要約
アガグは、サウルの時代のアマレクの王です。主はサウルに、アマレクがイスラエルのエジプト脱出のときにしたことのゆえに、アマレクを打ってすべてを聖絶せよと命じられました。サウルは勝利しましたが、アガグと家畜の最良のものを生かしておきます。この不従順のため、神はサウルを王位から退けられました。サムエルはアガグを連れて来させ、ギルガルで打ち殺しました。
アガグという名前の意味
アガグという名の意味は定かではなく、聖書も説明していません。バラムの託宣にすでにサウルよりずっと前のアガグが出てくるため(民数記24章7節)、アマレクの王たちが用いた名か称号だと考える人もいます。
アガグの生涯
主の命令
サムエル記第一15章1-3節サムエルは万軍の主のことばをサウルに伝えました。神は、イスラエルがエジプトから上って来たとき、アマレクが道をふさいだことを覚えておられます。サウルはアマレクを打ち、そのものをすべて聖絶し、何も惜しんではなりませんでした。
生かされたアガグ
サムエル記第一15章7-9節サウルはハビラからシュルまでアマレクを打ち、アマレクの王アガグを生け捕りにしました。サウルと民はアガグと、最も良い羊と牛、すべての価値あるものを惜しんで生かし、つまらない価値のないものだけを聖絶しました。
中途半端な従順
サムエル記第一15章13-21節サウルはサムエルに、自分は主のことばを守ったと言います。しかし羊の鳴き声と牛の声が、彼の言葉と食い違っていました。サウルはアガグを連れ帰り、民がいけにえにするため最良の家畜を残したと弁解し、不従順を従順であるかのように語りました。
従順はいけにえにまさる
サムエル記第一15章22-29節サムエルは、主はいけにえよりも従順を喜ばれると答えました。サウルが主のことばを退けたので、神も彼を王位から退けられます。サウルは民を恐れてその声に従ったと認めました。サムエルは、王国が彼よりすぐれた他の人に与えられると告げます。
アガグの死
サムエル記第一15章32-33節サムエルはアガグを連れて来させました。アガグは、死の苦しみは去ったと思い、うれしそうに歩み寄ります。サムエルは、あなたの剣が女たちから子を奪ったように、あなたの母も女の中で子を奪われると告げ、ギルガルで主の前にアガグを切り裂きました。
アガグから学ぶこと
- 部分的な従順は、神の目には不従順のままです。
- いけにえをささげるといった宗教的な善意は、御言葉への従順に代わることはできません。
- 人を恐れることは神への不従順を招きます。サウルは民の声に従いました。
- 神は、弱い者に対する悪を忘れられず、そのさばきは正しいのです。
鍵となる聖句
主は、全焼のいけにえよりも、御声に聞き従うことを喜ばれます。サウルは戦利品をささげようとしましたが、神が先に求めておられたのは従順でした。
サウルは失敗の本当の理由を認めます。民を恐れてその声に従ったのです。アガグと戦利品を生かしたのは、神を恐れずに人を恐れた結果でした。
サムエルはアガグの剣が女たちから子を奪ったと述べます。彼の死は、その行いに対する正しい報いとして、主の前で行われたと示されています。
アマレクは神を恐れず、疲れ果てた落伍者を後ろから襲いました。この背景が、アガグとその民に対するサウルへの命令を理解する助けになります。
アガグについての説教
- サムエル記上15章:神に最も喜ばれるささげものこのメッセージは、サウルが神の命令に反して家畜の最良のものを残し、アガグ王を生かして連れ帰ったことを思い起こさせます。サムエルが従順はいけにえにまさると語ったのは、この文脈においてです。
- 人を恐れるか、主に信頼するか(箴言29:25)サウルはアガグ王と家畜の最良のものを生かし、その理由を自分の口で認めます。民を恐れてその声に従ったのです。人を恐れるわなの一例です。
- ヤコブの手紙1章:あなた自身の心があなたを欺くとき説教者は、すべて行ったと言いながらアガグを生かして連れ帰ったサウルの態度に、心のわなを見ます。本人には些細なことでも、サムエルには不従順でした。
- 箴言29章25節:人を恐れることはわなであるこのメッセージはサムエル記第一15章を引用します。サウルは部分的にしか従わず、アガグ王と家畜の最良のものを生かし、民を恐れていたと認めました。
よくある質問
サウルはなぜアガグを生かしたのですか。
聖書はすべての動機を記してはいませんが、サウル自身が、民を恐れてその声に従ったと認めています(サムエル記第一15章24節)。また最良の家畜はいけにえのために残したと主張しました。サムエルは、この部分的な従順を主のことばを退けることと見なしています。
アガグという名にはどんな意味がありますか。
アガグという名の意味ははっきり分かっていません。バラムの託宣にもアガグが出てくるため(民数記24章7節)、アマレクの王たちの名か称号だと考える人もいます。エステル記はハマンをアガグ人としており、この名と結びつけられることが多いです(エステル記3章1節)。
アガグの物語は聖書のどこにありますか。
アガグの物語はサムエル記第一15章にあります。8-9節で捕らえられ、20節でサウルが言及し、32-33節でサムエルに討たれます。アマレクとの争いの背景は、出エジプト記17章8-16節と申命記25章17-19節に記されています。