聖書の人物 マルコス

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

マルコスは、イエスがゲツセマネの園で捕らえられた夜、大祭司のしもべとしてその場にいた人です。一隊がイエスを捕らえようとしたとき、シモン・ペテロが剣を抜いて彼の右の耳を切り落としました。イエスはペテロに剣を鞘に収めるよう命じ、ルカによれば、その人の耳に触れて癒やされました。名前を記すのはヨハネだけで、後にマルコスの親類の一人が大祭司の中庭でペテロに気づきます。十字架の前の最後の奇跡は、イエスを捕らえに来た敵のために行われました。

マルコスという名前の意味

マルコスはセム語系の名前のギリシア語形で、「王」を意味するメレクに結びつけられるのが一般的です。マルキヤなど、聖書の他の名前にも見られる語です。聖書はこの名前の意味を説明せず、ヨハネはペテロに打たれたしもべを特定するためにだけその名を記しています(ヨハネの福音書18章10節)。

マルコスの生涯

  1. 園に来た武装した一隊

    ヨハネの福音書18章1-9節

    ユダは、祭司長たちとパリサイ人から遣わされた一隊と役人たちを、ともしびやたいまつ、武器を持たせて、イエスが弟子たちといた園に導きました。マルコスは大祭司から遣わされた者たちの中にいました。イエスが、わたしです、と言われると、人々は後ずさりして地に倒れ、イエスは弟子たちを去らせるよう求められました。

  2. ペテロが切り落とした耳

    ヨハネの福音書18章10節

    シモン・ペテロは剣を持っていたので、それを抜いて大祭司のしもべに撃ってかかり、右の耳を切り落としました。そのしもべの名はマルコスでした。ほかの三つの福音書は、ペテロの名も被害者の名も記さずにこの一撃を語りますが、大祭司と知り合いだったヨハネは、二人の名を伝えています。

  3. 剣を鞘に収めなさい

    ヨハネの福音書18章11節

    イエスはペテロに、剣を鞘に収めなさい、父がわたしに下さった杯を、どうして飲まずにいられるだろうかと言われました。マタイはさらに、剣を取る者はみな剣で滅びること、また父にお願いすれば十二軍団以上の御使いを送っていただけることを記します。イエスは十字架を選び、弟子たちの暴力を退けられました。

  4. 捕らえに来た者を癒やす

    ルカの福音書22章50-51節

    医者ルカだけが続きを伝えます。イエスは、やめなさい、そこまでにしなさいと言い、その人の耳に触れて癒やされました。縛られようとするまさにそのとき、イエスは十字架の前の最後の奇跡を、ご自分を捕らえに来た者のために行われました。マルコスは癒やされた耳で帰って行きます。

  5. 中庭にいた親類

    ヨハネの福音書18章26-27節

    イエスが尋問されている間、ペテロは中庭で暖まっていました。大祭司のしもべの一人で、ペテロに耳を切り落とされた人の親類が、あなたが園でいっしょにいるのを見たではないかと尋ねます。ペテロは三度目にそれを否定し、すぐに鶏が鳴きました。剣の一撃は、弟子自身を追いかけてきたのです。

マルコスから学ぶこと

  • この世の武器でイエスを守ろうとするのは、戦う場所の取り違えです。イエスが求めるのはあなたの剣ではなく従順です。
  • イエスは敵対する者さえ癒やされます。あなたの言葉や行いが傷つけた「耳」を癒やしていただくよう願いましょう。
  • 感情に任せた一撃は、中庭にいたペテロのように、後まであなたを追いかけることがあります。剣を鞘に収めることを学びましょう。
  • イエスは父が与えた杯を受け取られました。十字架は敗北ではなく、愛による選択でした。

鍵となる聖句

ヨハネの福音書18章10節

ペテロが打った者とマルコスの名を伝えるのはヨハネだけです。この細かさは、その夜、園にいた直接の目撃者であることを示しています。

ルカの福音書22章51節

イエスは暴力を止め、敵の耳を癒やされました。十字架の前の最後の奇跡であり、ご自分が教えた敵への愛を最後まで生きておられることを表しています。

マタイの福音書26章52節

剣を取る者はみな剣で滅びる。イエスは、ご自分の御国が力で進むことを拒まれます。そのことばは、御名による一切の暴力をさばきます。

マルコスについての説教

よくある質問

聖書のマルコスとは誰ですか?

大祭司のしもべで、イエスの逮捕の際、ゲツセマネでシモン・ペテロに右の耳を切り落とされた人です(ヨハネの福音書18章10節)。イエスはペテロをたしなめて剣を収めさせ、その耳を癒やされました(ルカの福音書22章51節)。後に、マルコスの親類が大祭司の中庭でペテロに気づきました(ヨハネの福音書18章26節)。

なぜイエスはマルコスの耳を癒やしたのですか?

聖書に直接の説明はありませんが、敵を愛すること、悪に悪を返さないこと、父が与えた杯を受けることというイエスの教え全体と一致します(ヨハネの福音書18章11節)。ご自分を捕らえに来た者を癒やすことで、イエスは、御国が剣では守られず、そのあわれみが敵にも及ぶことを示されたのです。

マルコスの記事は聖書のどこにありますか?

四つの福音書がこの出来事を伝えています。マタイの福音書26章51-54節、マルコの福音書14章47節、ルカの福音書22章49-51節、ヨハネの福音書18章10-11節です。マルコスとペテロの名を記すのはヨハネだけで、耳の癒やしを記すのはルカだけです。ヨハネの福音書18章26節は、ペテロが否認する場面にもマルコスの親類が登場することを記しています。

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