聖書 — 口語訳 (1955)

ネヘミヤ記 1

概要

ネヘミヤ記1章は、スサでペルシャ王の献酌官を務める、捕囚のユダヤ人ネヘミヤを紹介します。兄弟ハナニから、エルサレムの城壁が荒れ果て、生き残った人々が苦しみの中にいると聞くと、ネヘミヤは座って泣き、数日間断食して祈ります。その祈りは神の偉大さをたたえることから始まり、自分自身の罪も含めた民の罪を告白し、モーセに与えられた約束を思い起こし、王の前で恵みを得られるよう願います。ネヘミヤは、城壁を築く前に、まず祈りに身を投じたのです。

この章の5つの区分

  1. 1-3節知らせ:荒れ果てたエルサレム
  2. 4節ネヘミヤは泣き、断食して祈る
  3. 5-7節礼拝と、民と父の家の罪の告白
  4. 8-10節神の約束を思い起こす:わたしに帰れ、わたしはあなたがたを集める
  5. 11節王の前で恵みを得られるよう願う

1ハカリヤの子ネヘミヤの言葉。第二十年のキスレウの月に、わたしが首都スサにいた時、

2わたしの兄弟のひとりハナニが数人の者と共にユダから来たので、わたしは捕囚を免れて生き残ったユダヤ人の事およびエルサレムの事を尋ねた。

3彼らはわたしに言った、「かの州で捕囚を免れて生き残った者は大いなる悩みと、はずかしめのうちにあり、エルサレムの城壁はくずされ、その門は火で焼かれたままであります」と。

4わたしはこれらの言葉を聞いた時、すわって泣き、数日のあいだ嘆き悲しみ、断食して天の神の前に祈って、

5言った、「天の神、主、おのれを愛し、その戒めを守る者には契約を守り、いつくしみを施される大いなる恐るべき神よ、

6どうぞ耳を傾け、目を開いてしもべの祈を聞いてください。わたしは今、あなたのしもべであるイスラエルの子孫のために、昼も夜もみ前に祈り、われわれイスラエルの子孫が、あなたに対して犯した罪をざんげいたします。まことにわたしも、わたしの父の家も罪を犯しました。

7われわれはあなたに対して大いに悪い事を行い、あなたのしもべモーセに命じられた戒めをも、定めをも、おきてをも守りませんでした。

8どうぞ、あなたのしもべモーセに命じられた言葉を、思い起してください。すなわちあなたは言われました、『もしあなたがたが罪を犯すならば、わたしはあなたがたを、もろもろの民の間に散らす。

9しかし、あなたがたがわたしに立ち返り、わたしの戒めを守って、これを行うならば、たといあなたがたのうちの散らされた者が、天の果にいても、わたしはそこから彼らを集め、わたしの名を住まわせるために選んだ所に連れて来る』と。

10彼らは、あなたが大いなる力と強い手をもって、あがなわれたあなたのしもべ、あなたの民です。

11主よ、どうぞしもべの祈と、あなたの名を恐れることを喜ぶあなたのしもべらの祈に耳を傾けてください。どうぞ、きょう、しもべを恵み、この人の目の前であわれみを得させてください」。この時、わたしは王の給仕役であった。

鍵となる聖句

4節
わたしはこれらの言葉を聞いた時、すわって泣き、数日のあいだ嘆き悲しみ、断食して天の神の前に祈って、

ネヘミヤはすぐに行動に移りません。泣き、断食して、数日間祈ります。エルサレムへの重荷は、再建計画になる前に、まず彼と神との間の問題となります。

5節
言った、「天の神、主、おのれを愛し、その戒めを守る者には契約を守り、いつくしみを施される大いなる恐るべき神よ、

彼の祈りは、偉大で恐るべき神、契約を守り、愛する者にあわれみを施される神から始まります。願いを述べる前に、神のご性質に立っています。

6-7節
どうぞ耳を傾け、目を開いてしもべの祈を聞いてください。わたしは今、あなたのしもべであるイスラエルの子孫のために、昼も夜もみ前に祈り、われわれイスラエルの子孫が、あなたに対して犯した罪をざんげいたします。まことにわたしも、わたしの父の家も罪を犯しました。 われわれはあなたに対して大いに悪い事を行い、あなたのしもべモーセに命じられた戒めをも、定めをも、おきてをも守りませんでした。

ネヘミヤはイスラエルの罪を告白し、自分もその中に含めます。自分と父の家も罪を犯したのです。彼は民をさばく者としてではなく、民と連帯する者として祈っています。

8-9節
どうぞ、あなたのしもべモーセに命じられた言葉を、思い起してください。すなわちあなたは言われました、『もしあなたがたが罪を犯すならば、わたしはあなたがたを、もろもろの民の間に散らす。 しかし、あなたがたがわたしに立ち返り、わたしの戒めを守って、これを行うならば、たといあなたがたのうちの散らされた者が、天の果にいても、わたしはそこから彼らを集め、わたしの名を住まわせるために選んだ所に連れて来る』と。

彼は、モーセに与えられた神ご自身のことばを神に思い起こさせます。不従順には散らされ、しかし神に立ち返る者には集められるという約束です。祈ることは、聖書の約束の上に立つことでもあります。

この章に登場する人物

説教が語っていること

ネヘミヤ記1章についてよくある質問

ネヘミヤとはだれで、なぜ泣いたのですか

ネヘミヤは、スサでペルシャ王アルタシャスタの献酌官を務める、捕囚のユダヤ人です。エルサレムの城壁が荒れ果て、住民が恥辱の中にいると聞いて泣きました。イスラエルの民にとって、この都は神の臨在と民の誉れを表していたからです。

ネヘミヤ記1章のネヘミヤの祈りから何を学べますか

祈りは単純な順序に従っています。神を礼拝し、自分と民の罪を告白し、神の約束を思い起こし、そして願いを述べます。ネヘミヤは昼も夜も、粘り強く祈ります。イスラエルの罪から身を引かず、わたしたちと言っています。

11節でのネヘミヤの最後の願いは何ですか

神がこの人、すなわち王の前で恵みを得させてくださるように、と願います。ネヘミヤは献酌官で王の近くにいるので、2章で語られる具体的な行動を準備しているのです。彼の祈りは行動を準備し、行動に取って代わるものではありません。

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