聖書 — 口語訳 (1955)

ルツ記 2

概要

ルツ記2章は、ルツがベツレヘムで過ごした最初の一日を語ります。やもめで異邦人であるモアブの女ルツは、姑ナオミを養うために、刈る人たちのあとについて落ち穂を拾いに出かけます。たどり着いたのは、エリメレクの親戚ボアズの畑でした。ボアズは彼女に目を留め、守り、食べさせ、穂を残しておくよう命じます。夕方、ナオミは神がこの家族を見捨てておられないことを悟ります。この章は、苦しみのただ中で静かに働く神の摂理を示しています。

この章の4つの区分

  1. 1-7節ルツは落ち穂拾いに出て、ボアズの畑に行き着く
  2. 8-13節ボアズはルツを守り、その真実を祝福する
  3. 14-17節食事と、わざと残された穂
  4. 18-23節ナオミのもとへ帰り、希望がよみがえる

1さてナオミには、夫エリメレクの一族で、非常に裕福なひとりの親戚があって、その名をボアズといった。

2モアブの女ルツはナオミに言った、「どうぞ、わたしを畑に行かせてください。だれか親切な人が見当るならば、わたしはその方のあとについて落ち穂を拾います」。ナオミが彼女に「娘よ、行きなさい」と言ったので、

3ルツは行って、刈る人たちのあとに従い、畑で落ち穂を拾ったが、彼女ははからずもエリメレクの一族であるボアズの畑の部分にきた。

4その時ボアズは、ベツレヘムからきて、刈る者どもに言った、「主があなたがたと共におられますように」。彼らは答えた、「主があなたを祝福されますように」。

5ボアズは刈る人たちを監督しているしもべに言った、「これはだれの娘ですか」。

6刈る人たちを監督しているしもべは答えた、「あれはモアブの女で、モアブの地からナオミと一緒に帰ってきたのですが、

7彼女は『どうぞ、わたしに、刈る人たちのあとについて、束のあいだで、落ち穂を拾い集めさせてください』と言いました。そして彼女は朝早くきて、今まで働いて、少しのあいだも休みませんでした」。

8ボアズはルツに言った、「娘よ、お聞きなさい。ほかの畑に穂を拾いに行ってはいけません。またここを去ってはなりません。わたしのところで働く女たちを離れないで、ここにいなさい。

9人々が刈りとっている畑に目をとめて、そのあとについて行きなさい。わたしは若者たちに命じて、あなたのじゃまをしないようにと、言っておいたではありませんか。あなたがかわく時には水がめのところへ行って、若者たちのくんだのを飲みなさい」。

10彼女は地に伏して拝し、彼に言った、「どうしてあなたは、わたしのような外国人を顧みて、親切にしてくださるのですか」。

11ボアズは答えて彼女に言った、「あなたの夫が死んでこのかた、あなたがしゅうとめにつくしたこと、また自分の父母と生れた国を離れて、かつて知らなかった民のところにきたことは皆わたしに聞えました。

12どうぞ、主があなたのしたことに報いられるように。どうぞ、イスラエルの神、主、すなわちあなたがその翼の下に身を寄せようとしてきた主からじゅうぶんの報いを得られるように」。

13彼女は言った、「わが主よ、まことにありがとうございます。わたしはあなたのはしためのひとりにも及ばないのに、あなたはこんなにわたしを慰め、はしためにねんごろに語られました」。

14食事の時、ボアズは彼女に言った、「ここへきて、パンを食べ、あなたの食べる物を酢に浸しなさい」。彼女が刈る人々のかたわらにすわったので、ボアズは焼麦を彼女に与えた。彼女は飽きるほど食べて残した。

15そして彼女がまた穂を拾おうと立ちあがったとき、ボアズは若者たちに命じて言った、「彼女には束の間でも穂を拾わせなさい。とがめてはならない。

16また彼女のために束からわざと抜き落しておいて拾わせなさい。しかってはならない」。

17こうして彼女は夕暮まで畑で落ち穂を拾った。そして拾った穂を打つと、大麦は一エパほどあった。

18彼女はそれを携えて町にはいり、しゅうとめにその拾ったものを見せ、かつ食べ飽きて、残して持ちかえったものを取り出して与えた。

19しゅうとめは彼女に言った、「あなたは、きょう、どこで穂を拾いましたか。どこで働きましたか。あなたをそのように顧みてくださったかたに、どうか祝福があるように」。そこで彼女は自分がだれの所で働いたかを、しゅうとめに告げて、「わたしが、きょう働いたのはボアズという名の人の所です」と言った。

20ナオミは嫁に言った、「生きている者をも、死んだ者をも、顧みて、いつくしみを賜わる主が、どうぞその人を祝福されますように」。ナオミはまた彼女に言った、「その人はわたしたちの縁者で、最も近い親戚のひとりです」。

