聖書 — 口語訳 (1955)
創世記 49
概要
創世記49章で、死が近いヤコブは十二人の息子を集め、後の日に彼らに起こることを告げます。そのことばには叱責と祝福が入り混じっています。ルベン、シメオン、レビは過ちを責められ、ユダには、シロと呼ばれるメシヤに至る王の約束が与えられます。ヨセフは長く祝福されます。章は、ヤコブの最後の願いと死で終わり、イスラエルの部族の由来を明らかにします。
この章の6つの区分
1ヤコブはその子らを呼んで言った、「集まりなさい。後の日に、あなたがたの上に起ることを、告げましょう、
2ヤコブの子らよ、集まって聞け。父イスラエルのことばを聞け。
3ルベンよ、あなたはわが長子、わが勢い、わが力のはじめ、威光のすぐれた者、権力のすぐれた者。
4しかし、沸き立つ水のようだから、もはや、すぐれた者ではあり得ない。あなたは父の床に上って汚した。ああ、あなたはわが寝床に上った。
5シメオンとレビとは兄弟。彼らのつるぎは暴虐の武器。
6わが魂よ、彼らの会議に臨むな。わが栄えよ、彼らのつどいに連なるな。彼らは怒りに任せて人を殺し、ほしいままに雄牛の足の筋を切った。
7彼らの怒りは、激しいゆえにのろわれ、彼らの憤りは、はなはだしいゆえにのろわれる。わたしは彼らをヤコブのうちに分け、イスラエルのうちに散らそう。
8ユダよ、兄弟たちはあなたをほめる。あなたの手は敵のくびを押え、父の子らはあなたの前に身をかがめるであろう。
9ユダは、ししの子。わが子よ、あなたは獲物をもって上って来る。彼は雄じしのようにうずくまり、雌じしのように身を伏せる。だれがこれを起すことができよう。
10つえはユダを離れず、立法者のつえはその足の間を離れることなく、シロの来る時までに及ぶであろう。もろもろの民は彼に従う。
11彼はそのろばの子をぶどうの木につなぎ、その雌ろばの子を良きぶどうの木につなぐ。彼はその衣服をぶどう酒で洗い、その着物をぶどうの汁で洗うであろう。
12その目はぶどう酒によって赤く、その歯は乳によって白い。
13ゼブルンは海べに住み、舟の泊まる港となって、その境はシドンに及ぶであろう。
14イッサカルはたくましいろば、彼は羊のおりの間に伏している。
15彼は定住の地を見て良しとし、その国を見て楽しとした。彼はその肩を下げてにない、奴隷となって追い使われる。
16ダンはおのれの民をさばくであろう、イスラエルのほかの部族のように。
17ダンは道のかたわらのへび、道のほとりのまむし。馬のかかとをかんで、乗る者をうしろに落すであろう。
18主よ、わたしはあなたの救を待ち望む。
19ガドには略奪者が迫る。しかし彼はかえって敵のかかとに迫るであろう。
20アセルはその食物がゆたかで、王の美味をいだすであろう。
21ナフタリは放たれた雌じか、彼は美しい子じかを生むであろう。
22ヨセフは実を結ぶ若木、泉のほとりの実を結ぶ若木。その枝は、かきねを越えるであろう。
23射る者は彼を激しく攻め、彼を射、彼をいたく悩ました。
24しかし彼の弓はなお強く、彼の腕は素早い。これはヤコブの全能者の手により、イスラエルの岩なる牧者の名により、
25あなたを助ける父の神により、また上なる天の祝福、下に横たわる淵の祝福、乳ぶさと胎の祝福をもって、あなたを恵まれる全能者による。
26あなたの父の祝福は永遠の山の祝福にまさり、永久の丘の賜物にまさる。これらの祝福はヨセフのかしらに帰し、その兄弟たちの君たる者の頭の頂に帰する。
27ベニヤミンはかき裂くおおかみ、朝にその獲物を食らい、夕にその分捕物を分けるであろう」。
28すべてこれらはイスラエルの十二の部族である。そしてこれは彼らの父が彼らに語り、彼らを祝福したもので、彼は祝福すべきところに従って、彼らおのおのを祝福した。
