聖書 — 口語訳 (1955)

箴言 26

概要

箴言26章は、印象的な比喩で三つの姿を描きます。愚か者、怠け者、そして言葉で争いと欺きをまく者です。夏の雪、吐いた物に戻る犬、ちょうつがいで回る戸が、愚かさ、怠け、悪口がもたらすものを示します。この章はまた、へつらいと偽りの優しさを戒め、穴を掘る者がそこに落ちるという、報いの法則で終わります。

この章の4つの区分

  1. 1-12節愚か者と、自分を知恵ある者と思う人の姿
  2. 13-16節怠け者、その言い訳と寝床
  3. 17-22節争い、うわさ話、告げ口をする者
  4. 23-28節へつらいの唇、隠された憎しみ、穴に落ちる者

1誉が愚かな者にふさわしくないのは、夏に雪が降り、刈入れの時に雨が降るようなものだ。

2いわれのないのろいは、飛びまわるすずめや、飛びかけるつばめのようなもので、止まらない。

3馬のためにはむちがあり、ろばのためにはくつわがあり、愚かな者の背のためにはつえがある。

4愚かな者にその愚かさにしたがって答をするな、自分も彼と同じようにならないためだ。

5愚かな者にその愚かさにしたがって答をせよ、彼が自分の目に自らを知恵ある者と見ないためだ。

6愚かな者に託して事を言い送る者は、自分の足を切り去り、身に害をうける。

7あしなえの足は用がない、愚かな者の口には箴言もそれにひとしい。

8誉を愚かな者に与えるのは、石を石投げにつなぐようだ。

9愚かな者の口に箴言があるのは、酔った者が、とげのあるつえを手で振り上げるようだ。

10通りがかりの愚か者や、酔った者を雇う者は、すべての人を傷つける射手のようだ。

11犬が帰って来てその吐いた物を食べるように、愚かな者はその愚かさをくり返す。

12自分の目に自らを知恵ある者とする人を、あなたは見るか、彼よりもかえって愚かな人に望みがある。

13なまけ者は、「道にししがいる、ちまたにししがいる」という。

14戸がちょうつがいによって回るように、なまけ者はその寝床で寝返りをする。

15なまけ者は手を皿に入れても、それを口に持ってゆくことをいとう。

16なまけ者は自分の目に、良く答えることのできる七人の者よりも、自らを知恵ありとする。

17自分に関係のない争いにたずさわる者は、通りすぎる犬の耳をとらえる者のようだ。

18隣り人を欺いて、「わたしはただ戯れにした」という者は、燃え木または矢、または死を、投げつける気が変な人のようだ。

20たきぎがなければ火は消え、人のよしあしを言う者がなければ争いはやむ。

21おき火に炭をつぎ、火にたきぎをくべるように、争いを好む人は争いの火をおこす。

22人のよしあしをいう者の言葉は おいしい食物のようで、腹の奥にしみこむ。

23くちびるはなめらかであっても、心の悪いのは 上ぐすりをかけた土の器のようだ。

24憎む者はくちびるをもって自ら飾るけれども、心のうちには偽りをいだく。

25彼が声をやわらげて語っても、信じてはならない。その心に七つの憎むべきものがあるからだ。

26たとい偽りをもってその憎しみをかくしても、彼の悪は会衆の中に現れる。

27穴を掘る者は自らその中に陥る、石をまろばしあげる者の上に、その石はまろびかえる。

28偽りの舌は自分が傷つけた者を憎み、へつらう口は滅びをきたらせる。

鍵となる聖句

4-5節
愚かな者にその愚かさにしたがって答をするな、自分も彼と同じようにならないためだ。 愚かな者にその愚かさにしたがって答をせよ、彼が自分の目に自らを知恵ある者と見ないためだ。

二つの助言が続けて並び、一見矛盾しています。愚か者にその愚かさにしたがって答えるな、そして、答えよ。黙るべきか、正すべきかは、状況に応じて知恵ある人が見分けます。

11節
犬が帰って来てその吐いた物を食べるように、愚かな者はその愚かさをくり返す。

吐いた物に戻る犬は、愚かさに戻る愚か者の姿です。この節は、一度離れたはずの過ちを繰り返すことを描いています。

12節
自分の目に自らを知恵ある者とする人を、あなたは見るか、彼よりもかえって愚かな人に望みがある。

自分を知恵ある者とする人よりも、愚かな人のほうに望みがあります。高ぶりは、あらゆる訂正と学びに対して心を閉ざします。

27節
穴を掘る者は自らその中に陥る、石をまろばしあげる者の上に、その石はまろびかえる。

穴を掘る者はそこに落ち、石を転がす者には石が戻ってきます。この節は、悪を企てる者に、その悪が返ってくることを描いています。

説教が語っていること

箴言26章についてよくある質問

箴言26章11節はどういう意味ですか

この節は、愚かさに戻る愚か者を、吐いた物に戻る犬にたとえています。意図的に生々しい比喩で、背を向けたはずの過ちを繰り返す人を描いています。新約聖書はペテロの第二の手紙2章22節でこれを取り上げ、新しい生活の後に後戻りすることを戒めています。

箴言26章4節と5節で、愚か者に答えるべきですか、答えないべきですか

二つの節は矛盾しているように見えます。愚か者にその愚かさにしたがって答えるな、と言い、続けて、答えよ、と言うのです。多くの人は、これを識別への呼びかけと理解します。実りのない論争に入ることを断るべきときもあれば、愚か者が自分を知恵ある者と思わないように答えるべきときもあります。

箴言26章13節の、道にししがいると言う怠け者とはどういう意味ですか

怠け者は、家から出ないために、想像上の危険を作り出します。本文は、もっともらしく見えて、実は何もしないことを正当化するだけのこの言い訳を笑っています。この節は、本当の障害と、前に進むのを妨げる恐れや快適さとを見分けるよう促しています。

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