要約
エノクはセツの子孫で、アダムから数えて七代目の人です。六十五歳でメトセラが生まれ、その後三百年神と共に歩みました。生涯は合わせて三百六十五年です。創世記は、彼が神と共に歩み、神が彼を取られたのでいなくなったと記します。ヘブル人への手紙は、死を見ないように信仰によって移されたと説明します。神に近く生きた生涯が心に残ります。
エノクという名前の意味
エノクの名は、一般に、ささげる、あるいは導き入れるという意味のヘブル語の動詞と結びつけて理解されます。聖書がこの名を説明していないので、慎重な読み方です。カインの子にも同じ名のエノクがいて、その名が町の名になったと創世記は記します(創世記4章17節)。混同しないようにしましょう。
エノクの生涯
セツの子孫
創世記5章18-21節アダムからの系図の中で、百六十二歳のヤレドにエノクが生まれます。エノクは六十五歳でメトセラを生みました。創世記は、人々が長く生きては死んでいく系図をたどります。エノクは、その生き方の質によって、まもなく他のすべての人と区別されます。
神と共に歩んだ
創世記5章22-23節メトセラが生まれたのち、エノクは三百年神と共に歩み、息子や娘たちを生みました。エノクの一生は合わせて三百六十五年でした。創世記はその歩みの中身を細かく語りませんが、絶えず続く、親しい交わりとして描いています。
いなくなった
創世記5章24節系図に載る他の人々は、どの記事も死んだという言葉で終わります。しかしエノクは神と共に歩み、神が彼を取られたのでいなくなりました。短く、神秘的な記述です。病気も、葬りも、墓も語られていません。
信仰の証人
ヘブル人への手紙11章5-6節ヘブル人への手紙は、エノクが信仰によって、死を見ないように移されたと説明します。移される前に、神に喜ばれた者とされていました。また、信仰がなくては神に喜ばれず、神は求める者に報いてくださることが加えられます。
エノクから学ぶこと
- 神と共に歩むことは、日々の交わりであり、長い年月をかけて築かれます。
- 神から離れていく世にあっても、神に喜ばれる生き方は可能です。
- 父親であり家庭を持つことは、神と共に歩む妨げになりません。エノクには息子や娘たちがいました。
- 信仰とは、神がおられ、神が求める者に報いてくださると信じることです。
- 神に属する人にとって、死が最後の言葉ではありません。
鍵となる聖句
子が生まれたあと、エノクは三百年神と共に歩みます。父となったことが、彼の神との関係の転機となり、その関係は生涯続きました。
エノクは神と共に歩み、神が彼を取られたのでいなくなりました。この系図の中で、人の生涯の終わりに死が記されていない唯一の例です。
エノクは信仰によって、死を見ないように移されました。神に喜ばれた者とされていたからです。新約聖書は彼の生涯を、信仰と証しという二つの言葉で言い表します。
エノクについての説教
よくある質問
聖書のエノクとはどんな人ですか。
エノクはセツの子孫で、メトセラの父です。創世記は、彼が三百年神と共に歩み、神が彼を取られたのでいなくなったと記します。預言者エリヤと並び、死を経験しなかった聖書中の二人のうちの一人です。
エノクという名前の意味は何ですか。
エノクの名は、一般に、ささげる、あるいは導き入れるという意味のヘブル語の動詞と結びつけて理解されます。聖書は説明していないので慎重な読み方です。カインの子も同じエノクという名でした(創世記4章17節)。
エノクの物語は聖書のどこにありますか。
エノクの物語は創世記5章18-24節にあります。新約聖書ではヘブル人への手紙11章5-6節で信仰の模範として取り上げられます。ルカによる福音書3章37節の系図と、ユダの手紙14節にも名が挙げられています。