聖書 — 口語訳 (1955)
ヨハネの黙示録 13
概要
ヨハネの黙示録13章には、二匹の獣が登場します。一匹目は海から上り、龍から力を受け、人々に拝まれ、四十二か月のあいだ聖徒に戦いをいどみます。二匹目は地から上り、小羊のように見えながら龍のように物を言い、しるしによって人々を惑わします。そして先の獣の像を造らせ、これを持たない者は物を買うことも売ることもできない刻印を押させます。この章は、聖徒たちに忍耐と信仰と知恵を呼びかけています。
この章の4つの区分
1わたしはまた、一匹の獣が海から上って来るのを見た。それには角が十本、頭が七つあり、それらの角には十の冠があって、頭には神を汚す名がついていた。
2わたしの見たこの獣はひょうに似ており、その足はくまの足のようで、その口はししの口のようであった。龍は自分の力と位と大いなる権威とを、この獣に与えた。
3その頭の一つが、死ぬほどの傷を受けたが、その致命的な傷もなおってしまった。そこで、全地の人々は驚きおそれて、その獣に従い、
4また、龍がその権威を獣に与えたので、人々は龍を拝み、さらに、その獣を拝んで言った、「だれが、この獣に匹敵し得ようか。だれが、これと戦うことができようか」。
5この獣には、また、大言を吐き汚しごとを語る口が与えられ、四十二か月のあいだ活動する権威が与えられた。
6そこで、彼は口を開いて神を汚し、神の御名と、その幕屋、すなわち、天に住む者たちとを汚した。
7そして彼は、聖徒に戦いをいどんでこれに勝つことを許され、さらに、すべての部族、民族、国語、国民を支配する権威を与えられた。
8地に住む者で、ほふられた小羊のいのちの書に、その名を世の初めからしるされていない者はみな、この獣を拝むであろう。
9耳のある者は、聞くがよい。
10とりこになるべき者は、とりこになっていく。つるぎで殺す者は、自らもつるぎで殺されねばならない。ここに、聖徒たちの忍耐と信仰とがある。
11わたしはまた、ほかの獣が地から上って来るのを見た。それには小羊のような角が二つあって、龍のように物を言った。
12そして、先の獣の持つすべての権力をその前で働かせた。また、地と地に住む人々に、致命的な傷がいやされた先の獣を拝ませた。
13また、大いなるしるしを行って、人々の前で火を天から地に降らせることさえした。
14さらに、先の獣の前で行うのを許されたしるしで、地に住む人々を惑わし、かつ、つるぎの傷を受けてもなお生きている先の獣の像を造ることを、地に住む人々に命じた。
15それから、その獣の像に息を吹き込んで、その獣の像が物を言うことさえできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。
16また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ、
17この刻印のない者はみな、物を買うことも売ることもできないようにした。この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。
18ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は六百六十六である。
鍵となる聖句
地に住む者で、ほふられた小羊のいのちの書に、その名を世の初めからしるされていない者はみな、この獣を拝むであろう。
地に住む者は、ほふられた小羊のいのちの書に名がしるされている者を除いて、みな獣を拝みます。基準は力の強さではなく、キリストに属しているかどうかです。
とりこになるべき者は、とりこになっていく。つるぎで殺す者は、自らもつるぎで殺されねばならない。ここに、聖徒たちの忍耐と信仰とがある。
この節は、迫害を前にした聖徒たちに、忍耐と信仰を呼びかけます。暴力はそれを振るう者自身に返ってくることを思い起こさせ、復讐せずに耐え抜くよう招いています。
わたしはまた、ほかの獣が地から上って来るのを見た。それには小羊のような角が二つあって、龍のように物を言った。
二匹目の獣は小羊のような角を持ちながら、龍のように物を言います。穏やかな見かけの陰に、人を欺く言葉が隠れています。良いものに見えるものに対して、見分ける力が求められています。
この刻印のない者はみな、物を買うことも売ることもできないようにした。この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。
刻印のない者は、物を買うことも売ることもできません。この刻印を文字どおりに読むか象徴として読むかでクリスチャンの意見は分かれますが、礼拝を求める権力による支配だという点では一致しています。
ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は六百六十六である。
獣の数字は人間をさす数字であり、六百六十六です。聖書は知恵を求めますが、特定の人物を示してはいません。解釈は何世紀にもわたって大きく移り変わってきました。
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説教が語っていること
ヨハネの黙示録13章についてよくある質問
黙示録13章18節の666という数字は何を表していますか
この節は、これが人間をさす数字だと述べ、数えるために知恵を求めます。特定の人物をはっきり示してはいません。何世紀ものあいだ、ローマ皇帝、権力の体制、人間の不完全さの象徴などと見られてきました。クリスチャンの間で解釈は分かれますが、人間の権力を拝むことへの警告だという点は、だれもが受けとめています。
黙示録13章の二匹の獣とはだれですか
海から上る一匹目は、龍、すなわちサタンから権威を受け、人々に拝まれる権力です。地から上る二匹目は、しるしと宣伝によってそれを支えます。終わりの時の人物と見る人もいれば、あらゆる時代に存在する権力だと見る人もいて、読み方は分かれます。
獣の刻印は何を意味しますか
刻印は右の手か額に押され、買うことと売ることを左右します。神のしるしが神の僕たちを印するように、獣への忠誠を表しています。信仰者の間でも、文字どおりに読むか象徴的に読むかで意見が分かれます。聖書が何よりも呼びかけているのは、どんな犠牲を払ってもキリストへの忠実を保つことです。
ヨハネの黙示録 13を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。