はじめに
イエス様は、まもなく弟子たちのもとを去ろうとしておられます。十字架が近づいていることを、イエス様ご自身がご存じでした。この重苦しい時にあっても、イエス様は弟子たちを恐れの中にひとり残されることはありません。イエス様は一つの約束をされます。父なる神様が、もう一人の助け主、聖霊を送ってくださり、その方が永遠に彼らと共にいてくださる、という約束です。この約束は、あなたのためのものでもあります。もしあなたがイエス様に従っているなら、御霊は単なる概念でも、遠い存在でも、一時的な感情でもありません。御霊はあなたの内に住んでおられます。あなたがどう祈ればよいかわからなくなるとき、御霊はあなたのために祈ってくださいます。御霊は、あなた自身の力では生み出せないものを、あなたの内に生み出してくださるのです。
ヨハネ14章11〜21節に基づくこのメッセージは、このシンプルでありながら人生を変える真実へとあなたを連れ戻してくれます。あなたはひとりではありません。助け主がそこにおられるのです。
メッセージの構成
1. イエス様は、もう一人の助け主を約束される
16節で、イエス様はこう言われます。「わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたとともにおられるためです。」ここで「助け主」と訳されているギリシア語「パラクレートス」は、弁護者、擁護者、そばに来て助けてくださる方、という意味を同時に持っています。イエス様は、およそ3年間、弟子たちにとってのそのパラクレートスであられました。今、イエス様は同じ性質を持つもう一人の方が、その働きを引き継ぐことを告げておられるのです。
このもう一人の助け主とは、聖霊です。聖霊は、格下の代役ではありません。聖霊は神様ご自身であり、三位一体の第三位格です。父、子、御霊は、三つの位格において一つの神様です。あなたが信仰告白を唱えるとき告白しているのは、まさにこのことです。三つの位格、一つの神性です。
2. 世が受け入れることのできない真理の御霊
17節で、イエス様はさらに説明されます。「その方は真理の御霊です。世はこの方を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができません。あなたがたはこの方を知っています。この方はあなたがたとともに住み、あなたがたのうちにおられるようになるからです。」世がこの方を受け入れられないのは、イエス様を主として認めることを拒んでいるからです。もしあなたがイエス様を受け入れているなら、あなたはすでにこの方を知っています。それだけではありません。この方は、あなたの内に住んでくださるようになるのです。
これは大きな違いです。御霊は、イエス様が地上での宣教の間、弟子たちのそばにおられたときのように、単にそばにいるだけの存在ではありません。御霊はあなたの内におられます。あなたの心の中に住まいを定められるのです。
3. 「わたしは、あなたがたを孤児にはしません」
18節で、イエス様はこう言われます。「わたしはあなたがたを、みなしごにはしておきません。あなたがたのところに戻って来ます。」これは、終わりの時における栄光の再臨のことだけを指しているのではありません。イエス様は、聖霊によって、すでにあなたの内に住まいを定めるために戻って来ておられるのです。御霊を受け取るということは、イエス様ご自身があなたの内に住んでおられることを認めるということなのです。
弟子たちは、復活と昇天の後、「どうやって私たちと一緒にいてくださるのですか」とは尋ねませんでした。彼らはすでに、その1か月半前、最後の食事の席でその答えを聞いていたからです。ペンテコステの日、この約束は成就しました。
4. どう祈ればよいかわからないとき、御霊があなたのために執り成してくださる
ローマ人への手紙8章26〜27節を開いてみましょう。「同じように、御霊も、私たちの弱さを助けてくださいます。私たちは、どのように祈ったらよいかわからないのですが、御霊ご自身が、ことばにならないうめきをもって、とりなしてくださいます。人の心を探る方は、御霊の思いが何であるかを知っておられます。なぜなら、御霊は神のみこころにしたがって聖徒たちのためにとりなしてくださるからです。」
これはこの上ない慰めです。神様にもう何を言えばよいかわからなくなる日があります。言葉が絡まり、祈りがあちこちに散らばり、何を祈っていたのかわからなくなる。それでも構わないのです。あなたの内に住んでおられる御霊が、あなたが言葉にできないことを、父なる神様の御前に差し出してくださいます。しかもそれは、神様のみこころに従って行われるのです。
祈りとは、そもそも整った言葉や語彙のことではありません。それは、神様に向かう心の動きです。あなたがたとえぎこちなくても心を神様に向けるとき、あとは御霊が担ってくださいます。
5. イエス様もまた、父の右で執り成してくださる
