聖書 — 口語訳 (1955)

ダニエル書 12

概要

ダニエル書12章は、この書の最後の章です。神の民の将来についての大きな幻を締めくくります。前例のない悩みの時、書に名をしるされた人々の救い、そして永遠のいのちへ、あるいは恥へと至る復活が語られます。賢い者は星のように輝きます。ダニエルは、終わりの時までこれらの言葉を秘して封じておくよう命じられます。日数についての言葉を聞いても悟れませんでしたが、個人的な約束を受けます。彼は休みに入り、やがて自分の分を受けるために立ち上がるのです。

この章の4つの区分

  1. 1-4節悩み、救い、復活、そして封じられた書
  2. 5-7節いつまでか:亜麻布を着た人の誓い
  3. 8-12節ダニエルは悟れない:清めと数えられた日々
  4. 13節ダニエルへの約束:休みに入り、そして立ち上がる

1その時あなたの民を守っている大いなる君ミカエルが立ちあがります。また国が始まってから、その時にいたるまで、かつてなかったほどの悩みの時があるでしょう。しかし、その時あなたの民は救われます。すなわちあの書に名をしるされた者は皆救われます。

2また地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者は目をさますでしょう。そのうち永遠の生命にいたる者もあり、また恥と、限りなき恥辱をうける者もあるでしょう。

3賢い者は、大空の輝きのように輝き、また多くの人を義に導く者は、星のようになって永遠にいたるでしょう。

4ダニエルよ、あなたは終りの時までこの言葉を秘し、この書を封じておきなさい。多くの者は、あちこちと探り調べ、そして知識が増すでしょう」。

5そこで、われダニエルが見ていると、ほかにまたふたりの者があって、ひとりは川のこなたの岸に、ひとりは川のかなたの岸に立っていた。

6わたしは、かの亜麻布を着て川の水の上にいる人にむかって言った、「この異常なできごとは、いつになって終るでしょうか」と。

7かの亜麻布を着て、川の水の上にいた人が、天に向かって、その右の手と左の手をあげ、永遠に生ける者をさして誓い、それは、ひと時とふた時と半時である。聖なる民を打ち砕く力が消え去る時に、これらの事はみな成就するだろうと言うのを、わたしは聞いた。

8わたしはこれを聞いたけれども悟れなかった。わたしは言った、「わが主よ、これらの事の結末はどんなでしょうか」。

9彼は言った、「ダニエルよ、あなたの道を行きなさい。この言葉は終りの時まで秘し、かつ封じておかれます。

10多くの者は、自分を清め、自分を白くし、かつ練られるでしょう。しかし、悪い者は悪い事をおこない、ひとりも悟ることはないが、賢い者は悟るでしょう。

11常供の燔祭が取り除かれ、荒す憎むべきものが立てられる時から、千二百九十日が定められている。

12待っていて千三百三十五日に至る者はさいわいです。

13しかし、終りまであなたの道を行きなさい。あなたは休みに入り、定められた日の終りに立って、あなたの分を受けるでしょう」。

鍵となる聖句

1節
その時あなたの民を守っている大いなる君ミカエルが立ちあがります。また国が始まってから、その時にいたるまで、かつてなかったほどの悩みの時があるでしょう。しかし、その時あなたの民は救われます。すなわちあの書に名をしるされた者は皆救われます。

この節は、比類のない悩みの時とともに、民を守る君ミカエルの存在と、書に名をしるされた者の救いを告げます。どの時期を指すのかについて読み方は分かれますが、だれもがここに救いの約束を読み取ります。

2節
また地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者は目をさますでしょう。そのうち永遠の生命にいたる者もあり、また恥と、限りなき恥辱をうける者もあるでしょう。

旧約聖書の中で、死者の復活について最も明確に語る箇所の一つです。二つの行き先が示されています。永遠のいのちか、永遠の恥かです。

3節
賢い者は、大空の輝きのように輝き、また多くの人を義に導く者は、星のようになって永遠にいたるでしょう。

義を悟り、教える人々への励ましの言葉です。その忠実さには、この世を超える報いがあります。

13節
しかし、終りまであなたの道を行きなさい。あなたは休みに入り、定められた日の終りに立って、あなたの分を受けるでしょう」。

難しい幻のあと、神はダニエルへの個人的な言葉で締めくくられます。終わりは単なる日程表ではなく、神から受ける休みと嗣業なのです。

この章に登場する人物

説教が語っていること

ダニエル書12章についてよくある質問

ダニエル書12章は復活について何と言っていますか

2節は、地のちりの中に眠っている者のうち多くの者が目をさますと告げます。ある者は永遠のいのちへ、ある者は恥と限りない恥辱へと向かいます。旧約聖書の中で復活について、また二つの行き先を分ける裁きについて、最も明確に語る箇所の一つです。

「この書を封じておきなさい」とはどういう意味ですか

4節で、ダニエルは受けた言葉を秘し、終りの時までこの書を封じておくよう命じられます。本文は続けて、多くの者があちこちと探り調べ、知識が増すと述べます。信じる人々の理解は分かれますが、大まかな意味は、あることは神の定められた時になって初めて十分に悟られる、ということです。

ダニエル書12章の千二百九十日と千三百三十五日は何を表していますか

11節と12節は、常供の燔祭が取り除かれ、荒す憎むべきものが立てられる時からの、二つの日数を示します。クリスチャンの間でも見方は分かれ、過去の出来事と見る人もいれば、終わりの時の日程表と見る人もいます。ダニエル自身も、悟れなかったと認めています。

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