聖書 — 口語訳 (1955)

サムエル記下 6

概要

サムエル記下6章は、ダビデが神の箱をエルサレムへ運び上る様子を語ります。最初の試みは悲劇に終わります。箱は新しい車に載せられ、ウザが箱に手をかけて打たれて死に、ダビデは恐れます。箱はオベデエドムの家に三か月とどまり、その家は祝福されます。ダビデは、喜びの叫びの中、主の前で力をきわめて踊りながら、箱を運び上ります。ミカルは彼を見下しますが、ダビデは、その喜びは神のためだと答えます。この章は、神の臨在の聖さと礼拝を語っています。

この章の4つの区分

  1. 1-5節新しい車に載せて出発する神の箱
  2. 6-11節打たれたウザ、オベデエドムの家に置かれた箱
  3. 12-19節箱がエルサレムに入る:主の前で踊るダビデ
  4. 20-23節ダビデを見下すミカル、ダビデは謙遜で答える

1ダビデは再びイスラエルのえり抜きの者三万人をことごとく集めた。

2そしてダビデは立って、自分と共にいるすべての民と共にバアレ・ユダへ行って、神の箱をそこからかき上ろうとした。この箱はケルビムの上に座しておられる万軍の主の名をもって呼ばれている。

3彼らは神の箱を新しい車に載せて、山の上にあるアビナダブの家から運び出した。

4アビナダブの子たち、ウザとアヒオとが神の箱を載せた新しい車を指揮し、ウザは神の箱のかたわらに沿い、アヒオは箱の前に進んだ。

5ダビデとイスラエルの全家は琴と立琴と手鼓と鈴とシンバルとをもって歌をうたい、力をきわめて、主の前に踊った。

6彼らがナコンの打ち場にきた時、ウザは神の箱に手を伸べて、それを押えた。牛がつまずいたからである。

7すると主はウザに向かって怒りを発し、彼が手を箱に伸べたので、彼をその場で撃たれた。彼は神の箱のかたわらで死んだ。

8主がウザを撃たれたので、ダビデは怒った。その所は今日までペレヅ・ウザと呼ばれている。

9その日ダビデは主を恐れて言った、「どうして主の箱がわたしの所に来ることができようか」。

10ダビデは主の箱をダビデの町に入れることを好まず、これを移してガテびとオベデエドムの家に運ばせた。

11神の箱はガテびとオベデエドムの家に三か月とどまった。主はオベデエドムとその全家を祝福された。

12しかしダビデ王は、「主が神の箱のゆえに、オベデエドムの家とそのすべての所有を祝福されている」と聞き、ダビデは行って、喜びをもって、神の箱をオベデエドムの家からダビデの町にかき上った。

13主の箱をかく者が六歩進んだ時、ダビデは牛と肥えた物を犠牲としてささげた。

14そしてダビデは力をきわめて、主の箱の前で踊った。その時ダビデは亜麻布のエポデをつけていた。

15こうしてダビデとイスラエルの全家とは、喜びの叫びと角笛の音をもって、神の箱をかき上った。

16主の箱がダビデの町にはいった時、サウルの娘ミカルは窓からながめ、ダビデ王が主の前に舞い踊るのを見て、心のうちにダビデをさげすんだ。

17人々は主の箱をかき入れて、ダビデがそのために張った天幕の中のその場所に置いた。そしてダビデは燔祭と酬恩祭を主の前にささげた。

18ダビデは燔祭と酬恩祭をささげ終った時、万軍の主の名によって民を祝福した。

19そしてすべての民、イスラエルの全民衆に、男にも女にも、おのおのパンの菓子一個、肉一きれ、ほしぶどう一かたまりを分け与えた。こうして民はみなおのおのその家に帰った。

20ダビデが家族を祝福しようとして帰ってきた時、サウルの娘ミカルはダビデを出迎えて言った、「きょうイスラエルの王はなんと威厳のあったことでしょう。いたずら者が、恥も知らず、その身を現すように、きょう家来たちのはしためらの前に自分の身を現されました」。

21ダビデはミカルに言った、「あなたの父よりも、またその全家よりも、むしろわたしを選んで、主の民イスラエルの君とせられた主の前に踊ったのだ。わたしはまた主の前に踊るであろう。

22わたしはこれよりももっと軽んじられるようにしよう。そしてあなたの目には卑しめられるであろう。しかしわたしは、あなたがさきに言った、はしためたちに誉を得るであろう」。

23こうしてサウルの娘ミカルは死ぬ日まで子供がなかった。

鍵となる聖句

6-7節
彼らがナコンの打ち場にきた時、ウザは神の箱に手を伸べて、それを押えた。牛がつまずいたからである。 すると主はウザに向かって怒りを発し、彼が手を箱に伸べたので、彼をその場で撃たれた。彼は神の箱のかたわらで死んだ。

ウザは箱を押さえようとして手をかけ、その場で死にます。この記述は、神の臨在の聖さを示しています。それは勝手なやり方で運んでよいものではありません。難しい箇所で、読者によってさまざまに理解されます。

11節
神の箱はガテびとオベデエドムの家に三か月とどまった。主はオベデエドムとその全家を祝福された。

神の箱はオベデエドムの家に三か月とどまり、主はその家を祝福されます。本文は、ダビデの恐れと、神の臨在を迎え入れた家とを対比させています。

14-15節
そしてダビデは力をきわめて、主の箱の前で踊った。その時ダビデは亜麻布のエポデをつけていた。 こうしてダビデとイスラエルの全家とは、喜びの叫びと角笛の音をもって、神の箱をかき上った。

ダビデは力をきわめて、亜麻布のエポデをつけて主の前で踊り、民は喜びの叫びを上げます。ここでの礼拝は、見物人ではなく神に向けられた、全身全霊の喜びです。

21-22節
ダビデはミカルに言った、「あなたの父よりも、またその全家よりも、むしろわたしを選んで、主の民イスラエルの君とせられた主の前に踊ったのだ。わたしはまた主の前に踊るであろう。 わたしはこれよりももっと軽んじられるようにしよう。そしてあなたの目には卑しめられるであろう。しかしわたしは、あなたがさきに言った、はしためたちに誉を得るであろう」。

自分を見下すミカルに、ダビデは、主の前に踊ったのだと答え、もっと軽んじられるようにしようとまで言います。礼拝の喜びは、人に見せる姿よりも大切です。

この章に登場する人物

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説教が語っていること

サムエル記下6章についてよくある質問

なぜウザは箱に触れて死んだのですか(サムエル記下6章6節から7節)?

箱は神の臨在を表し、レビ人が棒でかついで運ぶべきもので、車で運ぶものではありませんでした。ウザはそれをつかみ、本文は彼の過ちについて語ります。この箇所は読むのが難しく、単なる行為の重大さというより、神の聖さと、神を人間のやり方で扱う危うさを示しています。

なぜダビデは箱の前で踊ったのですか?

ダビデは、神の臨在のしるしである箱がエルサレムに入ることを喜びました。亜麻布のエポデをつけて力をきわめて踊り、ミカルには、主の前で踊ったのだと答えます。多くの人が、人の目を気にしない真実な礼拝の模範をここに見ています。

オベデエドムの家では何が起こりましたか?

ウザの死のあと、ダビデは箱を自分のところへ運ぶ勇気がなく、ガテ人オベデエドムの家に置きます。箱はそこに三か月とどまり、本文は、主がオベデエドムの家と彼のすべてを祝福されたと記します。この出来事が、ダビデに箱をエルサレムへ運ぶ再開を促します。

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