえをささげました。本文はまだ彼の妻には触れていません。

  2. 家を襲った災い

    ヨブ記1章13-22節

    主の許しのもと、サタンはヨブのすべての持ち物を打ちます。一日のうちに、牛、ろば、羊、らくだ、しもべたちを失った知らせが届き、続いて、家が倒れて息子と娘たちが皆死んだ知らせが来ました。ヨブは衣を裂き、地にひれ伏して、主の御名をほめたたえました。

  3. 神を呪って死になさい

    ヨブ記2章7-9節

    サタンは続いてヨブを、足の裏から頭のてっぺんまで悪性の腫物で打ちます。ヨブは灰の中に座り、土器のかけらで身をかきました。そのとき妻が口を開き、なおも潔白を堅く保つのですか、神を呪って死になさいと言います。この言葉は、サタンが主の前で語ったことと重なります(ヨブ記2章5節)。

  4. ヨブの答え

    ヨブ記2章10節

    ヨブは妻に、あなたは愚かな女が言うようなことを言う、私たちは神から幸いを受けるのだから、わざわいをも受けるべきではないかと答えました。彼は妻の勧めに従いません。本文は、これらすべてにおいて、ヨブは唇で罪を犯さなかったと結びます。痛みと身近な人の声の中でも、彼の信仰は倒れませんでした。

  5. ヨブの回復

    ヨブ記42章10-15節

    ヨブが友のために祈ると、主は彼を回復させ、以前の持ち物の二倍を与えられます。彼には再び七人の息子と三人の娘が与えられ、娘はエミマ、ケツィア、ケレン・ハプクと名づけられました。この最後の章に妻への言及はなく、子どもたちの母がだれかも記されていません。

ヨブの妻から学ぶこと

  • 苦しみの中では神を責めて離れたくなりますが、信仰は神を信頼し続けることを選びます。
  • 愛する人でも間違った助言をすることがあります。身近な人の言葉も神の前で吟味すべきです。
  • 神から幸いだけを受けて試練を受け入れないなら、それはサタンがヨブに言った損得の信仰になります。
  • 痛みの中で唇を守ることは信仰の行いです。ヨブは唇で罪を犯しませんでした。

鍵となる聖句

ヨブ記2章9節

ヨブの妻の唯一の言葉です。夫の潔白を認めながら、神を呪うよう勧めます。それはサタンが予告した言葉と重なり、試練がいかに人を絶望へ追い込むかを示しています。

ヨブ記2章10節

ヨブの答えは信仰の告白です。神は幸いのときもわざわいのときも神であられます。本文は、これらすべてにおいてヨブが唇で罪を犯さなかったことを強調しています。

ヤコブ5章11節

新約聖書が覚えているのはヨブの忍耐であり、妻の助言ではありません。彼の物語の結末は、耐え忍ぶ者に対する主の深いあわれみと思いやりを示しています。

ヨブの妻についての説教

よくある質問

ヨブの妻はなぜ神を呪うよう言ったのですか。

本文は理由を記していません。すべてを失ったヨブが悪性の腫物で打たれたとき(ヨブ記2章7-9節)、彼女の言葉だけを伝えます。彼女はヨブがなお潔白を保っていると見て、神を呪って死ぬよう勧めました。ヨブはこれを退け、愚かな女のようなことを言うと答えます。

ヨブの妻は物語の最後でどうなりますか。

聖書は語っていません。42章では、主がヨブを回復させ、財産を二倍にし、再び七人の息子と三人の娘が与えられたと記されます。しかしそこに妻の名はなく、子どもたちの母がだれかも明らかではありません。それ以上は断言しないほうがよいでしょう。

ヨブの妻の話は聖書のどこにありますか。

ヨブ記2章9-10節にあり、病に打たれた夫に彼女が語ります。ヨブは演説の中で、19章17節や31章10節などでも彼女に触れています。ヨブ記全体が、ヨブの試練と回復の物語です。

ほかの聖書の人物

← すべての人物