21モアブの女ルツは言った、「その人はまたわたしに『あなたはわたしのところの刈入れが全部終るまで、わたしのしもべたちのそばについていなさい』と言いました」。

22ナオミは嫁ルツに言った、「娘よ、その人のところで働く女たちと一緒に出かけるのはけっこうです。そうすればほかの畑で人にいじめられるのを免れるでしょう」。

23それで彼女はボアズのところで働く女たちのそばについていて穂を拾い、大麦刈と小麦刈の終るまでそうした。こうして彼女はしゅうとめと一緒に暮した。

鍵となる聖句

2節
モアブの女ルツはナオミに言った、「どうぞ、わたしを畑に行かせてください。だれか親切な人が見当るならば、わたしはその方のあとについて落ち穂を拾います」。ナオミが彼女に「娘よ、行きなさい」と言ったので、

ルツはただ待つのではなく、親切にしてくれる人の畑で落ち穂を拾いに行くと申し出ます。ここでの信仰は、日々のささやかな行動として表れています。

3節
ルツは行って、刈る人たちのあとに従い、畑で落ち穂を拾ったが、彼女ははからずもエリメレクの一族であるボアズの畑の部分にきた。

聖書は、ルツがはからずもボアズの畑にきたと記します。読者は、それが偶然ではないと気づきます。この物語は、静かに導かれる神の摂理を垣間見せています。

12節
どうぞ、主があなたのしたことに報いられるように。どうぞ、イスラエルの神、主、すなわちあなたがその翼の下に身を寄せようとしてきた主からじゅうぶんの報いを得られるように」。

ボアズは、ルツが翼の下に身を寄せようとしてきた主が、彼女の行いにじゅうぶん報いてくださるようにと願います。翼の姿は、安全な避け所と、守ってくださる神を思わせます。

20節
ナオミは嫁に言った、「生きている者をも、死んだ者をも、顧みて、いつくしみを賜わる主が、どうぞその人を祝福されますように」。ナオミはまた彼女に言った、「その人はわたしたちの縁者で、最も近い親戚のひとりです」。

ナオミは、ボアズが家族を買い戻す権利を持つ近い親戚であると気づきます。この発見が書の続きを開き、キリスト教の伝統は、ここに贖い主キリストの姿を見ます。

この章に登場する人物

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説教が語っていること

マラから喜びへ:信仰の落ち穂拾いに、神様は二倍で応えてくださるルツはそれと知らずにボアズの畑で落ち穂を拾います。ボアズは彼女に目を留め、守り、食べさせ、彼女のために穂を落としておくよう命じます。このメッセージは、ボアズを、出会いにきてくださるイエスの姿として見ています。要約を読む →ルツ記に学ぶ:何も見えない時こそ、信仰で拾い集めるキャシー牧師は、ルツ記2章を、行動する信仰として読みます。何も持たないとき、日々落ち穂を拾い続けることです。力があり親切なボアズは、ルツの心に語りかけます。12節は、満ちあふれる報いの約束として引用されます。要約を読む →神の導きを見分ける:あなたの選択の中でJMボトロンは、3節に摂理を見ます。ルツは祈ってから落ち穂拾いに出かけ、ボアズの畑にたどり着きます。そこから、神のみこころを見分けるための手がかりを引き出し、その一つは、神が養ってくださる畑にとどまることです。要約を読む →ルツ記に学ぶ、あなたの家系を変える弟子訓練のモデルモデスティーヌ・カスタヌー博士は、3節を神の与えた機会として読みます。偶然はなく、主が確かにされる歩みがあるのです。彼女はそこに、ルツの弟子としての歩みを見ます。それは一つの系譜をまるごと変えるものです。要約を読む →

ルツ記2章についてよくある質問

ルツ記2章で落ち穂を拾うとはどういうことですか

落ち穂拾いとは、刈る人たちのあとに残った穂を集めることです。イスラエルの律法は、この分を貧しい人、やもめ、寄留の外国人のために取っておくよう定めていました。やもめでモアブの女ルツは、ナオミを養うために自らその立場に身を置きます。多くの説教者は、先が見えなくても具体的に歩み出す信仰の姿をここに見ます。

ルツ記2章のメッセージは何ですか

この章は、神が日常の中で、ささやかな選択を通して働かれることを示しています。ルツは働き、ボアズに目を留められ、守られ、満たされ、ナオミは希望を取り戻します。神は目に見える奇跡ではなく、一連の巡り合わせを通して関わられ、聖書はそれを、神が民を見捨てておられない証拠として示しています。

なぜボアズはしばしばイエスにたとえられるのですか

ボアズは、エリメレクの家族を買い戻す権利を持つ近い親戚であり、異邦人の女性に親切を示します。キリスト教の伝統では、ボアズは、自分のもとに来る人々を迎え入れてくださる贖い主キリストを予表しています。これは象徴的な読み方であり、歴史的な読み方に加えるものであって、それに取って代わるものではありません。

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