聖書 — 口語訳 (1955)

詩篇 9

概要

詩篇9篇は、神の義をたたえるダビデの賛美です。敵に勝利したのち、ダビデは心をつくして喜びます。主はとこしえに王座にあり、正しいさばき主として自分の訴えを支えてくださったからです。神はしえたげられる者のとりでであり、主を尋ね求める者を捨てられません。ダビデは神のみわざを宣べ伝えるよう呼びかけ、あわれみを願い、主に立ちあがってもらって、国々が自分はただの人であることを知るよう祈ります。

この章の4つの区分

  1. 1-6節心をつくして、わが訴えを支える神をほめる
  2. 7-12節主はとこしえに王座にあり、正しくさばき、苦しむ者を守る
  3. 13-16節わたしをあわれんでください、神は正義を行われる
  4. 17-20節貧しい者は忘れられない、主よ、立ちあがってください

1わたしは心をつくして主に感謝し、あなたのくすしきみわざを ことごとく宣べ伝えます。

2いと高き者よ、あなたによって わたしは喜びかつ楽しみ、あなたの名をほめ歌います。

3わたしの敵は退くとき、つまずき倒れてあなたの前に滅びました。

4あなたがわたしの正しい訴えを 助け守られたからです。あなたはみくらに座して、正しいさばきをされました。

5あなたはもろもろの国民を責め、悪しき者を滅ぼし、永久に彼らの名を消し去られました。

6敵は絶えはてて、とこしえに滅び、あなたが滅ぼされたもろもろの町は その記憶さえ消えうせました。

7しかし主はとこしえに、み位に座し、さばきのために、みくらを設けられました。

8主は正義をもって世界をさばき、公平をもってもろもろの民をさばかれます。

9主はしえたげられる者のとりで、なやみの時のとりでです。

10み名を知る者はあなたに寄り頼みます。主よ、あなたを尋ね求める者を あなたは捨てられたことがないからです。

11シオンに住まわれる主にむかってほめうたい、そのみわざをもろもろの民のなかに宣べ伝えよ。

12血を流す者にあだを報いられる主は彼らを心にとめ、苦しむ者の叫びをお忘れにならないからです。

13主よ、わたしをあわれんでください。死の門からわたしを引きあげられる主よ、あだする者のわたしを悩ますのを みそなわしてください。

14そうすれば、わたしはあなたのすべての誉を述べ、シオンの娘の門で、あなたの救を喜ぶことができましょう。

15もろもろの国民は自分の作った穴に陥り、隠し設けた網に自分の足を捕えられる。

16主はみずからを知らせ、さばきを行われた。悪しき者は自分の手で作ったわなに捕えられる。

17悪しき者、また神を忘れるもろもろの国民は 陰府へ去って行く。

18貧しい者は常に忘れられるのではない。苦しむ者の望みはとこしえに滅びるのではない。

19主よ、立ちあがってください。人に勝利を得させず、もろもろの国民に、み前でさばきを受けさせてください。

20主よ、彼らに恐れを起させ、もろもろの国民に 自分がただ、人であることを知らせてください。

鍵となる聖句

1-2節
わたしは心をつくして主に感謝し、あなたのくすしきみわざを ことごとく宣べ伝えます。 いと高き者よ、あなたによって わたしは喜びかつ楽しみ、あなたの名をほめ歌います。

ダビデは、敵のことを語る前に、まず賛美から始めます。心をつくして神のくすしきみわざを語り、神を自分の喜びとすると決意しています。

9節
主はしえたげられる者のとりで、なやみの時のとりでです。

神は、しえたげられる者のとりで、なやみの時のとりでとして示されます。この避け所は、試練の中でこそ見いだされます。

10節
み名を知る者はあなたに寄り頼みます。主よ、あなたを尋ね求める者を あなたは捨てられたことがないからです。

神の名を知ることは、神のご性質を知ることであり、それが信頼を可能にします。この節は、主を尋ね求める者を神は捨てられないと告げています。

12節
血を流す者にあだを報いられる主は彼らを心にとめ、苦しむ者の叫びをお忘れにならないからです。

神は苦しむ者を心にとめ、その叫びをお忘れになりません。小さくされた人々の痛みは、神の目から漏れることがありません。

18節
貧しい者は常に忘れられるのではない。苦しむ者の望みはとこしえに滅びるのではない。

貧しい者は常に忘れられるのではなく、苦しむ者の望みはとこしえに滅びることはありません。長いあいだ待ち続けている人への、励ましのことばです。

説教が語っていること

詩篇9篇についてよくある質問

詩篇9篇はどんな意味ですか

神の義に対する賛美です。ダビデは、主が王として治め、公平にさばき、しえたげられる者を守ってくださることを喜びます。この詩篇には、過去の救いへの感謝と、これからへの祈りが織り交ぜられています。神は苦しむ者を忘れず、立ちあがって正義を行うよう求められています。

詩篇9篇はだれが書きましたか

表題はダビデの作とし、ムース・ラベンという調べに合わせるよう記していますが、その正確な意味は議論が続いています。伝統的には、勝利ののちの感謝の歌と見られます。詩篇10篇とは内容が近く、もとは一つの作品だった可能性が高いとされ、七十人訳もそれをうかがわせます。

詩篇9篇はどのように祈り、黙想すればよいですか

まず1節と2節から始め、神のしてくださったことを数えながら、心をつくして感謝します。次に9節と10節に立って、不正や苦しみを主の前に置きます。最後に18節で、長いあいだ待ち続けている人々を神にゆだねて結びましょう。

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