もう少し先、ローマ人への手紙8章34節で、パウロはこう続けます。「だれが有罪を宣告するのですか。キリスト・イエスは死んでくださった方、いや、よみがえられた方であり、神の右の座に着き、私たちのためにとりなしてくださっています。」つまりあなたには、内側から執り成してくださる御霊と、父なる神様の右で執り成してくださるイエス様がおられるのです。あなたは両側から支えられています。何を恐れる必要があるでしょうか。
6. イエス様を愛するとは、イエス様の命令を守ること
21節で、イエス様はこう締めくくられます。「わたしの命令を保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人は、わたしの父に愛されます。わたしもその人を愛し、その人にわたし自身を現します。」
順序に注目してください。これは「他の人を愛するように努力しなさい、そうすれば神様はご褒美としてイエス様を与えてくださる」ということではありません。順序は逆です。あなたがイエス様を受け入れると、イエス様は御霊によってあなたの内に住まわれます。そして、その内側から、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制を、あなたの内に生み出してくださるのです(ガラテヤ人への手紙5章22〜23節)。他者への愛は、イエス様があなたの内におられることの原因ではありません。それは、その結果として実る実です。
心に留めたいポイント
- 聖霊は、二番手の慰めではありません。聖霊は神様ご自身であり、三位一体の第三位格であり、イエス様の名によって父から遣わされた方です。
- 聖霊はあなたの内に住んでおられます。そばにでも、上にでもなく、あなたの心の中にです。御霊を受け取るとは、イエス様があなたの内に住まいを定めておられることを認めることです。
- あなたがどう祈ればよいかわからないとき、御霊があなたのために祈ってくださいます。あなたのため息、ためらい、あちこちに散らばる祈り。御霊はそれらを取り上げ、神様のみこころに従って父なる神様に差し出してくださいます。
- あなたは二重に支えられています。御霊は内側から執り成し、イエス様は父なる神様の右で執り成してくださいます。誰も、あなたを有罪とすることはできません。
- 御霊の実は、内側から生まれます。愛するとは、まず歯を食いしばることではありません。イエス様があなたを通してご自身を現されるままにすることです。
個人的な適用
少し静まる時間を取り、聖書を開いて、これらの問いにあなたの心を向けてみてください。
- 聖霊について考えるとき、あなたはぼんやりとした力を思い浮かべていますか、それとも、あなたの内に本当に住んでおられる神なる人格を思い浮かべていますか。
- 御霊があなたの代わりに担おうとしておられるのに、あなたが自分自身の力で「持ちこたえよう」としている領域はどこですか。
- 祈りの中で言葉が出てこなくなるとき、御霊がことばにならないうめきをもってあなたのために執り成してくださっていることを、あなたは思い出すことができますか。
- あなたは、神様に認めてもらうために努力して人を愛そうとしていますか。それとも、まずイエス様に愛していただき、その愛が他者への愛としてあなたの内に生み出されるままにしていますか。
- 今日、神様との関係の中で、具体的に何を感謝することができますか。
引用聖句
- ヨハネ14章11〜21節、このメッセージの中心となる箇所
- ローマ人への手紙8章26〜27節、御霊はことばにならないうめきをもって執り成してくださる
- ローマ人への手紙8章34節、キリストが父なる神様の右で執り成してくださる
- ガラテヤ人への手紙5章22〜23節、御霊の実
- マタイの福音書28章20節、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」
よくある質問
ヨハネ14章によれば、聖霊とはどのような方ですか。
聖霊は、イエス様が弟子たちに約束された「もう一人の助け主」です。聖霊は神様であり、三位一体の第三位格であり、イエス様の名によって父から遣わされた方です。聖霊は格下の代役ではなく、イエス様と同じ性質を持つ擁護者であり、あなたの内に永遠に住んでくださいます。
なぜイエス様は聖霊を「助け主」と呼ばれるのですか。
ギリシア語「パラクレートス」は、文字どおり「そばに呼び寄せられる者」という意味です。それは同時に、擁護者であり、弁護者であり、助け手であり、慰め主でもあります。聖霊は、人生のあらゆる場面で、あなたを助け、あなたを弁護し、あなたに教え、あなたを慰めるために、あなたのそばに来てくださるのです。
聖霊が本当に自分の内に住んでいるかどうか、どうすればわかりますか。
もしあなたがイエス様を救い主として受け入れているなら、聖書は御霊があなたの内に住んでおられることを保証しています。そのしるしは、まず何よりも劇的な感情ではなく、あなたの人生の中で育っていく御霊の実です。愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。
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