聖書 — 口語訳 (1955)

ヘブル人への手紙 8

概要

ヘブル人への手紙8章は、神の右に座しておられる大祭司としてのイエスを示します。イエスは、天にある真の聖所で仕えておられます。神殿での礼拝は、この実体の模型と影にすぎませんでした。著者は、イエスがよりすぐれた契約の仲介者であることを説明し、エレミヤ書31章の大きな約束を引用します。神は律法を心に書きつけ、すべての人が神を知り、罪は赦されます。古くなった最初の契約は、消え去ろうとしています。

この章の4つの区分

  1. 1-5節真の聖所における大祭司
  2. 6-7節よりすぐれた務めと、よりすぐれた契約
  3. 8-12節エレミヤが預言した新しい契約
  4. 13節古い契約は消え去ろうとしている

1以上述べたことの要点は、このような大祭司がわたしたちのためにおられ、天にあって大能者の御座の右に座し、

2人間によらず主によって設けられた真の幕屋なる聖所で仕えておられる、ということである。

3おおよそ、大祭司が立てられるのは、供え物やいけにえをささげるためにほかならない。したがって、この大祭司もまた、何かささぐべき物を持っておられねばならない。

4そこで、もし彼が地上におられたなら、律法にしたがって供え物をささげる祭司たちが、現にいるのだから、彼は祭司ではあり得なかったであろう。

5彼らは、天にある聖所のひな型と影とに仕えている者にすぎない。それについては、モーセが幕屋を建てようとしたとき、御告げを受け、「山で示された型どおりに、注意してそのいっさいを作りなさい」と言われたのである。

6ところがキリストは、はるかにすぐれた務を得られたのである。それは、さらにまさった約束に基いて立てられた、さらにまさった契約の仲保者となられたことによる。

7もし初めの契約に欠けたところがなかったなら、あとのものが立てられる余地はなかったであろう。

8ところが、神は彼らを責めて言われた、「主は言われる、見よ、わたしがイスラエルの家およびユダの家と、新しい契約を結ぶ日が来る。

9それは、わたしが彼らの先祖たちの手をとって、エジプトの地から導き出した日に、彼らと結んだ契約のようなものではない。彼らがわたしの契約にとどまることをしないので、わたしも彼らをかえりみなかったからであると、主が言われる。

10わたしが、それらの日の後、イスラエルの家と立て ようとする契約はこれである、と主が言われる。すなわち、わたしの律法を彼らの思いの中に入れ、彼らの心に書きつけよう。こうして、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となるであろう。

11彼らは、それぞれ、その同胞に、また、それぞれ、その兄弟に、主を知れ、と言って教えることはなくなる。なぜなら、大なる者から小なる者に至るまで、彼らはことごとく、わたしを知るようになるからである。

12わたしは、彼らの不義をあわれみ、もはや、彼らの罪を思い出すことはしない」。

13神は、「新しい」と言われたことによって、初めの契約を古いとされたのである。年を経て古びたものは、やがて消えていく。

鍵となる聖句

1-2節
以上述べたことの要点は、このような大祭司がわたしたちのためにおられ、天にあって大能者の御座の右に座し、 人間によらず主によって設けられた真の幕屋なる聖所で仕えておられる、ということである。

著者は要点をまとめます。私たちには、神のかたわらに座しておられる大祭司がおられ、主が設けられた真の幕屋で仕えておられます。キリスト教信仰の中心は、場所ではなく、生きておられる方です。

6節
ところがキリストは、はるかにすぐれた務を得られたのである。それは、さらにまさった約束に基いて立てられた、さらにまさった契約の仲保者となられたことによる。

イエスは、よりすぐれた約束の上に立てられた、よりすぐれた契約の仲介者です。新しさは、違う規則にあるのではなく、神ご自身が民のために成し遂げてくださることにあります。

10節
わたしが、それらの日の後、イスラエルの家と立て ようとする契約はこれである、と主が言われる。すなわち、わたしの律法を彼らの思いの中に入れ、彼らの心に書きつけよう。こうして、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となるであろう。

神は、「わたしの律法を彼らの思いの中に入れ、彼らの心に書きつけよう」と約束されます。従順は、もはや外側の規則だけからではなく、内側からの変革から生まれます。

12節
わたしは、彼らの不義をあわれみ、もはや、彼らの罪を思い出すことはしない」。

約束は赦しで締めくくられます。神は「もはや、彼らの罪を思い出すことはしない」と言われます。これが新しい契約の土台であり、キリストの犠牲によって可能となりました。

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説教が語っていること

ヘブル人への手紙8章についてよくある質問

ヘブル人への手紙8章の新しい契約とは何ですか。

エレミヤ書31章から引用された、神が民と新たにされた関係を結ばれるという約束です。律法が心に書かれ、すべての人が神を個人的に知り、罪が赦されます。クリスチャンにとって、この契約は、よりすぐれた契約の仲介者であるイエス・キリストのみわざに基づいています。

なぜ最初の契約は取り替えられなければならなかったのですか。

7節は、最初の契約に欠けたところがなかったなら、第二のものが求められる余地はなかったと述べます。9節によれば、非難されているのは、契約にとどまらなかった民です。新しい契約は、古い契約が与えることのできなかったもの、つまり変えられた心と、持続する赦しを与えます。

ヘブル人への手紙8章の中心的なメッセージは何ですか。

イエスは、天の真の聖所で仕える大祭司であり、よりすぐれた契約の仲介者です。神殿での礼拝は、この実体を影として予告していました。イエスによって、神は律法を心に書き、罪を赦してくださり、神に近づくための新しい確信が与えられます。

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