要約
ガブリエルは人ではなく、神に遣わされた天の僕である御使いです。聖書で名前が記される数少ない御使いの一人で、ほかにはミカエルがいます。ダニエルに幻の意味を説明し、ザカリヤにバプテスマのヨハネの誕生を、マリヤにイエスの誕生を告げました(ルカ1章)。自ら「わたしは神のみまえに立つガブリエル」と名乗ります。自分に注意を向けず、神の言葉を忠実に伝える使者として心に残ります。
御使いガブリエルという名前の意味
ガブリエルはヘブル語の名で、一般に「神の強い人」あるいは「神はわたしの力」という意味に解されます。聖書はその説明をしていません。ダニエル書9章21節で、ダニエルは彼を「かの人ガブリエル」と呼びます。人の姿で現れたからです。
御使いガブリエルの生涯
ダニエルに幻を悟らせる
ダニエル書8章15-19節ダニエルは雄羊と雄やぎの幻の意味を知ろうとしていました。すると声が呼ばわります。「ガブリエルよ、この幻をその人に悟らせよ」。恐れてひれ伏したダニエルに、ガブリエルは手を触れて立たせ、その幻が終りの時にかかわり、次々に起こる国々を示すと告げます。
祈りの最中に遣わされる
ダニエル書9章20-23節ダニエルが自分と民の罪を告白して祈っていると、先に幻の中で見た「かの人ガブリエル」が、夕の供え物をささげるころ、すみやかに飛んで来て近づきます。「あなたが祈を始めたとき、み言葉が出たので、それをあなたに告げるためにきたのです。あなたは大いに愛せられている者です」と言います。
七十週の啓示
ダニエル書9章24-27節ガブリエルはダニエルの民と聖なる町について七十週が定められていると教えます。それはとがを終らせ、罪に終りを告げ、不義をあがない、永遠の義をもたらすためです。また、メシヤなる君と、断たれるメシヤにも触れます。キリスト者は、これをしばしば来るべきメシヤの告知と読んできました。
ザカリヤへの知らせ
ルカの福音書1章11-20節何世紀もあとに、御使が祭司ザカリヤの前に現れ、不妊で年老いた妻エリサベツが男の子を産み、ヨハネと名づけるよう告げます。ザカリヤが疑うと、御使は「わたしは神のみまえに立つガブリエル」と答えます。信じなかったため、ザカリヤはこの事が起こる日まで口がきけなくなりました。
マリヤへの知らせ
ルカの福音書1章26-38節六か月目、神はガブリエルをナザレのマリヤのもとに遣わされます。ヨセフのいいなづけである処女マリヤは、男の子を産み、イエスと名づけるよう告げられます。聖霊が臨み、いと高き者の力がおおうとも告げられます。マリヤは「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」と答えます。
御使いガブリエルから学ぶこと
- 御使いは神の僕で、神の御旨を行うために遣わされます。礼拝し祈る相手は神ただおひとりです。
- 神は祈りが始まったときからそれを聞いておられます。答えが後から来るときも同じです。
- 神の言葉は、わたしたちの目に不可能に見えるときでも、定められた時に成就します。
- ザカリヤのように疑うのではなく、マリヤのように信仰をもって神の約束を受け取ることが、わたしたちの歩みを変えます。
鍵となる聖句
ガブリエルは、神のみまえに立ち、喜ばしい知らせを伝えるために遣わされた者だと自己紹介します。彼の権威は、遣わす方から来ています。
「神には、なんでもできないことはありません」。ガブリエルは、年老いた親族エリサベツの懐妊にすでに現れている神の力を、マリヤに思い起こさせます。
ダニエルの祈りが始まった時、み言葉が出てガブリエルが遣わされます。神はへりくだって求める者に答えてくださいます。
御使たちはすべて、救を受け継ぐべき人々に奉仕するため遣わされた仕える霊です。ガブリエルはその一例です。
御使いガブリエルについての説教
- 受胎告知:神の恵みが人を戸惑わせるときガブリエルはマリヤを、恵みを与えられた女として迎えますが、その場では、この知らせはむしろ問題のように聞こえます。ガブリエルの訪れは、簡単に開けられる贈り物ではありませんでした。
- 聖くなるとは、神様とくつろいで生きることザカリヤもマリヤもガブリエルに問いかけます。ザカリヤは自分の年齢のために疑い、マリヤは不可能だとは言わず、どうしてですかと尋ね、そののち神の言葉を受け入れます。
- 読み、聞き、守る:御言葉は成就しなければならない牧師は、同じ御使いガブリエルから受けた二つの知らせを比べるよう勧めます。ザカリヤは証拠を求め、マリヤは理解しようとし、そして受けた言葉に身をゆだねます。
- 御使いに関する聖書の言葉20選御使いガブリエルは、マリヤに子の誕生を告げる前に、まず彼女を安心させます。大きな知らせを運ぶ御使いは、しばしば恐れをしずめることから始めます。
よくある質問
ガブリエルは大天使ですか。
聖書はガブリエルにその称号を与えていません。「御使のかしら」と呼ばれるのはミカエル(ユダの手紙1章9節)と、主の来臨のときの「天使のかしらの声」(テサロニケ人への手紙第一4章16節)だけです。ガブリエルは「神のみまえに立つ」者と自己紹介します(ルカの福音書1章19節)。伝承は大天使と呼びますが、聖書は位を明示していません。
ガブリエルという名は何を意味しますか。
ガブリエルはヘブル語に由来し、一般に「神の強い人」あるいは「神はわたしの力」という意味に解されます。聖書はこの名を注解していませんが、ダニエルに神の計画を説明し、ヨハネとイエスの誕生を告げるために遣わされた忠実な使者として、ガブリエルを示しています。
御使いガブリエルは聖書のどこに出てきますか。
ガブリエルの名は四回出てきます。ダニエル書8章16節と9章21節では、ダニエルの幻を説明し、ルカの福音書1章19節と26節では、ザカリヤにヨハネの、マリヤにイエスの誕生を告げます。背景として、ダニエル書8章と9章、そしてルカの福音書1章全体を読むとよいでしょう。