29彼はまた彼らに命じて言った、「わたしはわが民に加えられようとしている。あなたがたはヘテびとエフロンの畑にあるほら穴に、わたしの先祖たちと共にわたしを葬ってください。
30そのほら穴はカナンの地のマムレの東にあるマクペラの畑にあり、アブラハムがヘテびとエフロンから畑と共に買い取り、所有の墓地としたもので、
31そこにアブラハムと妻サラとが葬られ、イサクと妻リベカもそこに葬られたが、わたしはまたそこにレアを葬った。
32あの畑とその中にあるほら穴とはヘテの人々から買ったものです」。
33こうしてヤコブは子らに命じ終って、足を床におさめ、息絶えて、その民に加えられた。
鍵となる聖句
ユダよ、兄弟たちはあなたをほめる。あなたの手は敵のくびを押え、父の子らはあなたの前に身をかがめるであろう。 ユダは、ししの子。わが子よ、あなたは獲物をもって上って来る。彼は雄じしのようにうずくまり、雌じしのように身を伏せる。だれがこれを起すことができよう。 つえはユダを離れず、立法者のつえはその足の間を離れることなく、シロの来る時までに及ぶであろう。もろもろの民は彼に従う。
ヤコブはユダに、王権と兄弟たちからの敬意を約束します。シロが来るまで杖は離れないという10節は、昔からユダの部族から出るメシヤの予告として読まれてきました。
シメオンとレビとは兄弟。彼らのつるぎは暴虐の武器。 わが魂よ、彼らの会議に臨むな。わが栄えよ、彼らのつどいに連なるな。彼らは怒りに任せて人を殺し、ほしいままに雄牛の足の筋を切った。 彼らの怒りは、激しいゆえにのろわれ、彼らの憤りは、はなはだしいゆえにのろわれる。わたしは彼らをヤコブのうちに分け、イスラエルのうちに散らそう。
ヤコブはシメオンとレビの暴力を責めます。呪っているのは人そのものではなく、残酷な怒りであり、彼らの子孫がイスラエルの中に散らされると告げます。
ヨセフは実を結ぶ若木、泉のほとりの実を結ぶ若木。その枝は、かきねを越えるであろう。 射る者は彼を激しく攻め、彼を射、彼をいたく悩ました。 しかし彼の弓はなお強く、彼の腕は素早い。これはヤコブの全能者の手により、イスラエルの岩なる牧者の名により、 あなたを助ける父の神により、また上なる天の祝福、下に横たわる淵の祝福、乳ぶさと胎の祝福をもって、あなたを恵まれる全能者による。 あなたの父の祝福は永遠の山の祝福にまさり、永久の丘の賜物にまさる。これらの祝福はヨセフのかしらに帰し、その兄弟たちの君たる者の頭の頂に帰する。
ヨセフは泉のほとりの実り豊かな木にたとえられます。迫害されても、神が彼の手を強くされたので、彼は堅く立ちました。ヤコブは彼に大きな祝福を宣言します。
この章に登場する人物
このテーマで祈る
説教が語っていること
創世記49章についてよくある質問
創世記49章10節は何を意味しますか
ヤコブは、シロが来るまで杖はユダから離れず、諸国民は彼に従うと告げます。キリスト教の伝統は、これをユダの子孫であるイエスについての預言と見ます。シロという語の正確な意味は議論されており、ユダヤ人とクリスチャンは同じようには読んでいません。
ヤコブはなぜルベン、シメオン、レビを責めるのですか
ルベンは父の床を汚し、シメオンとレビは暴力に走りました。ヤコブは、ほかの息子たちを祝福する前にこれらの過ちを名指しします。一人ひとりの行いには結果が伴うからです。ルベンは長子の優位を失い、シメオンとレビはイスラエルの中に散らされます。
創世記49章の中心的なメッセージは何ですか
ヤコブは、誰にもへつらわず、神が備えておられることをそれぞれの息子に告げます。この章は、人柄が大切であること、神は過ちがあっても約束を果たされること、約束された王権をユダから起こされることを示しています。イスラエルの部族がそれぞれの場所を得る経緯も説明しています。
創世記 49を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。